つい一月前に「YouTubeに進出する芸人が増えている」という話題を話したばかりですが、その
中に新たな巨星が現れたのです。
慶應大学卒でガリ勉芸人として知られるオリエンタルラジオ・中田敦彦が、『やりすぎ都市伝説』や『しくじり先生』でも披露している独特なプレゼンの切り口をそのままに様々な分野を語りつくすチャンネル。まさに水を得た魚といった彼の最終形態とも言える動画の数々に圧倒されること間違いなしです。
このブログでは以前*1も中田敦彦について書いたのですが、その記事が2015年の年末。この方に関してはここから特筆すべきことがいっぱいあったので改めて書いて、改めてリスペクトしていこうと、そういうお話です。よろしくお願いします。
というわけでまずは2015年末から現在まで、彼にどのようなことが起こったのか、起こしてきたのかをざっとまとめてみましょう。
- PERFECT HUMANが大ヒット。紅白歌合戦にも出場*2。
- 『しくじり先生』から派生した冠特番『オリラジ中田塾』放送。
- オールナイトニッポンPremiumパーソナリティに抜擢。
- 「良い夫やめます」発言のコラムに物議。
- オンラインサロン「PROGRESS」開設。
- アパレルブランド「幸福洗脳」を立ち上げ*3。
- 青山学院大学の客員講師に就任*4。
- YouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」スタート。
と、だいたい時系列順に並んでおります。この他にもRADIO FISHの弟分ユニットFAUSTのプロデュースや、チョコレートプラネットの公式ホームページを手がけるなど細かい活動もしております。
わずか4年足らずのうちにこれほどのことを打ち立ててきた彼がなぜ今YouTubeという分野に進出してきたのか。
様々な要素があるのでしょうがひとつ大きく動いたであろう出来事として、キングコング梶原ことカジサックの動画にゲストとして出演したことが挙げられるでしょう。
その動画内でYouTubeの話題になった際にカジサックから「中田は(YouTubeに)向いている。勉強ができるからそういう分野は永遠に需要があるし、そこに特化した芸人はまだいないから」といったようなことを言われていて、中田自身も「これほどYouTubeに関して研究してきた人(カジサック)のアドバイスは重く受け止める」と前向きな姿勢を見せていたんです*5。
そういった流れでスタートしたYouTube大学。最初は短めの動画で撮影環境もさぐりさぐりだったのですが、ここ2週間くらいで一気にバチッとハマったのかどんどん長尺の講義系、プレゼン系をバンバンアップしており、チャンネル登録急上昇ランキングで1位に輝いています。
内容も勉強ばかりではなく、ジョジョの好きなスタンドランキングや好きな画家や絵本の紹介などバラエティに富んでおり、その全てが深い教養と含蓄、そしてユーモアによって展開されるTHE中田敦彦といった爽快でアツい語り口で楽しめるようになっています*6。
更に特出すべき点としては矢継ぎ早にまくしたてる言葉の応酬でしょう。『やりすぎ都市伝説』や『しくじり先生』のようにオーディエンスが相槌を入れることがないのでほぼノンストップで半ば演説じみた講義が続くわけなのですが、多くのYouTuberとは違いカットによる編集をほとんど入れていないのです。それを必要としないほどに訂正や言葉を選ぶ時間、水を飲む間さえもが中田敦彦の講義の一部という、ある種のライブ感みたいなものを演出しているのだと思います*7。
4年前の記事でも書いた通り、当時『やりすぎ都市伝説』でしか見られなかった道筋の通った思わずうなりたくなるようなあの語り口の中田敦彦がバンバン見られるのは個人的にもヨダレダラダラです。
そんなこれまでの活動や、いろんなところから吸収していった中田敦彦の全てが詰まっている「中田敦彦のYouTube大学」。観てるとこっちまでアツくなってくるので必見です。僕自身もなんかアツくなってしまって書きたいことばいっぱい過ぎて困ったあげく、脚注で細かく語ってますのでなんかアツくなったら見てやってください。
それでは。
*1:こちら
*2:前回の記事の中にもPERFECT HUMANという言葉は出てきますが、前回のは『検索ちゃんネタ祭り』でテレビ初披露した頃の記事なので、翌2016年2月の『ENGEIグランドスラム』から一気にハネたといった印象ですかね。
*3:「過激なTシャツをバカ高い値段で売ってやろう」というのがコンセプトのブランド。服の他にもオンラインサロンなどに集まった職人の作品を「適正価格で売ってやろう」という側面もあるブッ飛んだもので、乃木坂に店舗を構えている。正直僕自身もTシャツ1万円というのは「1着持ってたら面白いかも」という絶妙なところで揺れ動いている。
*4:この辺りもチャンネル立ち上げにひとつ噛んでるかも知れないね。
*5:同じ動画内で自身の最大の力を注ぎ込んだ『しくじり先生』が終了した時に心が折れたといったことを言っていたので、その情熱の発散の場にもなっているのかも知れない。
*6:合間合間に挟まるコミカルで分かりやすい例えも漫画やアニメからの影響があるのかなと思ったり。
*7:あまりにも隙間がなさ過ぎて変なタイミングで広告が入ってしまうのはご愛嬌。