べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

オススメ漫画と2021年秋のお話。

 

 

しかしまあなんですなあ、今さら感ありますがやっていきましょうなあ。

3ヶ月なまけきったオススメ漫画を列挙するシリーズですよ。冬に覚えた歌を忘れそうなこの日に秋のお話をするんですよ。去年ですよ。鬼も引きつってますよ。どうぞよろしくお願いします。

というわけで、2021年秋(10月~12月)に新刊が発売された中からピックアップです。

毎度のことながら面白い順とかではなく、打順みたいなもんです。

 

生き残った6人によると

成田空港に降り立った飛行機からゾンビウィルスが持ち込まれ、日本政府は千葉県境を封鎖。幕張のショッピングモールにたまたま居合わせた6人は安全や食料を確保すると、小さなコミュニティで恋に目覚めた……。

前作を古本屋で見つけてから気になっていた作家さんだったので食いつくように読んだらさらに面白かった作品ですね。前作の美大生たちにも見られた人間のめんどくさい部分を描くのが秀逸で、それが今作でもかなり効いていて楽しいですね。「恋に目覚めた……」なんて書くと甘ったるいお話なのかな?って思うでしょうが、どちらかというと「こんな状況で恋なんてどうかしてる!」という意味合いが強いのでそういう雰囲気が好きな方は楽しめること請け合いです。

 
生き残った6人によると 1 (ハルタコミックス)

 

スキップとローファー

石川県の端っこから東京の進学校に進学した岩倉美津未。初めての東京、初めての高校生活に張り切り過ぎた美津未は慣れない通学路と慣れない満員電車に翻弄されて早くもくじけそうになるものの、そんな美津未を心配して声をかけてくれたイケメン・志摩くんと一緒に遅刻確定の学校へ向かう……。

上記だとラブコメっぽいですが、ほんわか田舎モノの美津未に周りのみんなも癒されるほんわか学園生活といった感じの作品です。ほんわか田舎モノなりに落ち込んだり励まされたりしながら、いろんなイベントをほんわかと乗り越えていくほんわか漫画ですね。既刊6巻ですがほんのり気になって手に取ってはいたものの……をようやく追いついたので。アニメ化も決定しているので面白いことは折り紙つきですよ!

 
スキップとローファー(1) (アフタヌーンKC)

 

午後9時15分の演劇論

某有名美術大学……の二部(夜間)。表現学部舞台コースの古謝タダオキ。二部がゆえに年齢も前職も舞台にかける想いもバラバラなメンバーを「この中で一番センスがある」と根拠無き自信で演出に立候補した古謝はまとめあげることができるのか……?

いつだかに取り上げた『まくむすび』の影響で学生演劇というテーマに興味を持って、前回取り上げた『いいからしばらく黙ってろ』と同じく手に取った作品です(後者は学生ではありませんが)。ともあれ、ダメな奴らがダメなりに頑張ってるのは生を感じていいですね。というこれもいつぞや言ったような気がする言葉ですが、なんだか謎のパワーをもらえる作品ですね。なのになんで終わっちゃったんですかね(全3巻)。

 
午後9時15分の演劇論 1 (ビームコミックス)

 

怪異と乙女と神隠

しがない小説家(代表作1つ)で書店員の緒川菫子とその同僚の化野蓮は、この町に渦巻く怪異にオカルト知識と体力で立ち向かう!

こちとらオカルトにはそこそこ造詣が深いですからね。そんじょそこらの怪異譚じゃ満足しませんよと高みから読んでいたら面白すぎて平身低頭。古くからある怪異と現代社会のマッシュアップがたまらなく面白いんですよ。そりゃあ身は平に、頭も低くなるわけですよ。

 
怪異と乙女と神隠し (1) (ビッグコミックス)

 

ジャイアントお嬢様

4歳の誕生日に自分の街をもらったお嬢様・富士動機子。10余年をかけて立派に成長した街に巨大な侵略者が襲来。執事兼財閥研究員兼秘密部隊のDr.セバスチャンに謎のドリンクを飲まされ巨大化してしまった機子が侵略者に立ち向かう!

やはり巨大なモノはロマンですわよ。たとえそれがギャグテイストで進められようがそこにある巨大魂があればそんなことは無問題ですの。ジャイアントとお嬢様という2つの要素だけで突っ切る姿勢と心意気がそこにはありましたわ。特撮好きにもお嬢様好きにもギャグ漫画好きにも巨女好きにもブッ刺さる意欲作だと思いますわ~。

 
ジャイアントお嬢様 (1) (サンデーうぇぶりSSC)

以上です。縦軸を決めるとしたら「設定だけでは計り知れない内容」みたいなものがある5作品だと思います。全体的にパワーがすごい。そういうのが好きなのもあるんでしょうがね。

ともあれ、2021年のブログ納めが終わりましたね。よかったよかった。

それでは。