べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

2021と良かった音楽個人的ベスト20のお話。

やーやー、ガキの使いの予想をしなくていいとなったら年末かなりダラけましたねこれは。

別に年内に済ませようというわけではなかったのですが、予想以上にね。

さらに漫画とか書き起こしとかも控えてるのですが、見ない振りしてもいいですかね。ダメですね。

 

そんなこんなでもうお正月気分も抜け始めたというのに2021年の個人的ベスト20を発表したいと思います。

件の音楽談義でもお馴染みのこばやんが毎年同様のものをTwitterで発表してるので、もしかしたら音楽談義の議題にも挙がるかもと控えておいたのですが、どうやら次やる企画とかも決まってやらなそうなのでここで放出します。ここはそういうブログです。

ちょうどガキ使エンディングが抜けて音楽枠が減ったので恒例にしてもいいかなといった面持ち。断言はしない。

というわけで20位からのカウントダウンでお願いいたします。雰囲気とかコメントしやすさとかで決めており、特に下位のほうは状況によって変わるので気楽に見てやってください。

 

20位 野球/くるり

「地元のおっさんバンドが作った地元のお祭りで一番盛り上がる曲」みたいな曲を、バリバリの現役ミュージシャンがガチでやるというところが面白い。中日要素が少なかったのでこの順位です。

19位 100GO!回の確信犯/郷ひろみ

2021年にラジオから流れてきた曲で最も驚いた曲。郷ひろみの過去の名曲を贅沢にサンプリングしているのを聴いた瞬間「そんなのアリかよ」と叫んだとか叫んでないとか。
調べてみればSASUKEのプロデュースで納得。歌って踊れる65歳・郷ひろみの歌唱と、大人びたセンスと技術を持った18歳・SASUKEのプロデュースという対比も面白いね。

18位 走れ! with ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)/POLYSICS

POLYSICSとしては珍しいテンポの早い歌もの、そしてボーカルのフューチャリングしかもサビじゃなくてBメロにだけヤマサキセイヤを使うという贅沢なのかひねっているのか分からないところがPOLYSICSな〜と思いましたね。

17位 真夏のダイナソー/日食なつこ

関ジャムでBUMP OF CHICKENからの影響を語ってましたが「あんな大きいものがひとりで動いてんだぜ信じられるかい?」のあたりにその片鱗を感じましたね。
内容も入道雲ダイナソー(恐竜)に例えた空想劇に似合う、力強さと爽やかさを兼ね揃えたアレンジが素晴らしい。

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16位 LOVE LOVE/MONO NO AWARE

単純に曲構成が好みでしたね。「君のコンタクトレンズになって〜」辺りからの徐々に昇っていく感じと少しブレイクして「恋に恋せよ〜」の大サビでパァーと開いていく感じが聴いてて毎回気持ちいい。

15位 ノンブレスオブリージュ/ピノキオピー

相変わらずの皮肉や不条理を丁寧に詰め込んだ曲にこの人はすごいなと思うばかり。
ノンブレス(息が詰まる)+ノブレスオブリージュを引っ掛けた造語で内容もそれに即した歌詞になってますが、さらにボカロならではの息継ぎを無視した歌唱でノンブレスという言葉にさらに意味を持たせているところもニクいですね。

14位 ODDTAXI/スカートとPUNPEE

2021年のアニメでハネた『ODDTAXI』の主題歌。なんだかどことなく不思議な雰囲気漂う、アニメとしても異質な作品にも関わらずこの曲が鳴り始めたら午前2時というのも相まってスッとこの世界に招き入れてくれるような、主題歌としての役割が完璧だと思う楽曲。
この突飛な世界観の作品の主題歌に「スカートとPUNPEEにお願いしましょう」と言った人がいるんだなということを考えると素晴らしいね。

13位 Ginger/TOMOO

2020年の『らしくもなくたっていいでしょう』から聴き始めたんですが、見た目に反した低くかっこいいボーカルと演奏まで口ずさんでしまうノリ感。今年は完全に彼女の世界観にハマっちゃいましたね。

12位 大好物 スピッツ

タイトルから何までThis is スピッツ
「君の大好きな物なら僕も多分明日には好き」という歌詞は、マサムネさんの中に未だ存在する少年じゃないと書けないんじゃかいかな。

11位 m e l t/4s4ki

チップチューンノイズなどを飲み込んでどんどん凶暴性を増して最高な音楽になってきていると感じるアーティスト。
フジロックの配信で初めてライブを見たけど思ってた以上に衝撃的でしたね。
 

 

 

10位 悲しいほどに毎日は/Hakubi

世の中には「これからライブたくさん打つぞ!」というタイミングでコロナ禍が訪れてしまったという若手バンドが間違いなくいるはずで、そういうバンドたちがどんな曲を書くのだろうというのを不謹慎ながら思っていたんですよ。それを、ジャケットとMVを含めて一番感じたのがこの曲。
「悲しいほどに毎日はあっけなく終わってく」という物悲しい歌詞がシンガロングとして歌われていて、こんな歌詞でもライブでみんなと歌える日を待っているぞというメッセージなのかなと勝手ながら想像しました。

9位 じゃむ feat.iri/鈴木真海子

今年PEOPLE 1の『フロップニク』に次いでよく聴いていた(Spotify調べ)曲。
Rachelの産休中にリリースされた曲だが、いい曲過ぎて嫉妬しちゃうんじゃないかってほどのハマり具合。そして復帰後のchelmico一発目が「Give me 毎月三億円」だったのでなんだか逆に安心しましたね。
ひとつ前の『悲しいほどに毎日は』と共にブックオフで流れてたのを聴いて「あれ、プレイリスト流出してる?」と思ったのが今年のハイライト。

