べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

相変わらずと特撮のお話。

 

やあ、ヤマグチジロウだよ。

 

すっかり月1の、それも月末ギリギリに書く習慣になってますよね。相変わらずだな? 相変わらずだよ。

というわけで今回は今月発売のCDの話をしましょうね。たまには音楽の話をしようと思ってね。ここ最近はお城の話ばっかりだったから、音楽聴く人っていうイメージもね、忘れないようにね。

ん? お城? 今月は3つほど行きましたよ。

 

さて、今月発売と言ってもリリースされたのが7日だからそれなりに経ってるのだけど、どうもここ最近っていうのは発売日にドッと買いに行くということをしなくなったよな~って。

優先順位が変わったって感じですかねー。どうしてもねー。

 

……というわけで、そのここ最近はレンタルできるまで待つか、それができない場合はamazonで何か買う時についでに放り込むといった感じで、今回のCDもそんなスタイルで購入した次第です。

前置きはこの辺にして、そのCDっていうのが……

 

科楽特奏隊ウルトラマンザ・ロックス」です。

 

もう、読んでタイトルの如くですよね。そのまんまです。そういうことです。

ウルトラマンシリーズのロックカバーアルバムです。

初代ウルトラマンから80まではもちろん、ウルトラマンキッズ。そしてグレート、パワードの海外勢、ティガ、Xの平成勢と並び、最後はウルトラQで締めるというおいしいとこをギュッと詰め込んだ大満足の13曲です。

 

科楽特奏隊自体は前々から知っているというか、CDもいくつか持っているわけですが、やっぱりいいですよね。こういうコンセプトってね。音楽の特にロック系統が好きで特撮の特にウルトラマン好きにはたまらないアイテムですよね。

 

そもそも、僕がなぜ特撮、特にウルトラマンが好きかっていうと幼い頃にビデオで擦り切れるほど観たからです(簡潔に完結)。

……言い方は単純ですが、これって結構重要で、まだその頃のウルトラマンっていうのはテレビシリーズでは1980年の80を最後に1996年のティガが放送されるまで16年間新作が作られなかったいわゆる冬の時代だったんですね(海外での制作はいくつかあったらしい)。もちろん、当時の僕には知ったこっちゃないですが。

そして、そのティガがヒットする要因のひとつとなったのがそのビデオで、冬の時代ながらもビデオ展開をすることでじわじわと当時のキッズたちに浸透していたところに新作を出し、その後の平成ウルトラシリーズの基盤となったわけですよ。

 

この冬の時代、ウルトラマンに限った話ではなく、特撮というジャンル全般に言えることだったんですね。

例えば仮面ライダーでいえば初代から始まる70年代に大ブームとなるも、その後その勢いも続かずシリーズ終了。その後80年代にちょこちょこと復活するも90年代になるとついにひとつも作られなかったというのがちょうどこの頃で、その後に2000年にクウガ、2001年にアギトで復活し、当初予定になかったシリーズ化までされるようになったり。

唯一その特撮冬の時代の間もテレビ放送され続けていたスーパー戦隊シリーズも、90年代に入ったあたりで視聴率不振に陥り、シリーズ存続すら危ぶまれ、91年のジェットマン(あれ91年だったのか……)で人間ドラマに重きを置くシナリオ作りなどの大革新を行い、母親層の支持も得て復活した。という逸話が残っています。

そんな特撮も今では若手俳優の登竜門ですからね。若手の俳優の経歴にこの3つの特撮のどれかが必ず入ってると言っても過言ではないですからね。

 

そういう特撮というジャンルの復活劇を、キッズの、いわゆるメインターゲットの視点から見つめてたのが僕らの世代っていう感じなんですよ。そういうそれまでの流れを変えるパワーというのを知らず知らずのうちに見せ付けられていたのだから、好きになって然るべきってことなんですよ。うん、仕方ないんだよ。これは。

 

……と、おかしいな。冒頭では音楽の話するって言ってたのにな……。

そんな感じです。そう、僕は相変わらずだよ。

 

それでは。

 

「ありがとうな」と城跡のお話。

 

やあ、ヤマグチジロウだよ。

 

いやあ、みんな僕のためにありがとうな。

……最近ハマってる言い回しです。別に特に何を感謝してるでもないのですが、なんか照れくさそうにぶっきらぼうな言い方が妙にツボにハマっちゃって何でもないのについつい言っちゃうのです。でもまあ、ほんと、ありがとうな。

 

ハマっちゃったといえばいつぞや(色々と繋がるのお話。 - べっかん)話題に挙げて「暖かくなったら近場のどっかに観に行ってるだろうなってレベル」とまで言っていたお城なんですが、暖かくなったからか今月から本格的に巡り始めております。まんまと、まんまとです。

