べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

風とかが屋のお話。

 

この一週間くらいでお笑い界でいろいろありましたが、いかがお過ごしでしょうか。

電撃結婚やら解雇やらありましたが、それとは別にとある芸人への評価がここ数日でいくつも挙がっていたのですよ。お気づきでしょうか、かが屋です。

かが屋については以前から書きたかったんですが、今まで書いてきた人たちほど詳しくもないし……と後回しにしていたんですよ。そうやってまごまごしているうちに、ここ数日の間で『ゴッドタン』の「お笑いを存分に語れるBAR」でハナコの口から一番面白い若手として名を挙げられ、それを受けてのゴッドタンプロデューサーである佐久間氏がパーソナリティを務めるラジオ『佐久間宣行のオールナイトニッポンゼロ』で『アメトーーク』、『ロンドンハーツ』の総合演出である梶氏を招いた回で同じくネタの発想力を評価し、梶氏からは「すぐに会議に名前を出した」とこちらも好評価。

さらに『そろそろにちようチャップリン』の「ユニットネタ祭り」ではさらば青春の光と書き下ろしのユニットコントを披露。さらば青春の光から「今ライブで一番客を呼んでいる」という理由で誘ったということで、この1週間そこらで同世代芸人や先輩芸人、裏方にいたる様々な目線からの評価が一気にメディアに乗ったというわけです。

もう、そんな強い風がビュンビュン吹いてるとなったら後回しにしていたちょっといびつな凧であろうと飛ばしてみたくなるじゃないですか。今回はそんなお話です。よろしくお願いします。

 

ざっくりとメンバーを説明すると魚っぽい顔をしてるのが加賀で、深海魚っぽい顔をしてるのが賀屋です。2015年に結成され、マセキ芸能社に所属。岡山と広島出身のコンビなので、たまにネタの中に中国地方訛りが出てくると個人的にほっこりしますね。

そんなかが屋をはっきりと認識したのが2018年のキングオブコント後。惜しくも決勝には残れなかったものの、相当ハネたらしくすぐにネタ番組に呼ばれたその時です。

ただ、そのキングオブコントの準決勝進出者を見た時に「おっかが屋も残ってんじゃん」と心の中でつぶやいた記憶もあるので、どこかしらで名前くらいは聞いたことあったのかなって感じですかね。

 

その相当ハネたであろうネタというのが劇団の仲間同士のコントで、若手らしからぬ間をたっぷりと使った大胆な構成と空気感に「なんでこれが決勝に残らんかったんじゃ!」と思ったものです。

先の好評価祭りで絶賛されていたスマホの画面回転を利用した最先端なコントや、現代のこのタイミングで年金を払うことの大切さを必死に訴えるコントのようなセンスあふれるネタももちろんなんですが、個人的にはこういう劇団の仲間コントのような加賀の表情を活かしたコントが狂おしいほど好きですね。

何も語らずに表情だけで感情を表現して、それがちゃんと笑いになる。それってもう完全にウッチャンじゃないですか。マセキだし!

それほど同世代・先輩の同業者、業界人、お笑いファンなど内外からの評価が高く、ネタも粒ぞろい。そして今じわじわとそれが世に認められ始めているので、いずれキングオブコントの決勝に進出して大舞台で大きな結果を残して花開くと、そういうビジョンが見えるかのようです。もはや、決勝進出すること自体は時間の問題であろうと、そういうレベルです。それが2019年6月現在のかが屋なんです。

 

とまあ、こんな感じです。やっぱり他の芸人に比べると熱量や情報量が少ないのは否めないとこどろではありますが、まだ結成して4年目ということだしこんなもんでしょう。将来性で語っていくスタイルですよ。ともあれ、霜降り世代と呼ばれるニュージェネレーションの中にいて、必ずや世代の要となるであろう実力者なのは間違いないので、これからの活躍を存分に楽しもうじゃないですか。

 

それでは。