べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

【後半】2000~2021年僕らの邦楽アルバムベスト20のお話。

※この記事は僕らの「僕らの邦楽アルバムベスト20」の後半になります。前半はこちら。

colapoly.hatenablog.jp

レギュレーション等については前半をどうぞ。それでは後半と言う名のトップ10の始まりです。

 

 

 

こばやん 10~6位

10位 見っけ/スピッツ

こばやんスピッツは本当に迷って、彼らは最新アルバムがベストなんだよ。このアルバムに関していうと、まず50代の人が作ったと思えない。悲壮感もあれば初期衝動みたいなものも感じるんだけど、ここで取り上げたいのは『ありがとさん』で。

これは死者への弔いの曲なのかなと個人的には解釈してるんだけど。死ぬっていうことってスピッツの中では結構テーマのひとつになってるんだけど、表現力がすごいなと思ったのが「いつか常識的な形を失ったら」っていう喩えで=死っていうことを表現してるっていうのが、この人は天才だなって。死をそんな風に表現できるってすごいなという風に思うし。この曲聴いてて、基本的には夫婦なのか長年連れ添った人なのか彼女なのか分からないけど、そういう人が亡くなった時の曲なのかなと取ることもできるし、聞き手によっては例えば親を亡くした人の曲にも聞こえるし、子供を亡くしてしまった親の曲にも聞こえるし。っていう聴く人を限定しないっていうところにスピッツのすごさ、草野マサムネの作詞家としてのすごさが表れてるのかなという。この『ありがとさん』だけはどうしても語りたかった。

あとアルバム通してで言うと一曲目ってすごく大事だと思ってるんだけど、スピッツの『見っけ』って曲はまるでエレクトリカルパレードが始まったのかみたいなイントロから始まって『優しいあの子』っていう、その入り口っていうアルバムの世界観を表してる一曲目っていうのがすごくいいのかなって。スピッツはいろいろ迷ったけど『見っけ』でしたと。

 

9位 星の出来事/メレンゲ

こばやん:これに関してはのすけに託されてるのかなと思うけど、このアルバムはもう初恋というか、アルバムを通して人が恋を覚えてからの成長していく過程っていう世界観が出ているのかなと。

この中で取り上げたい曲だと『すみか』。この前(名曲ベスト30)では『君に春を思う』を入れて『すみか』と迷ったって話をしたと思うんだけど。この『すみか』って曲は今付き合ってる彼女とドライブに出かけて海辺で穴を掘って砂の城を建てたっていう、砂場とかで子供の頃みんなやったんじゃないかと思うんだけど。サビ前で「向こう側とつながる手に触れて僕はいま気づく」っていう詞があるんだけど、この穴が繋がって手が触れたことで愛が生まれたよっていう表現のしかたがグッとくる。「あなたの事が好きで そう言える僕が好きで」っていうのは恋から愛に変わったっていう瞬間をこの『すみか』って曲はうまく表現できているっていう風に思っていて、これはトップ10以内には入れたいなと思いました。

『8月、落雷のストーリー』なんかもビビッときたのを落雷に喩えてたりね。

 

8位 スポーツ/東京事変

こばやん:これもすべては一曲目。アルバムって僕ら2010年くらいはまだまだ配信じゃなくてCDで聴いてたと思うんだけど、それって失敗できないからタワレコとか行って視聴するじゃない。視聴して、一曲目が良ければ買うのよ絶対に。

で、『生きる』は一曲目の大正解じゃないかなと思っていて、解散ライブの「Bon Voyage」のツアーの一曲目が『生きる』だったんだけど、ずっとこれでいいと思ってたもんね。一曲目は。もう東京事変のライブじゃなくても『生きる』が一曲目だったらいいじゃんっていう。それくらい一曲目の正解を出したんじゃないかなと思って『スポーツ』はやっぱり順位も高くしちゃったかな。あと『閃光少女』で締めないっていうのもいいよね。

きょろ:わかる。

にっしー:あれだけ走りきったのにっていうね。

 

7位 女優姉妹/吉澤嘉代子

こばやん:これは夫婦で見せ合ってなくて、被った。吉澤嘉代子って、ずっとすごい不思議なシンガー、歌声で演技ができる人だなって思っていて。この『女優姉妹』っていうタイトルが出てきた時にこれは吉澤嘉代子を表してるなと思ってこれを選びました。俺は男だから分からないところもあるだろうけど、女性が何かしら経験したことのあるだろうなと。それを一曲一曲歌声で演じてるような感じがしてひとつのコンセプトとしてアルバムのまとまりが良いなと思って順位を高くした。

にっしー:『月曜日戦争』が「架空OL日記」の主題歌やったっけ。

きょろ:そうそうそう。

 

6位 風景描写/音速ライン

こばやん:これは俺が選ばなきゃ誰も選ばないだろうなと。『our song』の疾走感から始まって、『街風』あたりからの郷愁感。俺、ロックで郷愁感って出せないものだと思っていたけどこのアルバム聴いてガラッと意識が変わったというか。すごく懐かしい風景が聴いていて目に浮かんだっていうのがあって。この1曲目の『39』と12曲目の『×2×2』っていうのはほぼインストみたいな曲だから、まあ10曲くらいなんだけど何回でもリピートできちゃうなと。あと個人的な思い出を語るとすれば受験中ずっと勉強しながらこのアルバムを聴いてたんで、数式を覚えるよりもこのアルバムが身に沁みちゃってるくらい。

 

ジロウ 10~6位

10位 GANG AGE/PEOPLE 1

ジロウ:去年今年で一番聴いてたってのは間違いないバンドで。特にこのセカンドは『常夜燈』と『フロップニク』っていう2曲がYouTubeでも1、2番で回ってるっていうハネたアルバムだし。僕は『フロップニク』がおちゃらけてて好きなんだけど『常夜燈』のほうも途中、拍が意識的に足りなかったり、音がセオリーと違くない?っていうところがあったり、さっきのじゃないけど意識的に違和感を作り出せてる音楽的なバランス感覚が優れてるバンドなんだろうなと思って、これから成長にも、どんなことやってくるんだろうっていうのもものすごく期待できるバンドなので今のうちにチェックしといてください。

にっしー:面白い人たちよね。ほんと。

 

9位 シフクノオト/Mr.Children

ジロウミスチルで選ぶとしたらこれかな。この時期の『IT'S A WONDERFUL WORLD』、『I ♥ U』あたりを一番聴いてたっていうのもあるけど、でも『シフクノオト』が一番際立っているし、聴いてもいるし、印象にも残ってるし、『PADDLE』が一番好きだしで。

やっぱり最後の『タガタメ』『HERO』。あの2曲は最後にとんでもないものを残してくれたなって感じで、言ってみれば理想と現実みたいなメッセージ。それでいえばこの『シフクノオト』っていうタイトル自体も「至福」と「私服」、「の音」と「ノート」でかけてあって、「どっちを選んでもいいよ」っていうメッセージにも見えてくる。アルバム全体で君のやりたいようにっていうメッセージが詰め込められてるのを感じるアルバムです。

にっしー:軽さと重さのバランスがすごいというか、どっちもできるよね~。

 