初回はゴールデンウィークで友人と休日が被ったので「お、じゃあお城行っちゃう?」と気軽な感じで行ったのが小田原。

正直小田原なんて住んでる所から言えば全然気軽な位置ではないのですが、あれこれ案を出していたところ友人が「小田原城とかあるぞ」と言われたので「いや、小田原の城はそこだけじゃないんだ。石垣山一夜城っていうのがあってだな?」と聞きかじった言葉をそのまま使い、その勢いにまかせて行ったので気軽に思えてしまっただけで、本来全然気軽な土地じゃないのです。でもそんな勢いが出ちゃうくらいお城っていうのがホットなものだったんですよ。

 

とまあ小田原についてはその辺にしておいて(すごく楽しみました)、その翌週にもなんだかいてもたってもいられずに近場の城跡に行ってみたり、その翌週も……というようにまんまとハマっているのが現状です。

そうやっていくつか巡ってみて、まあ詳しいことは詳しくないので我が物顔で語ったりはしないのですが、行ってみると感覚的にも想像力かきたてられて楽しいですし、お城の形がそれぞれなのはもちろんなのですが、城跡の形もそれぞれなんですよね。お城のあった場所をどう遺しているのか、みたいな。

例えば公園として土地の形を残しつつ整備していたり、整備はほとんどされてなくほぼ野山だけど地元のボランティアの方が設置した説明書きがあったり、ガッツリ復興させて果てにはそれっぽいお城まで建てちゃったりなどなど。

その辺にも遺そうとしてくれた人の想いみたいなものを当時のお城の姿と共に想像してしまうのも城跡を巡っていて楽しいことのひとつでもありますね。こんな時こそ言いたくなっちゃいますよね。「ほんとありがとうな」って。

 

そんな5月を過ごしていたわけなんですが。正直インドアオブインドアの色白少年だった僕からすれば毎週どっかに出かけるなんてことが異例で、「次はどこに行こうかな~」なんてことを考えてること自体がおかしいとも言えるほどなのです。「山梨って意外と近ぇんだな~」なんつってね。

意外と近ぇんだな~なんて思うだけならタダだけども、実際コンスタントにポコポコと行けるかってなるとなかなかね、どうしてもね。マネーのほうがね。

そうなるとお仕事欲しいよね。今一番ときめく言葉は「取材費経費で落とせるんで城漫画描いてみない?」ですからね。そんなこと、言われたいよね。願ったり叶ったりってやつですよね。

そんなこと言われた日にゃ心の底から「僕のために、ありがとうな」ですよね。

 

それでは。

 

いつも通りと笑×演のお話。

 

やあ、ヤマグチジロウだよ。

 

今回はバラエティ番組のお話を。このブログでバラエティ番組のお話といえば内村てらすやヨムスポなど深夜番組が主ですが、ですがじゃないな、同じく深夜番組です。いつも通りってわけです。こうして見ると深夜番組しか観てないような感じするけどゴールデン帯も割と観てますよ。「みんな観てるだろうし別にいいかなぁ~」って思って話さないだけで。それと、深夜のバラエティってクセが強かったりいろいろと荒い部分があったりで話題にしやすいんですよね。

 

本題に入りましょう。その名も「笑×演」。その名が示す通りお笑い芸人が書いたネタを役者が演じるという、シンプルで分かりやすい番組です。だからこそ興味を引かれるわけですよね。そうですよね!

 

題材がシンプルとなると気になるのが出演者ですが、プレ放送的な特番(1時間)と通常回(30分)3週ぶんを観てみたところタイムマシーン3号さらば青春の光、ザ・ギースなどネタに定評のあるお笑い好きにも納得な人選で、役者陣の方も映画やドラマで(あんまり見ない僕でも)よく見るような人たちなうえに芸歴ウン十年の大ベテランの方々も積極的に起用していてなかなかに見応えがあります。

 

ネタへの取り組み方も人それぞれで、例えばハライチ岩井の場合「個人的には好きなのだが、ハライチではできないネタ」としてリズムネタのようなコントを書いたり、逆に流れ星やうしろシティのように普段自分たちがやるようなネタを書いたり、ナイツのように普段の自分たちのスタイルを残しつつ演者のプロフィールなどを踏まえたネタの作り方をしたり。

 

そんな中、全ての芸人に共通していることがあるのです。

ネタを始める前に、その芸人と役者のそれまでの様子がVTRで流れるんですよ。その中で芸人が役者に台本を渡しに行き、役者はその場で目を通すのですが、その時の芸人は読み終わるのをずっとそわそわしながら見守ってるんですよ。普通他人にネタを書くことなんてないでしょうから当然といえば当然のことなんですが、毎回面白いです。

 

気になるのはそのネタの出来栄えなのですが、あんまり文章で言っても野暮なことだしそもそも伝えきれるものでもないのでこれはもう放送を見てくださいと言うほかありませんよ。とにかく笑いのプロと演技のプロのバチバチしたものが見られるのはここだけです。

あと、ひとつだけ言えることは、芸人が作るネタは当然それまでにない書き下ろしなので全てのネタを新鮮な気持ちで見られるということです。それって地味に嬉しいことですよね。そうですよね!

