べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。長文を書きたいお年頃。

バイタリティと復活した漫画のお話。

 

復活、か。

 

復活なんてものはそう簡単にできないってことは分かっている。絶望的なことを受け入れることだって人生だ。

しかし世の中にはそんな難しいはずの復活をとげたものもたくさんあるはずだ。そう、例えば漫画だって!

今回はそういう漫画たちのお話だよ(それに至った経緯の詳しくは前回参照)。

 

漫画の復活といってもいろいろあるものでいくつか列挙するにあたって軽くレギュレーションを設定しましょうかね。

とりあえず簡単なところから言えば「一回連載終了、もしくは相当期間の中断を経ての復活」。まあ、それはそうでしょうなといった感じですが大事なことなので。例えば『DAN DOH!!』が『DAN DOH!! Xi』として復活しましたが、復活までに1週の空きしかないのでこの場合は外すと。相当期間がどれほどかっていうのは雰囲気で感じ取ってください。そういうブログです。

そしてもうひとつ挙げるとするならば「復活以前にメディア化されていない作品」。例えば、『うえきの法則』が『うえきの法則+』として復活しましたが、無印のほうの連載が終了した後にアニメ化され、それに伴い+が新たに始まったという経緯があるので、そういうケースだと「復活した」というより「帰ってきた」という意味合いが強くなるような気がするので外そうと思います。例えにサンデー多いな。

 

そんな感じですすめていきますよ。いやあ、前置きでこれほどかかるんだから経緯含めて書くのはやっぱり無謀だったね(詳しくは前回参照)。

 

ホクサイと飯さえあれば

元々は角川書店の『サムライエース』で連載されていた『ホクサイと飯』で、雑誌休刊とともに連載を終了していたものを、同人誌を経て『ヤングマガジンサード』で現在のタイトル『ホクサイと飯さえあれば』で復活。現在も連載は続いております(この前7巻が出たね)。

『ホクサイと飯』は主人公で漫画家の山田ブンが漫画そっちのけで飯を作って食べるという自炊漫画。そこから復活した『ホクサイと飯さえあれば』はそこから8年遡り、山田ブンが一人暮らしの大学生時代のお話で、こちらも同じく飯を作って食べる自炊漫画。独特の画風と表現で食欲をかきたてる作品ですね。

作者の鈴木小波さんの別の作品『燐寸少女』でも単行本が発売された時点で1巻の表記がされずに、売れなければそのまま終了というところから重版かかって継続。実写映画化されるなどバイタリティにあふれた作家さんです。


ホクサイと飯さえあれば(1) (ヤングマガジンコミックス) 

 

少年探偵犬神ゲル

元々は『ヤングガンガン』で連載され、第一部完結という形で連載終了。その後2年の期間を経て『増刊ヤングガンガン』で再開。単行本も5巻から表紙のテイストを変えつつも継続し、全6巻で「第二部……完!」という言葉を残して完結(多分)。

少年探偵というイメージとは裏腹に頭よりも身体を活かして依頼をこなすお金大好きゲス野郎・犬神ゲルとツッコミ役の薄幸少女・安川マリーをはじめ、個性豊かなキャラクターたちが所狭しと暴れまくるコメディ漫画。復活後も特に大きな変更点はなく相変わらずな感じでした。


少年探偵 犬神ゲル 5巻 (ヤングガンガンコミックス)  

 

ササナキ

元々は『少年エース』で連載されていた『ササメケ』で、連載終了後3ヶ月でタイトルと主人公を変更して復活した(思ってたより期間開いてなかった)。

双方共通してサッカー漫画ではあるがコメディ要素が強く、試合展開もハチャメチャなものが多い。この他に同じ学校を舞台に数年後の世界を描いた女子サッカー漫画『あしがる』も連載していた。

作者であるゴツボ×リュウジは、上記の『少年探偵犬神ゲル』の作者ゴツボ☆マサルの兄。兄弟揃って復活しているバイタリティ。

 
ササナキ(1) (角川コミックス・エース)

 

大東京トイボックス

元々は『モーニング』で連載されていた『東京トイボックス』。打ち切り後『コミックバーズ』に雑誌を移して『大東京トイボックス』として復活。これも思ってたより期間開いてないのですが、出版社をまたいで短期間での移籍というのもなかなか珍しいのでね。それ故にいろいろと揉めたことを後に明かしております。

東京トイボックス』では大手ゲーム会社でビッグタイトルにメインプランナーとして携わった天川太陽が、独立して立ち上げた弱小ゲーム会社スタジオG3が舞台のゲーム開発の現場を描いた作品。復活後の『大東京トイボックス』ではその後の物語を新入社員の百田モモを加えて描かれており、当時メディアで取り沙汰された「少年犯罪と暴力ゲームの関係性」というタイムリーさも相まって壮大なストーリーになっている。復活後に実写ドラマ化されたり、物語のスキマを補完する短編集や過去のエピソードを描いた単巻本が出るなど劇的な復活を遂げています。

この作品については少し思い入れがあって(他のにもあるけどね)、友人の家に泊まりに行った際に近くのレンタルショップで2人ともが気になって借りたのがこの作品で、読み終えた後も「面白いのにねえ」と言っていたので、その作品が復活していろんな展開を見せていくのだから「やっぱ間違ってなかったな」と謎の得意げな顔を浮かべたものです。

 
大東京トイボックス (1) (バーズコミックス)

 

おかえりなさいサナギさん

冒頭で「帰ってきた」云々言っていた割におかえりなさいと冠した作品を挙げるというね、でもレギュレーションには反してないもん。

元々は『週刊少年チャンピオン』で連載されていた『サナギさん』。連載終了から4年と少しを経て『もっと!』にて復活。

施川ユウキさん特有のシュールなギャグ四コマ漫画で、施川作品の中では一際ポップな内容のために人気も高く、そのために復活したのかも知れないね。そういえば上記の友人に4巻くらいまで貸しててそのまま返ってこなかったから買いなおしたの思い出したよ。

 
おかえりなさいサナギさん 1 (少年チャンピオンコミックス・タップ!)

 

育ってダーリン!!

元々は『週刊少年サンデー超』で連載していたが、1年半ほどで未完のまま中断。そのまま5年半の時を経て『週刊少年サンデー』本誌で2週にわたって完結編が描かれて完結。1巻しか出ていなかった単行本も新装版としてA、B巻が発売された。

内容としては容姿端麗でモテモテだが理想の男がいないと嘆く主人公・羽留うららが祖父同士が戦地で決めた許婚である坂本冬馬の存在を知り、理想の男がいないのならば理想の男を育てればいいと奮闘する漫画。

中断していた5年半で手書きからフルCGに環境が変わっていたり(久米田さんは特に早かった)、それに伴って絵柄がガラリと変わっている。更に中断するまでは普通に展開していたストーリーも2週でたたむために多少強引な幕引きになっている部分もあって面白い。


育ってダーリン!!〔新装版〕A (少年サンデーコミックス) 

 

以上です。これ書いてる間にアマゾン来ました(前回参照)。

謎括り、他にいくつか案もあるので気長にお待ちください。「未勝利スポーツ漫画」に匹敵する謎の括りが見つかったらマッハで書くのになあ~。

 

それでは。