8位 愛にのぼせろ/ミドリカワ書房

ジロウミドリカワ書房は『みんなのうた』っていうアルバムのシリーズがあったんだけど、それから脱却してここからコミックさを薄めてストーリーテリングみたいな曲をガンガン作っていく1枚目のアルバムで。この中では『銭湯の思い出』っていう曲がめちゃめちゃ好きで、「子供の頃行った銭湯で背中に刺青の入ったおじさんに絡まれて~」っていう展開の曲なんだけど、それが今までのコミカルなミドシンには無かった新たな境地なのかなというのを感じて、どれを一個一個聴いても面白いしどこかほんわかする。っていうのを感じる一枚です。

のすけ:うわ~、明日ミドシン聴こう。

 

7位 とげまる/スピッツ

ジロウ:やっぱり前回の『恋する凡人』がナンバーワンっていうのもあるんだけど。スピッツっていうバンド名自体が「小さいくせによく吠える」っていう意味がある。ってことは『とげまる』っていうのはほとんどセルフタイトルだなって思って。内容もその通りで『幻のドラゴン』『えにし』みたいなとげもいっぱいあるし、『若葉』みたいなまるもいっぱいあるし。これぞスピッツというか、とげとまるの差がある攻められたアルバムだなっていうのを感じた7位です。

にっしー:『えにし』ええよなぁ。

こばやん:とげまるもいいアルバムなんだよな~。LP買っちゃったもんね。

 

6位 ねむらない/髭(HiGE)

ジロウ:2015年のアルバムで、やっぱり髭っていうとさっきのこばやんも言ってたけどガレージのイメージが強いと思うんだけど、これを出す前の2014年にピロウズのトリビュートで『ストレンジカメレオン』をカバーしてて、「『ストレンジカメレオン』をやります」ってピロウズのメンバーに伝えた時ピロウズ側は「髭が歌モノやるの?」って思ったらしいんだけど、それで実際に聴いてみたら「これはすごいぞ」ってインタビューで言ってて。ドリーミーというか、浮遊感のある音でものすごく『ストレンジカメレオン』に合ってるアレンジをしてきた。その次の年にこの『ねむらない』を出したんだけど、それがここでも出ていて。

僕が一番好きなのは『闇をひとつまみ』っていう曲なんだけど、エコーとかコーラスの効いたふわふわしたケミカルな音作りがされていて、ガレージとかグランジとかの時代しか聴いてなかったら「今髭ちゃんこんなことやってるんだ」っていうのを恐らく感じるであろう、僕の今回のセレクトの縦軸である攻められたアルバムでいったらこの位置だなと。

こばやん:髭はめっちゃ迷ってた時期があったじゃん。バンドの表記をコロコロ変えたり。そのくらいからちょっと聴かなくちゃったんだよね~。

ジロウ:僕も正直離れてた時期はあったんだけど、アルバムくらいはさらっておこうかな~って聴いてみたらこういうのが出てきて。面白いことやってんじゃんっていう。結局今この感じには定着してないんだけど、こういうこともできるんだぜっていう幅の広さは感じたよね。

にっしー:『サンシャイン』とかも幅広かったけどそこからはあんまり掘れてなかったね。

ジロウ:改めて聴いてあげてください。

 

 

にっしー 10~6位

10位 FAB BOX/フジファブリック

にっしー:2004年からドラムを始めまして、やっぱりドラムの主張が強いアルバムが好きだなっていうのが20位からずっとだけど、ございます。『FAB FOX』は全体的な足立くんの活躍をもっと、彼は頑張ってたよということを言いたいというのと。

『モノノケハカランダ』を初めて聴いたのが髭とフジファブリックの対バンで、一曲目が『モノノケハカランダ』で。やっぱりつんざく山内総一郎ギターはかっこいいというのと、『地平線をこえて』とかのギャップかな。「どっちもできるな~」っていうのと。

前にバンプの『プラネタリウム』の時に「四畳半と宇宙を繋げる」みたいなのが好きって言ったけど、この中では『唇のソレ』でほくろについて歌って『虹』についても歌うこのレンジの広さが、やっぱり志村正彦は天才的で変態的だなっていうのが今でも聴いてて感動するなぁ。本当好きだなぁというところですね。

『環状七号線』の頃のおどろおどろしさというか、何をしでかすか分からん感じをセカンドでもキープし続けるっていう。怪しいバンドやなっていうのがずっとある。その怪しさが多分『CHRONICLE』までは引っ張れなかったんやろうなってのがあるんやけど、あの怪しさが今のフジファブリックにも欲しいなぁってところかな。何をしでかすか分からない正体不明なバンドって感じが好きですねぇ。

こばやんプログレを2000年代にこれだけやってそれなりにフィーチャーされるのはすごいことよね。

 

9位 ユグドラシルBUMP OF CHICKEN

にっしー:それで、ごめんなさい。アラサー殺し(笑)。このアラサー殺しはですねえ、最初に言った没入感、違う世界に連れて行ってくれる感じっていうのがアタマと締めでアコギのテーマがあって、そして3曲目に『乗車権』があって、やっぱあの曲で連れてかれるんすわ。バンプの世界に乗車してしまうんですよ。あのリズムが4/4拍子と2/4拍子を冒頭で繰り返して変則的なリズムで来るんやけど、あれがもう完全に電車の揺れに近いというか。それで完全に乗っからせるっていうテクニックがかっこいい。「異世界へのいざない」としては素晴らしい3曲目だなと。

 

8位 サンボマスターは君に語りかける/サンボマスター

にっしーサンボマスターもそれでいうと木内泰史もっと評価されろという。ドラマー木内泰史が実はサンボマスターの心臓なんじゃないかという説をここのみんなにも言いたくて。荒れてるバンドみたいなイメージがサンボマスターにはあるし。初期衝動、初期暴動ぐらいのイメージだと思うんやけど、実はその根っこにあるのは木内さんの正確無比な、どんだけ客が暴れようとも崩れない強固なリズムがあるからこそ山口さんが暴れられるというところにもっと注目して欲しい。

それで、サンボマスターのベストの話になっちゃうんだけど、その時に『そのぬくもりに用がある』をいろんな各地で10年分集めたらテンポがぴったり揃っちゃいますっていうのがあって、同期なしであれができるって異常者(笑)。フェスだろうがクアトロだろうがフジロックROOKIE A GO-GOだろうが、あれができちゃうって木内さんは実はとんでもないテクニシャンなんだっていうことがもっともっと伝わればいいなぁってとこですね。

のすけ:生のドラムでBPMがズレないってえげつないっすね。

 

7位 ファンファーレと熱狂/andymori

にっしー:これはもう、後藤大樹天才!ってところですね。セカンドで燃え尽きてしまったなというとこもあるんやけど、やっぱサードが聴けない(笑)。後藤大樹すげぇなということですね。

きょろ:それな!(「後藤大樹天才!」あたりからずっと「それな!」を連発していた人)その観点はまったく一緒。

にっしー:『Transit in Thailand』とか『SAWASDEECLAP YOUR HANDS』とかのあのドラムは他の人がやったら冷めちゃうんよね。で、木内さんにも近いんやけど、ものすごい正確なことを全身全霊を込めて叩いてるからこそフェスだライブだで盛り上がる。逆に『FOLLOW ME』とかはあえてBPMを上げで崩すということもできるのはちょっともったいないなっていう。

こばやん:『革命』もいいアルバムよ!

にっしー:いいんやけど!分かるんですよ!もうちょっと聴きたかったなっていうね。

きょろ:わかる(「わかる」を連発してた人)

 

6位 スポーツ/東京事変

にっしー:今度は刃田綴色です。

こばやん:好きなドラマートップ10だっけ?