 

そんな感じですね。シンプルでありながら全てが新鮮な番組で毎週楽しんでおります。MCのザキヤマバカリズムも静と動でありながら居心地のいい場回しもほっこりポイントです。あ、テレビ朝日で毎週水曜の深夜1時57分放送なので気になったら是非に。

しかし、プロ対プロのバチバチが見られたと思えば、同じテレ朝のくりぃむナンチャラで「クイズ技術さんが考えました」というクールポコやいつもここからなどのショートネタの中に音声さんやカメラマンなどの技術スタッフが考えたネタを混ぜ、それを当てられるかという、笑×演とコンセプトは間逆なのにこれまた面白い企画を同時期にやっててなんか面白いなって思いましたね。面白いっていっぱいあるんだね~。

 

それでは。

 

さらっとしっかりのお話。

 

やあ、ヤマグチジロウだよ。

 

カルテット、最終回から1週間ちょっと経ちましたね。

普段あまりドラマとかを観ないのですが、好きな松田龍平が珍しくテレビドラマに出るからと気になったので観ていたのですが、まんまとハマって、後追いなどではなく第一話から毎週楽しみに観たドラマって久しぶりのような気がします。

観てみた感想としてはシーンや掛け合いの一つ一つが見逃せない行き届いた作品だったなあと思いました。全部振り返ってるとキリがないので、最終回を主に振り返ってみたいと思います。

 

最終回は色々な「対比」が詰まってたんじゃないでしょうか。

1話の車で別荘に向かうシーンの再現のようなシーンでは声の小さい真紀さんとは真逆の元気な女の子を乗せてたり。

美容室をクビになってからノクターンでのバイトが決まるまで何もしてなくて養ってもらう気マンマンだった家森さんがあんなに難色を示していた割烹料理屋(になったのくた庵)で週7で働き、板前修業を始めるとまで言い出したり、毎朝二度寝をしていたぐうたらなすずめちゃんが資格取得を目指して徹夜をするようになってたり、唯一勤め人であった別府さんが会社を辞めていたり。そのギャップが真紀さんがいなくなったことによる歪みのようなものが読み取れたり。

逆に1話と同じことを、例えば唐揚げを囲んでのかけ合いという、同じことをしているのに意味合いが変わって見えるという演出。先日のけものフレンズの最終回でもありましたが、1話での言動を用いて最終回までの成長や変化を見られるのはいいよね~って思ったりしてました。

 

また、「なぜ音楽を続けるのか」という手紙の送り主との対比。元々、4人だってあのカラオケボックスで偶然出会っていなければ音楽をやっていこうと思わなかっただろうし、もしその送り主もその偶然に巻き込まれていたら……というか、もし出会っていなければという対比ですかね。

「自分の中のキリギリスを殺し」て、送り主の言う「正しい選択」をすれば、スパッと諦めて板前修業をしていれば、資格を取ってキャリアアップしていれば、現在の自分から変わってしまえば、正しい人生やもっといい人生が待っていたかも知れない。それの極端な例がアリスちゃんだったように思います。でもそんなこと関係ないと歩み続けるという選択をした4人。

でもその4人はダメなままではない。ちゃんと唐揚げを小皿に取ってレモンをかけられるようになったし、これからはサンキューパセリを言えるようになるでしょう。世間の言う「正しい選択」をしていなくても、ちょっとずつでも前に進んでいけばいいんだよ。というお話なのだと僕は思いました。

 

お話の作り方に関して、毎回冒頭でその回のテーマと言える様なことをさらっと乗っけるスタイルが印象的でした。最近よく言ってる縦軸ってやつですよね。なんかで使いたいものです。

さらっとといえば割と物語の重要であるような事柄をさらっと、些細などうでもいいようなことをじっくりと表現してますよね。物語最大の嘘である真紀さんの正体でこれでもかと引っ張ったかと思えば次の週の序盤であっさり真紀さんの本名や本物の早乙女真紀を出してきたり。かと思えば家森さんのいちゃもんにたっぷり時間を使ったり。でもその部分がその回のテーマにしっかり刺さってたりと、ここでもドラマとしての「正しい選択」から外れている作り方のように思えてちょっとフフンと笑っております。

