待つ。というのはどうですか、まあその時間にもよりますが。
だいたい余裕を持って家を出たりすると余裕を持ったまま集合場所に着いて待つことになるっていうのがあるよね。あるあるだよね。だよね?
まあそんな待つことに慣れた人間ですが、ずっと待ち続けていることってないですか。
最近ワイルドアームズが復活*1しましたが、それまでの10年以上を待ち続けていたわけですから、常に気を張ってるとまではいかずとも何かをなんとな~く待ちながら日常を送っている。そういうのって誰にも多々あると思うんですよ。
そういうの、という括りで待ち続けている漫画のお話だよ。
待ち続けるという点ではいつぞや*2の復活した漫画のお話にも通ずるものは多少ありますが、いつぞやのは一度終わって復活したもの。今回のは終わらずにどこかに行ってしまったもの。その中でも1巻だけを残してどこかに行ってしまったものを今でも待ち続けている漫画をピックアップしましょう*3。
Sakura Cluster
ある日、隣の家に誰かが引っ越してきて敷地一面が森のように生い茂っていた。そこに住んでいたのは頭にチューブの刺さった女の子。ロボットを自称するその女の子の目的は、絶滅寸前の星の生態系をその庭で蘇らせることだという……。ひとことでは言い表しにくいがすこしふしぎなほのぼの漫画。
今をときめくリヨさんによる、2011年に1巻が発売された作品。この巻の中で完結しておらず、2巻を待てど暮らせど出て来ずに2017年に同氏によるヒット作『マンガでわかるFGO』が発売され現在に至る。7年前の作品ですがリヨ節はこのころから健在で、面白いのになぜ続きが出なかったのか。
amazonのページを見て初めて知ったんですが、まず新品の取り扱いはなく、中古で6000円からというプレミアが付いちゃってますね(上はなんと20000円の物も)。朝日新聞出版という、漫画ではあまり聞かないところから出ていることも要因にありそう。昨今の人気ならばなんとかして完全版みたいなものも出そうですが果たして。
Sakura Cluster 1 (ASAHI COMICS ファンタジー)
笑える子羊
ミッション系の学校に通うえっちゃんとバビンは、学園祭で漫才を披露するも……。真面目な学園を爆笑の渦に巻き込むために奮闘するギャグ漫画。
2009年に1巻が発売された作品。作者の岡本健太郎さんはこの後、地元・岡山で猟師の資格を取り兼業猟師になるという異質の経歴を歩み、現在はその経験を活かして『山賊ダイアリー』、『ソウナンですか?』(原作担当)などのサバイバル系漫画を描いており、こちらが好調なら……という希望もありますかね。
ちなみにこちらもamazonのページを見ると1200円~というプレミア価格が。売ろうという気はないのにちょっとそわそわしてしまうね。
超常現象の夜更け
超能力、UMA、UFO、幽霊などの超常現象大好き桐原真琴が率いる超常現象研究部の活動(?)を描いたギャグ漫画。うすた京介作品の影響を感じられるナンセンスギャグが痛快です。
2009年に1巻が発売された作品。後に完結したのですが、2巻は発売されずにコミホリのサイトで内容が確認ができるのみです。1巻の続きがウェブ上で読めるとはいえ、裏を返せば終わっているのに続刊が出てないってことは2巻は絶望的な作品ですね……。
アーサー・ピューティーは夜の魔女
感染すると知能と体力が大幅な上昇する未知のバクテリアがパンデミックを起こした世界。その感染者たちは影で人間社会を支配していた存在に気付いてしまう……。う~ん、一言で言い表すのが本当に難しい作品。
2011年に1巻が発売。『フランケンふらん』、『名探偵マーニー』などの代表作を持つ木々津克久さんの作品で、連載時期としては『フランケンふらん』の終盤にちょこっと被っていますね。一言で言い表せないと書きましたが、他の木々津さんの作品が好きな人なら間違いないと思います。
不定期連載となっており、1巻の巻末に2巻の情報ページが載っているのですが「発売日は未定!!」とハッキリ書かれており、現在に至るという「どんだけ不定期やねん」と言いたくなる気持ちもありますが、そう言えるだけこの括りの中では希望があるような、ないような。
アーサー・ピューティーは夜の魔女 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
教艦ASTRO
活発な体育教師・牧和泉や幼馴染で国語教師の南雲有子など個性的な教師たちのほのぼの4コマ。
この中では一番古い2007年に1巻が発売された作品。キャラクターが個性豊かで年代的にもまんがタイムきららが勢いのあった頃の作品なのでもし普通に続刊が出ていたらビッグタイトルになったんじゃないかと思えるくらい素敵な作品です。
以上です。「あれからもう○年経ったのかよ」という気持ちやら僅かな希望にすがる気持ちやらが入り混じってなんだかセンチメンタルな気分ですよ。
まあ、たまにはこうやって僅かな希望を抱きつつ待ち続けては既刊をめくる作品もあってもいいんじゃないでしょうか。気付いたら6000円とかになってるかもよ。なんてね。
それでは。