にっしー:それでもいいと思う(笑)。この中で僕が語れるといったらドラムなのかなって。

で、やっぱ『電波通信』を生で聴いちゃうとね、エグい。バンドの五角形っていうのがあるとするとこの5人は上手いんやけど上手さよりもかっこいいが勝つ。プロのミュージシャン、プレイヤーの最たるものが『電波通信』なのかなと。「お前がキーボード弾くんかい」「ギター弾くんかい」みたいな、ライブでの魅せ方。

あとこばやんが言ってないとこで言うと、最後の『極まる』っていう曲が去年のオンラインライブでも最後の曲になってて、あのアウトロでスモークを焚いて、焚いてるうちに彼らがフェードアウトしていくっていうのを「ウルトラC」っていうアルバムツアーでもやってたんやけど、あの去り方ができて様になるのは東京事変しかいないのかなって。

こばやん:『スポーツ』が被ったのは嬉しい。

 

きょろ 10~6位

10位 ぶっ生き返す/マキシマムザホルモン

きょろ:このアルバムの何がすごいって、皆さんマキシマムザホルモンって何歌ってるか分からん、歌詞が分からないなどの感想をお持ちだと思いますが。まさかそんな訳の分からないバンドのこのアルバムにタイアップ曲が3曲も入ってるというのが世間的に面白いということ。『恋のメガラバ』からマキシマムザホルモンは転換期というか、マキシマムザ亮君のメロディ力というか作曲力、構成のすごさが世間に知れ渡った一枚。

 

9位 Lives By The Sea/Gotch

きょろ:今年の3月発売なんですこのアルバム。ゴッチは常々「バンドはラップには敵わない」というようなことを公言してるんですけど、このアルバムの中ではラッパーの方とコラボをしているというとこだったり。今の世の中にもっと希望持っていいんだよということを言っていたり。

そしてこの中に、これを広げだしてしまうと朝になってしまうからやめとくんやけど、相関図というのが入ってて。その中にアジカンからの矢印の先にくるりがいてて、その矢印に例えばドラマの相関図とかだと「恋仲」とか「親子」とか書いてるけど、このくるりへの矢印には「同期の誇り」って書いてある。ゴッチにとってはくるりってそれだけでかい存在なんやなって。

他にもELLEGARDENとかストレイテナーとかが「こことここがコラボしてる」みたいなのがあって、もう一日中見てられる相関図が入っててっていうのも楽しめる一枚。

こばやん:買いたくなってきた(笑)

 

8位 I ♥ U/Mr.Children

きょろ:これは高校生の俺には刺さりすぎるMr.Childrenだったと思う。さっきのこばやんの『生きる』じゃないけど、オープニングがただただオープニング過ぎる。それしか言われへん。『Worlds end』、endとつきながらオープニングに持ってきつつあの曲の壮大な始まり。そこから始まってどう展開していくんだろうってところで、Mr.Childrenのアルバムの中に1曲はあるエグい曲がすぐに来たりとか。面白みがすごく詰まってるアルバム。中でも『ランニングハイ』を音博の会場で聴けたのがすごく、すっごぉく嬉しかったですね。

にっしー:音博で『僕らの音』が聴けたのは僕も良かった。

 

7位 初恋/宇多田ヒカル

きょろ:暗いとこもありつつ。着目したのが『あなた』で、その年一番すごい曲だなって。歌詞を読んでて共感する部分ももちろんあり「ようでけたぁるこの歌詞」って。

こばやん:新しい薬の名前?

きょろ:ヨウデケタールが配合されているので(笑)。

こばやん:俺もこれその年の1位に選んだんだよな(こばやんはTwitterで毎年その年のランキングを年末に発表してくれます)

きょろ:そう、こばやんのそれを見て同じこと思ってる人、やっぱりいると思って。やっぱり間違いないなこの曲はと。すごく刺さる曲でした。

 

6位 POP VIRUS/星野源

きょろ:これはねー、星野源最強って。

ギャラリー:はいはいはいはい。

きょろ:意外とこの『Pop Virus』っていう曲が短い。っていう部分と、一回聴いただけではピンと来んかったけど二回三回と繰り返すと、ぐっとくるものが多い。曲の流れが素敵。で、最後の曲やのに『Hello Song』を「こんにちは!」っていうのを持ってくる。それがこのアルバム全編通して潔い曲が多いなっていうのを感じた。潔いアルバムというか。今星野源という人間ができることを全部惜しげもなく出してて。このアルバムだけがすごいんじゃなくて、この次に続いていくシングル曲たちがこことはまったく違う次元にあって、それを踏まえて現段階、今日までの星野源の一番はこれにせざるを得ない。

こばやん星野源は2人選んでるけど、黎明期より最近のやつって感じなんだね。

きょろ:ベスト30決めた時も言ったけど、面白いをどんどん更新していく人。他のバンドもだけど面白いをどんどん更新してる人を今もずっと変わらず聴いてることが多くて、星野源はその中でも筆頭。いつも思いもせんかった角度から殴られるというかね。

 

こばやん(妻) 10~6位

10位 卒業アルバム/ガガガSP

こば妻:めっちゃ聴いてました(笑)。

きょろ:どういうこと?ってなってる。

にっしー:今日出ないと思ってた名前やから。

こば妻サンボマスターとか意外と暑苦しいのが大好きなんで。

 

9位 5人のエンターテイナー/東京カランコロン

こばやん:このアルバムは俺も好き。

こば妻:けっこうラジオとかでも流れてたから。

 

8位 君によく似た人がいる/関取花

こば妻関取花ちゃんもすっごいもう、泣けます。

こばやん:『もしも僕に』はいい歌だよね。アラサーとかに刺さるよね。

 

7位 醒めない/スピッツ

こば妻:初めてスピッツのライブに行った時のアルバムで。

こばやん:まだ付き合う前でね。結婚式でも思い出のCD3選みたいなのに選んでて。

 

6位 光/andymori

こば妻:私は『光』を選びました。すごく印象的なツアーだったので。

 

さとるんキッズ 10~6位

10位 REAL/L'Arc~en~Ciel

さとるん:僕、実は兄弟の影響で小学校6年生までL'Arc~en~Cielしか聴いてませんでした。初めて買ったアルバムも『ark』『ray』でL'Arc~en~Ciel一本漬けみたいな感じで。

それまでの『ark』とか『ray』では浮世離れじゃないですけど、そんな曲が多くて。『REAL』になると現実味を帯びた曲っちゅうか、そんな曲が増えてきたかなっていうターニングポイントで。『STAY AWAY』とか『NEO UNIVERSE』とかありますけど、その他の曲でも現実味を帯びたいい曲も多かったんで影響大きかったと思います。

 

9位 NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDNITRO MICROPHONE UNDERGROUND

さとるん:これは僕がズブズブのヒップホップというか、アンダーグラウンドのラップ漬けになる影響を受けた一枚です。今のR-指定とか般若とかありますけど、その中でも影響が大きかったのはNITROですねぇ。

8人組MCなんて今まで聴いたことなくて、さらにアンダーグラウンドのコアのコアで。これ以上ねえなっていうくらい。ナイキとコラボしてたりもあったけど、やっぱり最初のアルバムが影響大きくて。今1人抜けちゃったんで、やっぱ今後残すとなるとこのアルバムは残したいかなということで。