 

ついでなのでもう一回触れておこう。けものフレンズもそういう作り方してた気がしませんか? 重要な(でも薄々分かっていた)かばんちゃんの正体をさらっと明かしたかと思えばフレンズたちとの触れ合いをしっかり描いていたりして。同時期に似たようなスタイルの作品を観ると嫌でも意識しちゃいますよね。なんかで使いたいものです。

 

それでは。

 

色々と繋がるのお話。

 

やあ、ヤマグチジロウだよ。

 

久々に書こうと重い腰を上げたら天井まで浮き上がってしまったとでも言いましょうか。2ヶ月振りに書き始めたら書くこといっぱいあったという前回からの、つまりこれは後編です。とはいえ前編を読んでなくても別に話が繋がってるわけではないのでそのままでオッケーです。たぶん。

 

というわけで最近、「中島卓偉のお城へいこう せ~の キャッスル! キャッスル!」という土曜の朝にやってる15分の番組を毎週観てるのですが。まあ~まんまと興味持ってかれちゃいましたよね。お城に。

中島卓偉さんはデビュー時から大好きで、彼がお城好きだということも知っており、お城のコラムなんかもちょこちょこ見てはいたのですが、本人が実際に楽しんでる姿を観るとやっぱり違うものですね。特にお城の建物そのものではなく城跡の石垣や土地の形状なんかを見てわいわいとはしゃぐというのは僕にとって今までになかったもので、そういう楽しみ方もあるのか~と興味をひかれたのがひとつと。

元々僕は地名なんかが好きで、地名の由来ってだいたいその土地の形状が由来してるじゃないですか。そのあたりが繋がって一気にグッと引き寄せられた感じです。何かと何かが繋がる瞬間って、心が動きますよね。

暖かくなったら近場のどっかに観に行ってるだろうなってレベルです。

……この文章だけでは何者か分からないかも知れませんが中島卓偉さんはミュージシャンです。念のため。

 

そういう流れもあって、とりあえずそういうのは所縁のある地元のものを調べてみたいじゃないですか。肌で感じられるといいますか。

そもそも、地名が好きな僕は、もちろん地元の地名の色々を調べた時期があって、所々にさんずいや浜辺を思わせる地名が残っており、小さい頃から町の老人方や友達のお兄さんなんかに言われていた「昔この町のあたりは海だったんだよ~」という話に繋がって「あれは本当だったんだ~」とニヤニヤした話がありまして、地名の一個一個を想像するとなかなかに壮大な話になるので、ここでも書いてまとめようとも思ったんですが、余りにもローカルな話なので伝わらないなと断念していたんです。まあ、つまりはこういう色々を調べるのが好きってことなんですね。

そういう流れもあって(二回目)、地元のお城を調べようと思い、石垣や土地の形状というのを思い出し、「もしや?」と地元にあるとある山を調べてみたんですよ。

 

何故かというとこの山、それほど標高があるわけではなく、地元の学校の遠足なんかで子供たちがぞろぞろ登ったり、家に居ついた猫を捨てに行くような山なんですが(後にこの猫は帰ってきました)、頂上が地元の町のほうから見ても少し顔を出すように突き出ていて、そのおかげで頂上から見下ろすと町の全体が見えるようになってるんですね。それで「昔はあそこから町を見守る/監視をするために突き出すように作られたのでは?」という話題が親戚のおじさん方からあがるような山で、その実かどうか分かりませんが古いけど立派な石垣があるんですよ。

それを思い出して「あの石垣ってお城だったんじゃあるまいか」と思ったまでが経緯です。

 

調べてみるとこれが古代山城というものの一つで、7世紀頃に作られたお城らしいんですよ。

もっと掘り下げてみると663年に白村江の戦いという朝鮮半島で起こった戦争に当時の倭国百済と連合を組んで参加し、敗れた際に唐からの侵攻に備えて九州を中心に瀬戸内のほうまでいくつもの城が作られたものが古代山城で、その一つが地元にあったってことです。

ということは先ほどの「町全体が海だった」話も「山の頂上から監視してた」話も、海を渡って敵国が攻めてくるのを監視していたってことになって、地名なんやらで調べた話と繋がってきますよね。

信じられますか? 猫を捨てに行ったり山頂の広場でお弁当食べてた山が天智天皇の時代からなるお城だったなんて。ねえ?

 

……そういうことを、最近はやってました。

というわけで今回のストーリーラインというか縦軸は「繋がる」でした。

 

それでは。