8位 アポトーシスOfficial髭男dism

「訪れるべき時がきた」から始まる直接的な言葉は使わずとも理解させる歌詞は、相変わらずポップスというジャンルですごいことをやってくれるな思ってしまう。

7位 SG/ポップしなないで

もともと陽気な曲をポエトリーに歌うユニットなのですが、この曲はしっとりとした曲調。
さらに取り上げたいのは、4:00あたりからの感情が乗っかったボーカル。「君はあのダサいバンドを続けてるのかな」という哀愁を帯びた歌詞も相まってジーンとくる。今までとは違ったまったく新しいポップしなないでを感じましたね

6位 あびばのんのん/Tempalay

もはや原田泰造がサウナに入って施設を堪能するだけのドラマ『サ道2』の主題歌。
前回も担当した『そなちね』のほうが個人的には好きなのだが、ことサウナドラマに合う曲で言えば圧倒的にこちら。
もう曲を通してトリップ感で満たされているが、特に間奏のリフレイン部分はあの部分だけを繰り返した音源があったら帰ってこれないのではないかと思わせるほどのデンジャーゾーン。

5位 あいつら全員同窓会/ずっと真夜中でいいのに

PSO2のCMで流れているのをなんとなく聴いてきただけなのになんとなく「あいつら全員同窓会〜♪」の部分だけがやけに耳に残る。他の部分は歌詞と照らし合わせたり何回も聴いたりしてやっと聞き取れるほどだったのにこのフレーズだけは一発でズドンと入ってきたんですよね。
内容としては「無理に周りに合わせなくてもいい」みたいなテーマではあるけど、わざわざ同窓会に限定しなくてもいいじゃない。でもこのフレーズがあるだけで全体が締まる。そういうバチッとハマッた唯一無二のフレーズをタイトルに持ってきていて、それで検索すれば一発で動画なり情報が出てくる。そういうことをナチュラルにできてしまうからこそ、世代のトップランカーなのかなと思わせられる曲でした。

4位 FAMILIA /the millennium parade

アルバムでも挙げたミレパですが、紅白出場の『U』ももちろん良かったもののやっぱりこっち。
常田大希が「これ以上いい曲書けないんじゃないか(笑)」と言うほどに壮大な歌詞と演奏。井口理をボーカルに据えたのも、彼への信頼とKing Gnuにはならないという自信からなのかなと思うほどにthe millennium paradeの曲でしたね。

3位 テーマソング/ポルノグラフィティ

ポルノグラフィティは僕の音楽を聴くきっかけになったミュージシャンのひとつで、中学時代なんかはポルノばっかり聴いてましたね。そのポルノが「新始動」と第してリリースした新曲です。
自分事なのですが、秋口頃に片親である僕の育ての親とも言える祖母が亡くなりまして、感染者数も多い時期で葬式にも参加できず過去一番落ち込んでいた時期に観たのがこの『テーマソング』のTHE FIRST TAKE。「音源超え」という言葉をTwitterトレンド入りさせた熱演とその歌詞も相まってかなり元気づけられました。二度と味わいたくないほどに落ち込んでいたその時に元気づけた音楽がポルノグラフィティだったというのもまだまだ人生捨てたもんじゃないなと思ったり。
取り上げたいところは、やはり天才・新藤晴一の歌詞。「フレーフレーこの私よ そしてフレー私みたいな人」というこの一フレーズだけで、単なる応援だけじゃなく一人じゃないとか自分だけじゃないとか、そういう塞がりがち世の中への解像度をブワッと上げてくれる素晴らしいフレーズだと思います。

2位 怪獣/PEOPLE 1

アーティスト単位で言えば文句なしに聴いてたのはこのPEOPLE 1。去年だけでも7本とMVを小出しにしてリリースに繋げるというのは現代のやり方なのかなと。
現代的といえばこの『怪獣』。「怪獣にならなくちゃ 等身大じゃ殺されちゃう」というのがそこはかとなく現代の世渡りを感じさせる。それでいてがむしゃらでノリのいい演奏は最高の一言。もう好きなアーティストをPOLYSICSスピッツPEOPLE 1に更新しちゃう勢い。

1位 番狂わせ/Hump Back

『拝啓、少年よ』がラジオで流れてきた時から心を掴まれた。その衝撃を超えてきた曲。
まず手数の多いリフが全盛のこの時代に一瞬ブルーハーツかと思うほどの、コードだけでガンガン鳴らすイントロ。この時点でもう最高。
加えて「おもろい大人になりたいわ」という歌詞はそのまま言い換えれば「つまらない大人にはなりたくねえ」という往年のロックの文脈なんだよね。それを現代語訳というか、トゲのない言い方にしつつも本質はしっかり伝えに来ている。間違いなく彼女たちは今一番ロックンロールを鳴らしてるバンドのひとつだと思うのです。
以上です。YouTubeからも多く情報を取り入れてるのもありますが、全曲MVがアップされてるのはありがたいですねえ(『テーマソング』はTHE FIRST TAKEでグッときたのでそれにしてます)。
2022年もまたいろんな曲と出会えるようにしたいですねえ。なんか普通ですねえ。普通でした。
 
それでは。