 

8位 分離派の夏/小袋成彬

さとるん80KIDZの絡みで小袋さんと知り合って、面識はちょっとあるんですけど。フューチャリング宇多田ヒカルの曲があって。ファーストアルバムで1曲目と途中の曲が小袋さんの知り合いのインタビューが入ってるんです。それを売り物にするってすげえなーって思ってて。その途中のインタビューの曲が多分みんなに刺さるんですよ。社員証SUICA代わりピッとかざすとお茶とかの飲み物が出てくるみたいな。それって「自分を浪費してお茶を飲んでるんじゃないか」って。それが刺さるんですよ。それを曲というか、曲の間に挟むっちゅうのはすげえなって。

フジロックの配信で小袋さんのライブ観て、やっぱボーカリストとしてもすげえなと思ってこの順位に入れました。

 

7位 AINOU/中村佳穂

さとるん:まあ、歌上手いよねーって。

にっしー:入れたくなるよねーこれは。

さとるん:グルーヴっていうんですかね、悲しい曲とか重たい曲でもノれちゃうっていうのは上手いよねっていうのと。最後のほうに「生きとし命ゴーゴー」みたいな「みんないけいけ!」みたいな曲があったり、AppleのCM曲にもなった『アイアム主人公』もあったりしてアルバム通して聴くと元気出たり、いろいろ思ったりする曲も多いので7位。

 

6位 POP VIRUS/星野源

さとるん:ジャケットが心臓の形してるっていうのも含めて、さっきにっしーの言ったように前作で完結しててこれからどうなるんだろうってところでNHKの朝ドラの主題歌になったりとか、紅白の曲でもいろんなアーティストとかスタッフとかをいろいろひっくるめて出したり。『アイデア』はPV含めて、この人の頭の中に入ってんだろうなっていうのがあって。

こばやんも言ったけど病気を通して怖いもの無しちゅうか、バンドも解散して一人になって、病気もやって、それでもやっていくっていうすごい強い意志っちゅうのを感じる。日本のポップスはいろいろあるけど、結局トップを走ってるのは星野源なのかなと思っちゃう。

みんなも観てると思うけど「サケノサカナ」で源さんと山口さんの配信を観てて、この二人すげえなーって思ってた一人なので、このアルバムはすごいですよね。『YELLOW DANCER』もすごいけど、その上を行くんだなあと。ウィルスって言っちゃってるんだよね、蔓延るっていうかねえ。

にっしー:感染力は高いよねえ。日本中に行き渡ったなっていうのはこのアルバム。

 

のすけ 10~6位

10位 イキルサイノウ/THE BACK HORN

のすけ:これはアルバムとして聴かなきゃいけないですね。こんなネクラなゴミみたいな中高生は聴かなきゃいけなくて、ほんとに9曲目までボロクソ言うてて「世界の代弁者なんかな」っていうとこまでいってるんですけど、10曲目ラストの曲『未来』で全部ひっくり返すんですよね。全部光で包み込んじゃうっていう。僕このアルバムで「カタルシス」っていう言葉を覚えたんですよね。

きょろ:そういうのあるよな(笑)

のすけ:これはほんとにどうか、どうか世界中の僕みたいな暗いドブみたいな生活をしてる中高生に、最初から最後までちゃんと聴いてほしい。Wikipediaのあらすじを見て漫画とか映画を観た気になるんじゃなくて最初から最後まで全部聴いてほしい。もっと上に挙げたかったんですけどこの順位になりました。全部最後に持っていくっていう意味では強いアルバムだと思ってます。

 

9位 sakanaction/サカナクション

のすけサカナクションはここで自分たちがやりたいことと、自分たちがシーンの代表として、日本の音楽の頂上としてやらなきゃいけないっていうことを両方高次元で納めたっていうすごいアルバムだなと思ってます。

前回僕は1位『ミュージック』を挙げたんですけど、そういう曲しかり『Aoi』とか『夜の踊り子』とか。そういうのをゴリゴリのテクノミュージックで世に送り出すっていう。やっぱりそういうところがサカナクションらしいし、ほんとに高次元なことをやってるなっていう、やっぱりセルフタイトルを付けてるだけあるなって。力入ってる素晴らしいアルバムだなと思ってます。

 

8位 GAME/Perfume

のすけ:まだPerfumeがアーティストかつアイドルだった時代のアルバム。その両方が、さっきのサカナクションにも通ずるんですけどアイドルっていう一面とアーティストっていう一面それぞれの良いところを高いレベルでちゃんと交わらせたのがすごいなと思ってます。『ポリリズム』とか『チョコレイト・ディスコ』みたいな後世に残るような曲もありつつ『GAME』とかでアーティステックな一面を残してるんで。最後の『Puppy love』なんかはゴリゴリのアイドルソングなんですよね。これをみんなで「上下上上!」ってできる日を待ち望んでるなって。

こばやん:俺のすけとサマソニPerfume観たとき初めてかっこいいと思った。

 

7位 HELP EVER HURT NEVER/藤井風

のすけ:藤井風って僕らからしたら王道の人って見えるんですけど、多分今のシーンでこれって王道じゃないんですよね。ボカロ系とか歌い手とかが人気ある中で実は特異な存在なのかなって思いつつも、やっぱり地肩が強いというか本当に岡山の奇跡だなって思ってて。

曲聴くまでは色モノかなと思ってたんですけど、曲を聴いたら頭ブン殴られたような感じを受けましたし、全然日本の枠を超えてるなと個人的には思ってて。日本のポップシーンでいうと星野源とかが日本中に伝わる音楽をやってるし、米津玄師も素晴らしいアーティストだと思うんですけど、海外でタイマンでブン殴れるのは藤井風かなと思ってます。

この一枚で飽きられずシングルもクオリティ高いのをガンガン出してますし、2枚目3枚目といいアルバムを出していってほしいなと。日本の音楽界の希望かなと思ってます。

にっしー:メロディがね。美しいメロディ工場長よね。

のすけ:そうですね。それでたまに「そんなコード使う?」みたいなのもありますからね。岡山の田舎からどうしてこんなのが出てくる、同じテレビ観てるはずやのになって思います。

 

6位 HIGHVISION/SUPERCAR

のすけ:みなさん忘れてませんか、スーパーカー。今聴いて「今年出たアルバムです」って言われてもなんの遜色もないサウンドなんですよね。サウンドの面で言ってもかっこいいんですけど、ここに乗っかってくるいしわたり淳治の歌詞が素晴らしい。そういう才能が溢れてるのがこのアルバムなんですよね。

テクノというかエレクトロのサウンドになってきてもそれにすごくマッチするんですよ。『STORYWRITTER』とか本当にそういう曲だし、タイアップ付いてる『YUMEGIWA LAST BOY』とか『STROBOLIGHTS』とか乗っかってくるのが凄まじくて、なんか喋れば喋るほどバカらしくなるみたいな。今聴いても素晴らしいアルバムで、ベスト5には入れられなかったですけどここに入れたと。

こばやんスーパーカーはリアルタイムじゃないっていうのがなぁ。

きょろ:ミッシェルとかと同じパターン。

 

ぴろ 10~6位

10位 ODYSSEY/平原綾香

「Jupiter」が有名ですね。3拍子の原曲を歌謡曲として馴染みやすい4拍子にして、素晴らしい詞をつけられていてあっぱれ!平原さんの包容力のある豊かな歌声がとてもよく合っています。「明日」「Precious Time」「あなたの腕の中で」「Skool for AH」「mama」も好きです。

 

9位 ether [エーテル]/レミオロメン

レミオロメンはやっぱり『ether』ですね!『HORIZON』もいいけど『ether』がよすぎる。w 「3月9日」「南風」はもちろん、どの曲もいいです!

