べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

子供と小島よしおのお話。

 

パンケーキ食べたいパンケーキ食べたいパンケーキ食べたい。

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おいホットケーキ食わねえか。

なんだろうねこれね。うたのおにいさん感とか体操のおにいさん感のある人はもっといるだろうに、例えばそもそも本職の元おにいさんもたくさんいるわけし、同じ芸人枠でいくならパッション屋良とか藤崎マーケットとかCOW COWとか(おにいさん成分優先)がいる中、小島よしおがあてがわれてそれがかなり様になっているっていうね。森永側の扱いもナイスなものだよね。

しかしこの抜擢も小島よしおのこれまでの活動の賜物だという、そういうお話ですね。よろしくお願いします。

 

まず僕が小島よしおを初めて認識したのは彼のブレイク前夜といった頃で、ある日突然父から「小島よしおって知ってるか? 面白いぞ」と言われ、当時夜に不定期シフトのバイトを入れており今のように録画環境も持ってなかったので割とゴールデンタイムのバラエティから遠ざかっていた僕は「そんなに言うなら」と意識して見たあの日ですね。確か『笑いの金メダル』だったかな、実際腹抱えて笑いました。

そんな小島よしお、その風貌や芸風も相まって早々から一発屋もしくはその予備軍みたいなレッテルを貼られていたのですが、僕はなんだかんだ生き残りそうと感じていたんですよね。ええ、今となっては何とでも言えますが。後出しじゃんけんみたいになっちゃうんですが。本当だよ、本当なんだって。

そう思っていたものですから、後にふかわりょうが自身のラジオ番組で「小島よしおくんとは似たようなものを感じる(意訳)」という発言をしたのを聞いた時に「それだよそれー!! ふかわクーン、それだよー!! ふかわクーン、ひとことネタ言ッテヨー!!」と深夜にも関わらず叫んでしまったのを覚えています。

 

それが2007年。流行語大賞に「そんなの関係ねえ」「おっぱっぴー」のダブルノミネートされた年ですね。

その後、さすがにその勢いは落ち着いてくるわけなんですが、その風向きが明らかに変わったと感じたのが2011年。『ロンドンハーツ』のスペシャルの中に「ちょい古-1グランプリ」という、一昔前のブレイク芸人が子供たちの前でネタをして○か×かを選んでもらい、100人中何人に支持されるかという企画があったんですが、髭男爵レイザーラモンHG、レギュラーなどの同時期のブレイク芸人たちが軒並み70点台からそれ以下に落ち込む中、小島よしお一人だけが95点を叩き出したんです。番組の流れとしては最後に当時のブレイク芸人である楽しんごに98点を出されて掻っ攫われるわけなんですが、僕としては「小島よしおは事前情報を持ってないハズの子供にちゃんとウケる」という事実がものすごく印象に残ったんですね。実際にこの数ヵ月後に行われた企画の第二弾でも1位という結果を残しています。

なぜそんなにも子供の心を掴むのかに関しては、「そんなの関係ねえ」の声と動きが無意識に心地よさを感じる波長1/fゆらぎを生み出しているということや(彼の他のネタにはまったくないらしい)、子供にウケやすいひとつの言葉を連呼するネタといういろいろな側面があるのでしょうが、とにかく小島よしおはここで何かを掴んだのではないかと思うんです。

その後「よしおのアルプス一万尺」や「ごぼうのうた」など子供向けの楽曲を発表、2018年には初の絵本「ぱちょ~ん」を発売。その発売イベントに麒麟川島が遭遇し、その子供人気を物語るエピソードを先日の『アメトーーク』でも話していました。

 

小島よしおの強みはそんな子供人気だけではなく、持ちギャグの多さとそのゴリ押しが挙げられるのではないでしょうか。前述の「よしおのアルプス一万尺」や絵本発売イベントで軽くネタとして披露されたグーチョキパー遊びでも数々出てくるが、一世を風靡した「そんなの関係ねえ」に比べると「だいじょぶだいじょぶ~」、「なんの意味もない!」、「まえまえまえ」など数はあれど小島よしおのヘビーウォッチャーでないと馴染みのないものばかり。しかしそんなの関係ねえと言わんばかりに当たり前のように組み込まれているあたりに彼の強かさを感じる。

思えば2016年のR-1ぐらんぷりでのコジマリオネットも小島よしおのギャグの集大成ともいえる内容だったので、自分の生み出したギャグを最大限利用してハリウッドザコシショウに次ぐ2位と大健闘だった。

「新しいネタも見てくださいよ」とネタやギャグを披露する一発屋は数いれど、小島よしおほど短いスパンで数を打ち、かつ端々にねじ込んでくる人も珍しく、その前のめりさが彼の強さと言える。

 

2018年の小学生の好きなギャグに「そんなの関係ねえ」が「ひょっこりはん」、「35億」に次ぐ3位にランクインするほど成果は確実に出ている。「子供は飽きられても次の世代がどんどん出てくる」という本人の言葉の通り、これからも子供人気は衰えることはなさそうだ。

子育てのお供に小島よしお、いかがですか!

 

それでは。