 

8位 醒めない/スピッツ

スピッツは、『ハヤブサ』から『みっけ』までどのアルバムも良くて迷いまくったんですけど、やはり1曲目「醒めない」で衝撃を受けたのと、未来への希望をくれる1枚ということで。「醒めない」からの「みなと」はヤバいですよねw 「みなと」も"もう一度会うための歌"という希望を感じます。

 

7位 ファンファーレと熱狂/andymori

andymoriと言ったらこれ。「1984」を聴いた瞬間、andymoriのファンになってましたw 「16」「グロリアス軽トラ」も好き。

 

6位 RADWIMPS 4 ~おかずのごはん~/RADWIMPS

アルトコロニーの定理』や『人間開花』と迷いましたが、RADと出会ったこの1枚に。高校生の頃、友達に貸してもらいハマりました。RADらしいと言うか、実験をしているような曲がいっぱい。曲のタイトルを見ても面白いものが多いですね。

 

がちゃぴん 10~6位

10位  diorama/米津玄師

ボカロ系音楽が「普通に音楽シーンにいる」いま、かつもう広く一般に「米津玄師っぽさ(㱠ハチっぽさ)」がわりと浸透するなかで、dioramaの醸す米津とハチのカオス感がまるで平成から令和の橋渡しをした遺跡みたいな1枚。

 

9位  DEEP RIVER宇多田ヒカル

1枚のアルバムにSAKURAドロップス・Letters・travelingFINAL DISTANCE・光が入ってるって何事だろうな。宇多田ヒカル10代最後のアルバム、なんだけれど、なんというか天才が歴史に遺した「人類が10代でできる最高のこと」のひとつだと思う。

 

8位 Catch The Wave/Def Tech

「でふてっくはMy Wayとめざましテレビのやつしか分かんない...アレは割と好き...」って人にはぜひ聴いてほしい...ルーツ的にハワイアンミュージックがベースのものはもちろんだけれど、その他の曲もとにかく音の流れと言葉の流れが気持ちいい。リード曲(タイトル曲)に応じて夏色強め。

 

7位  教育/東京事変

あの紅い折り鶴を何度見たことか。まず「りんごのうた」で物語が始まる時点で格好良いのに、バンドマン椎名林檎を見せ付けられたうえで「夢のあと」でまるで60~70年代ショーパブのラスト曲を聴かされて圧倒的完全世界に居たことを知らされる。

 

6位  空創クリップ/スキマスイッチ

言わずと知れたスキマスイッチの代表曲「全力少年」が入っているものの、「飲みに来ないか」と「キレイだ」はもっともっともっと大々的に評価されて超超超有名曲になってほしい。キレイだは元々w-inds.への提供曲のセルフカバーだけど、どっちも完成されてて凄い...!

 

 

 

こばやん 5~4位

5位 THE PIER/くるり

こばやん:このアルバムはくるりの最高傑作だと個人的に思っていて。アルバムを通して『THE PIER』は桟橋って意味で、航海みたいなことがテーマになっているのかなと。『日本海』から始まって、ハネムーンに行ってみたりだとか『Liberty & Gravity』でエスニックな楽曲が入っていたりだとか、『遥かなるリスボン』があったりだとか、『Remember me』で郷愁みたいなものを感じさせてみたりだとか、あとはクリスマスっていう世界共通のお祝い事の曲があったりとか。っていうのを経て、最後『There is (always light)』で航海から戻ってきて最後のセレモニーみたいな感じ。ほんとに一枚を通して音楽の航海をさせてくれているっていうのがこのアルバムなのかなと。

くるりの特徴って音楽性がその時期によって変わっていくっていうのがあると思うんだけど、このアルバムがくるりをすべて象徴しているというか表してるんじゃないかと思ってこのアルバムにしました。

 

4位 EXPO EXPO/m-flo

こばやん:こっちが意外性があるかと思ったんだけども。アルバム一枚を通してのコンセプトって考えたら10年後、2001年(発売)だから2011年頃の万博、EXPOをテーマにしてるんだけど。正門とか東門とか南門とかっていう途中途中に「万博へようこそ!」みたいな、異世界へ誘うような楽曲というか間奏のようなものが入っていて、かつ『prism』とかもちろん『come again』とかが有名な曲、『orbit-3』も『How You Like Me Now?』も全部シングルだけどそれがすごく活きているというか一枚のアルバムを通して見世物になっているっていうのが評価の高い4位につけた理由です。

『come again』はiPhoneとかに入ってない人はYouTubeとかで是非聴いてもらいたいんだけど、今聴いても全然新しい。っていうのもツーステップってJ-POPの中で消化しきれてないジャンルなんじゃないかなって思っていて、『come again』とか平井堅の『Kiss of Life』とかCHEMISTRYの『FLOATIN'』とかしか無くて。90年代ってJ-POPとカラオケとの相性が良くて、カラオケで熱唱できる楽曲っていうのが90年代はモロに受けていた。

小室哲也、globeなんかがm-floとは同じ編成なんだけど、そことは一線を画してるというか、VERBALのラップなんか誰も真似できないし、☆Takuの作る楽曲のトラックも今聴いても新しいし、LISAの歌い方が特にこの『come again』はカラオケで歌うとすごく難しいんだよね。あのスタッカート、歌唱法がJ-POP界では違和感があったんだろうけど、タイアップがついたこともあってあれだけ売れ線になった。

っていうのが今聴いても新しいし、ツーステップっていうジャンルに挑んでいたm-floっていうのはすごかったんだなっていうのが今聴いても思うし、これが(今から)10年後の万博っていうテーマになってるって言われても納得するというか。それだけ20年前のアルバムとは思えないなっていうのがこの『EXPO EXPO』なのかなと思って4位に入れました。

のすけ:『come again』は泣きながら踊れる曲のはしりだし、m-floってこういうコンセプトアルバム作らせるとホントすごいんですよね。この後の『ASTROMANTIC』とかもまさにそうだし。

にっしー:最近やっとツーステップ再評価みたいになっててね、Sexy Zoneが挑戦したりとか。

こばやん:J-POPとの相性が悪いんだと思うのよ、サビの文化だから。J-POPってどうしても。これはかっこいいので聴いてもらいたい。

これを選ぶにあたって、みんなもしたと思うんだけど、ベストアルバムランキングとか○○が評価するアルバムランキングとか見たけどあんまり、ほとんど見かけなかったんで意外と評価されてないのかなって。これが出たときは当時中坊だったけど「なにこれ?すごいもんが世の中に降ってきたな」っていう感覚があったから。

のすけ:多分m-floってジャンルとして定義しにくいんですよね。ヒップホップ畑の人たちにはヒップポップだと思われてないし、ポップとしても異質なんですよね。だからそういうジャンルのエキスパートの人には選ばれないんですけど、高次元のポップなんですよね。絶対。

こばやん:これが20年前に起きてたっていうのがすごいよなぁ。

きょろ:『come again』20年前か。それはエグいな。今でも聴くもんな。

さとるん:そう考えるとすごいね。

 

ジロウ 5~4位

5位 JUNCTION/Hysteric Blue

ジロウ:これは長くなってしまいそうだけど、まずラストアルバムなんですよ。活動休止をすることがアルバム発表された時から決まっていて、僕らもそういう気持ちで聴いてたんだけど。『春~spring~』とか『なぜ・・・』とかのたくや作詞曲が12曲中11曲占めてるからみんなの思うHysteric Blue感っていうのは一番濃いアルバムなのかな。

そういう中で一番最後の曲が『LOVE』っていう「まだ言葉ができる前から愛はあったんだよ」っていう曲。で締められて終わっていく、これで活動休止に入っていくんだな……って思ってたんだけど、最後のアウトロで「人のことを陥れて自分だけを可愛がって文句ばかりばかりばかり」って言って終わっていったんですよ。聴いてる側からしたら「なんてことを言うんだ」っていう、ファンとしては「こんなんで活動休止しちゃうの?」っていう気持ちになっちゃう。

で、最終的にその活動休止期間中にギターのメンバーが逮捕されてしまって、そのまま解散。CDもすべて回収。っていうことになってほぼ1年くらいしか出回ってないアルバムなんだけど、そういう最後の後味の悪い感じを味あわせて消えていった、印象にはめちゃくちゃ残ってるアルバムなんですよ。

いろんな憶測はあるんだけど、しかもその「人のことを~」っていう歌詞は歌詞カードに書いてない。だから余計勘ぐってしまうというか、その後味の悪い感じを。今後再発されることもないだろうし、後世に残したいって言われたら、これは残して「あげてほしい」という気持ちが強くて5位にしました。

こばやん:そのエピソードはめちゃくちゃ強いわ。ちなみにヒスブルって今聴く手段ってあるの?

ジロウ:ギターを抜いた2人で組んだSabãoっていうバンドで『春~spring~』とかのたくや作曲の代表曲はセルフカバーしてるから曲としては聴けるけどヒスブルとしては無し。

こばやん:じゃあこのアルバムはツタヤでレンタルとか残ってないと聴く術はないってこと?

ジロウ:あとは中古ショップとかにあればって感じかな。今手元にあるんで欲しい人いたらお貸ししますよ。

のすけ:これは聴きたいっすよ(笑)

こばやん:もう今のエピソードだけでめっちゃ聴きたいんだけど。ヒスブルってやっぱりその2曲のイメージが強いからさ。気づいたら逮捕されてたみたいな。

ジロウ:実はこんな終わり方してたっていうね。

のすけ:逮捕されて活動休止かと思ってたけど違うんですね。やばい幻のアルバムだ、残さなきゃこれは。

ジロウ:後世に残したいアルバムっていうのを意識したらどんどん順位が上がっていったよね。

 

4位 シンシロ/サカナクション

ジロウ:僕は前に言った通り、サカナクションは1枚目のアルバムを発売日に買ったことを自慢できるバンドではあるんで、その時からずっと聴いてて。本当は『NIGHT FISHING』の一曲目の『ワード』で結構くらったんですよ。『ワード』のあのイントロの間の使い方を、まだアルバム2枚目のぺーぺーって言ったらアレだけどそういうバンドが、こんな間を使ったかっこいい曲をやるんだなと思ってちょっと気になるバンドっていう位置づけだったのがこの『シンシロ』でもう飛び立って行っちゃったなっていうのを感じたアルバムだなと。

『セントレイ』とか完全にポップを意識した、サカナクションのやりたいことの片鱗が見えてきたなっていう感じがして、ここでサカナクションできあがったなと思っていたらここからどんどんとんでもないとこまで行ってしまった。その先駆けみたいな感じで忘れられないアルバムですね。

こばやん:『セントレイ』『ネイティブダンサー』で十分って言う感じだったもんね。

ジロウ:そうなんだよね。ああすごいバンドだなっていうのは分かったけど、そこからがすごかったからね。

にっしー:この時のツアーで600人規模とかやったけど、全然そんな規模じゃないもんね。表現しようとしていることが。1万人規模を見据えてやってた感じがすごい印象に残ってる。

さとるん:自分たちで自腹を切ってまでレーザーとか借りてやってたってのは聞いた。

きょろサカナクションもやっぱり綺麗に階段を駆け上がった感じがあるよね。

ジロウ:他のアルバムとかに比べてポップ過ぎるっていう見方もあるんだけど、サカナクションにはこれくらいの振れ幅を見せるっていう意味でも必要な一枚だったんじゃないかなと。

こばやん:明らかに2枚目までと違ったよね。

 

にっしー 5~4位

5位 マンパワー/□□□

にっしー:曲構成からいくと、8曲入りなんやけど2曲目と7曲目。最後から2番目の曲が、14分54秒と13分51秒っていう曲構成で。全体が45分くらいかな。そんな長くないアルバムなんやけど、これは東京を舞台にしたひとつのミュージカルなんですよね。『合唱曲 スカイツリー』っていう2曲目の14分54秒の曲が2012年の、震災後の東京の不安感と、なんかどうしようもない空気と、完成する前のスカイツリーがぼーっと立ってる感じ、東京オリンピックを前にした今とちょっと似たような感じというか。空虚な感じがすごい、あの東京っていうのが僕の中で第一印象で。その空気感、不安感をそのまま音楽にしたのがこの『合唱曲 スカイツリー』っていう曲かなって思ってて。

で、最後から2番目の『いつかどこかで』っていう13分51秒のほうの曲。こっちは2012年Twitterはもう流行りだしてたけど「いろんな人たちのつぶやきを音楽にしたらこうなりました」みたいな。いろんな人の合唱で成り立ってる曲なんやけど。そのつぶやきのヒップホップ化っていうのが大成功した13分51秒の曲。これは是非聴いてほしいし、この前30曲に入れなかったのを後悔した1曲です。『いつかどこかで』、これだけでいいから試しに聴いてみてほしいなっていうところですね。

 

4位 ソルファ/ASIAN KUNG-FU GENERATION

にっしー:2004年のあの当時のドラムとは何か、ロックドラムとは何かっていうのを教えてくれたのは伊地知潔さんかなっていうところですね。シンバルをどう使えばオシャレになるか、スネアをどう使えば人が動くか、かっこいいと思うかっていうところは『Re:Re:』は特に。あと『リライト』かな。この2曲は大きい。

『君の街まで』もそうやけど、色気があるというか。その色気が2016年版になっても、ゴッチの歌い方とかは進化したんやけど良くも悪くも第一作目の時点で潔のドラムは完成しきってるというか、あの当時からすごかったんやねっていう感覚があって。この15年くらいのロックドラムの基盤というか、丁寧かつ大胆なところっていうのはそこかなって。またちょっとドラムマガジンっぽくなってしまったけど(笑)。潔の恩恵を感じてきたし、これからもまだまだ進化していくだろうなっていうところですね。

 

きょろ 5~4位

5位 834.194/サカナクション

きょろ:通称「闇夜行くよ」ですね。これをね、どれほど待ちわびたかという話。6年以上、待ってたものが形になって、それが2枚組だと。ちょっと今回の趣旨からすると禁じ手というかズルいかも知れんけど、2枚組のアルバムでそれぞれ単体で聴いてもまとまりがあるし、一番好きな曲は『「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」』。好きなアルバムだなと思うのは2枚目のディスクで。

すごくうまいことなってるアルバムだなって感じる。2枚とも『セプテンバー』っていう曲終わらしてて、1枚ずつ形にして、1枚ずつどっちもグッとくる曲が入ってて。6年待った甲斐があったなと。

6年待ってかつ(当初の)発売日よりも3ヶ月延期したんかな、一郎が「『忘れられないの』の歌詞をやっぱ変えたい」って言って、なんなら(書き換える前の曲を)ライブで一回披露してるよね確か。それを変えたいって言ったらメンバーにガチで怒られるっていう。ぐらいのことをしてまでも書き換えた一曲目の『忘れられないの』。曲に集中したらPV入ってけえへんし、PVに集中したら曲が入ってけえへんでお馴染みのあの曲。でもあの『忘れられないの』の中にもすごい技術が詰まってるというか。世間に晒されるタイアップもたくさんあって、今のサカナクションっていう面白さが詰まったアルバムかなと。

 

4位 Our Secret Spot/the HIATUS

きょろ:このたび、この20枚を決めるにあたって「細美武士勝戦」をしまして、細美武士を選びすぎてしまうとMONOEYES、HIATUS、ELLEGARDEN、LOW-ATUSも含めるとややこしくなるなと。一回全員まとめて決勝戦しようやないかいとなった時の1位がこれです。一番最近出たHIATUSのアルバムですね。

これをできる細美武士。これでいこうって言える細身武士。これがリリースされる時にPVを初公開しますみたいな、メンバー5人が集まってだらだら話すみたいな生配信があって。その中でウエノさんが言ってたんやけど「1フレーズ1フレーズに意味がある」無駄な音が1個も無い。でも音数もそんなに多くない。なんか、今の洗練しきったHIATUSというか、さっきのすけくんが言ったように、さっきのアルバムでエレクトロにガッツリ入ってどんどん形づいていったっていうのも分かるし、HIATUSはアルバムごとにどんどん色が変わっていくんやけど、これももちろん(これまでと)色が全然違うし、その中でもいらん音をめちゃめちゃ排除しきって、めっちゃシンプルな音。かつ、それの立役者となってるのは多分伊澤一葉と柏倉(隆史)さん。この二人がいないと多分これは成り立ってない。細美武士とその二人が出会って、やっていこうと思ってこれができたんだろうなっていう。やっぱりこれが一番、今の細美武士の中では一番すごいものだろうなと思って4位を付けさせていただきました。

にっしー細美武士勝戦はどれが闘ったん?

きょろ:HIATUSのサード(『A World Of Pandemonium』)、アコースティックにガッといった時のやつ。と、『ELEVEN FIRE CRACKERS』(ELLEGARDEN)。その3枚で最終決戦。俺は細美武士の中では一番HIATUSが面白いと思って聴いてるから。

のすけ:完全に同意っすね。

 

こばやん(妻) 5~4位

5位 C3/BaseBallBear

こば妻:これはきょろさんと一緒で、一番好きなアーティストが毎回新しいを更新してくるんで、もう……大好きです(笑)。

こばやん:これはさっきも言ったけど発売した時のミート&グリートでメンバーに会ったときに泣いたってっていう思い出もね。

きょろ:そりゃ泣くわな。

 

4位 CHRONICLE/フジファブリック

こば妻:これは……(隣にいるこばやんへ)お願い!

こばやん:えっ? ……俺も『CHRONICLE』は選びたかったよ。選びたかったけど、まあこのアルバムからもう12年経つんだなと思うと感慨深いね。

のすけ:こうなると1~3位何だ?

こばやん:俺も当然ベボベは1位だと思ってたから。初期のやつかなとか、一番好きって言ってた『新呼吸』かなって思ってたからビックリした。

 

さとるんキッズ 5~4位

5位 First Album/tofubeats

さとるん:参加メンバーが豪華過ぎます。森高千里さん、藤井隆さん、あとはokadadaさんとかリリスクとか、の子とか。あとは『朝が来るまで終わる事の無いダンスを』。(前作の)『水星』とかもいいし、次のアルバムではDREAMのAmiちゃんとかKREVAとかとコラボしてますけど、やっぱり『First Album』かなと。『ディスコの神様』と『Don't Stop The Music』が印象深いですかね。なんで5位。

のすけ:みんな聴いてたもんなぁ~って感じですもんね。この時ね。

さとるん:みんな聴いてたでしょ。2014年でこういうダンス系で聴いてると絶対tofubeats聴いてたでしょうと。

 

4位 Obscure Ride/cero

さとるん:『My Lost City』と悩んだんですけど、この『Obscure Ride』でガラッと世界観変わったかなっていうのがあって、『Summer Soul』、『Orphans』とか。で、最後にボーナストラックというか、タワレコとかでアルバム買った時の特典として『街の報せ』っていう曲がCDで付いてきたんですけど、シングルアウトもしてるんですけど、その曲がとっても強くてですね。『街の報せ』で一気に現実に戻ってこさせるような世界観が『Obscure Ride』は強いかなと思って。ceroはバンドとしても大好きなんで第4位となってます。

にっしーceroは1位2位あたりかなと思ってたら。

さとるん:いやーいろいろあってね。

のすけ:さとさんも2位3位なんだろう。1位はまあね分かるんですけど(笑)。

さとるん:決め打ちはよくないぞ~。

 

のすけ 5~4位

5位 TITLE/ストレイテナー

のすけ:ホントにアルバムとして理想的。一枚が最初から最後まで完璧なアルバムかなと思ってます。

ストレイテナーって何回も進化してるんですよね。2人から3人になった時、3人から4人になった時、4人になって今。っていうところ、何度も何度も進化している中のこの一つ的な作品で。今まで疾走感あふれるゴリゴリのサウンドみたいなところで走ってきたストレイテナーが引き算みたいなものを覚えた結果、ミディアムナンバーでも名曲があふれ出てる。

今このメンバー4人でやってるライブを観ると、今まで3人でやってた頃のCDの音源とは全然違ったりして、一粒で二度おいしいみたいなことがあったりして。このアルバムを2020年に再現ライブやっちゃうっていうぐらいバンドとしても大事な一枚だし、ファンとしても愛されてる一枚。僕の人生の中でもこの一枚は本当に欠かせないアルバムなので第5位に選ばせていただきました。

 

4位 déraciné/GRAPEVINE

のすけGRAPEVINEのアルバムを一枚選んでくださいが僕にとっては酷なんですね。Twitterでやってたオールタイムベストアルバムを決めるみたいなのに200人くらいが参加した企画の中で、アーティスト別で見たアルバムの作品数のランキングでいうと、くるりも超えたしスピッツも超えたしエレカシも超えた山下達郎も超えたでGRAPEVINEが一番作品が多く入っていたっていうぐらい、ファンにとってはGRAPEVINEのアルバムを一枚選ぶのって酷なんですよ。

多分「こういうアルバムを一枚選んでください」に対しての答えが全部違ってくる。ですけど今回の「後世に残したい」っていうところだったのでGRAPEVINEのエッセンスが全部詰まってる『déraciné』を選びました。

ポップさも孕んでるし、狂気を孕んでるみたいなところもあったりするので、そういう一面も持ってるし、ロック的要素とかを持ってる曲も入ってるし、最後の曲とかはつじあやのとやってるっていう。アルバム一枚でいろんな世界が楽しめるっていう意味では後世に残すのはこっちかなと思ってます。もうすぐアルバムが出ますのでそれもまた何をしでかしてくるのかなというのがあって、ホントになにを聴いても面白いのがGRAPEVINEです。

こばやんGRAPEVINEは『イデアの水槽』しか聴いたことがないから、他も聴いてみようと思います。

のすけ:『イデアの水槽』はロック好きに聴いてほしいアルバムですね。

 

ぴろ 5~4位

5位 生命力/チャットモンチー

私の中でチャットモンチーと言えばこの1枚。「親知らず」「Make Up! Make Up!」は、大阪で一人暮らしを始め、お化粧もするようになった頃にすごく刺さりました。

 

4位 orbital period/BUMP OF CHICKEN

BUMPも迷いました! 初めて聴いたのは『ユグドラシル』、思い入れが強い『FLAME VEIN+1』と『COSMONAUT』など。『orbital period』は「Voyager」で始まり「Flyby」でまた戻ってくる周回してる感じがよく出ている点が高評価で、この1枚に。 バンプはよく隠しボーナス・トラックを入れてきますが、"オレ おまえ Believe"好きですw

 

がちゃぴん 5~4位

5位 Magic Number/go!go!vanillas

吉田拓郎ビートルズを愛する田舎育ちの青年が作った珠玉のアルバム」以外のなにものでもない。こういうシンプルな音に乗せる言葉ってシンプルで真っ直ぐだからこそしっかり音に絡みついて景色を浮かべて聴けるんだなといつも教えてくれるアルバム。

 

4位  Mr.S/SMAP

近年の殆どのSMAPアルバムに共通して言えることだけれど、錚々たる面々による楽曲提供、だからこそ曲者揃いな楽曲たち、だけどその全てがきちんと「○○が作ったSMAPの曲」に完璧に仕上がってるところ、それがSMAPのアルバムの本当に面白いところ。2014年にTK(凛として時雨)や津野米咲がジャニーズアイドルの曲を作るなんていう一見突拍子もない制作が完全に完璧にハマってて最高で最強。

 

 

 

こばやん 3~2位

3位 愛のひみつ/ハンバート ハンバート

こばやん:この『愛のひみつ』ってアルバムはすっごくいいんですよ。『恋は綱渡り』っていうインストのカントリーミュージックから始まるんだけど、それ以降の『レンタカー』から『ねる子よ育て』までの11曲は一つひとつがいろんな愛の形を歌っていて、これって夫婦デュオにしかできないんだろうなって思う。

もちろん他にもいいアルバムはいっぱいあって、代表曲の『おなじ話』のある『11のみじかい話』とか、結婚式の時にマイベストで挙げた『むかしぼくはみじめだった』とか。いろんないいアルバムがあるんだけど、この最新作の『愛のひみつ』っていうアルバムがすごくよかったので第3位に挙げました。

いろんな愛の形があるって話をしたけど、2曲目-実質1曲目の『レンタカー』は不倫をしている男女の曲だったりして、「いきなりそんなとこから入るんだ」みたいな。そこから始まって『ぼくらの魔法』、魔法とは何かっていうと「言葉」なんだと。人間として生まれてきて他の動物と唯一違うところは言葉が喋れることなんだと。その愛の形っていうものはちゃんと言葉にして伝えなきゃいけないよねっていうのをただただ歌ってる曲ではあるんだけど、この歳になって自分も結婚したりして家族が増えたりすると言葉の大切さとかって当たり前だけど気付かないし、当然だよねってことなんだけど魔法をかけられるとしたら言葉で伝えることでしかないよねっていうのが前面に出ていて、これが愛の究極の形なんだなって思うのがこの『ぼくらの魔法』っていう曲で。これはミュージックビデオもあるんで是非聴いてほしいなと。

あともう一曲、『それでもともに歩いていく』っていう曲がすごく好きで。これに関しては郷愁を感じる。元々はアニメの主題歌に提供した曲のセルフカバーなんだけど、子供の頃にみんなで秘密基地を作ったりテレビとかを観てそういうのの真似事をしたけど、それはテレビのようにうまくはいかなかったりしたけどあの頃って楽しかったよね。みたいな曲なんだけど、聴いていて子供の頃に戻ったかのような気持ちにさせられる曲で。ホントにハンバート ハンバートの佐野遊穂さんの声は、よく言われる透き通った声っていうのを体言してるのはこの人なんだろうなって言えるくらい歌が上手くて。それを聴いていると異世界に連れて行かれた感じがしてすごく好きな人たちだなと。この中だとあんまり聴いている人いないと思うんで是非聴いてもらいたい。

にっしー:これ、最初に通しで聴いても全然大丈夫?ハンバート初めてでも。

こばやん:全然大丈夫だと思う。むしろ入り口としていいと思う。この前も言ったけど、短編小説、ショートショートを読んでる感じだから一つひとつに物語があって。俺の中では星新一を読んでる感覚と一緒。例えば『試作品第12号』って曲は世界観で言うとフジファブリックの『ロボローグ』に近い。ロボットが意識を持ってしまって人に恋をしてしまう、それがバグとして捉えられていっていう曲なんだけど、これもあったかい感じでいいよね。

 

2位 ユグドラシルBUMP OF CHICKEN

こばやん:これは自分のコンセプトがしっかりしてるというか、物語が筋として通ってるっていうのが完全に上位にくるかなと。

びっくりしたのがシングルで出した順番が『スノースマイル』~『ロストマンsailing day』~『オンリーロンリーグローリー』ってなるんだけど、アルバムで聴いた時に一番最初に『オンリーロンリーグローリー』がきて、『sailing day』があって。ここから順を追ってひとつの物語になってるんだよね。それをシングルで先に切ってるにも関わらず順番をシャッフルしてもひとつの物語として繋がるというか。一人の主人公が旅に出て、別れを経験して、『太陽』で決心をつけて、『ロストマン』で迷ったりしても一歩踏み出そうみたいな。一人の主人公の成長過程を描いてるような、ひとつの物語として捉えられたのが個人的にびっくりしたというか、今までの伏線を回収していったみたいなのをアルバムを聴いて思ったのが衝撃だった。

あと、この頃って俺洋楽ばっかり聴いていんだけど、バンプが出てきてこの辺の曲を聴いた時に「日本の曲も捨てたもんじゃないな」って思った。自分の中で再評価したっていうので順位を高く付けたって感じ。

のすけ:ここにきて『ユグドラシル』がアルバム1位に躍り出ましたよ。

 

ジロウ 3~2位

3位 CHRONICLE/フジファブリック

ジロウ:もちろん『TEENAGER』が名盤だってことは分かってるんですよ。だけど、僕がフジファブリックを1枚目2枚目って聴いてきて『TEENAGER』で「ああ、フジファブリックはこういう方向性で行くんだろうなぁ」っていうイメージがなんとなく付いていて。だけどその次に出したこの『CHRONICLE』がとんでもないゴリゴリの歪んだギターでやってるの聴いて、繰り返し聴かざるを得ないぐらいの衝撃を受けたアルバムなんですよね。

こばやん:ここでエモに行くとは思わんかったよね。

ジロウ:うんうん、『TEENAGER』である意味完成したなと思っていたのに、まだこんなことができるんだっていうのを見せ付けられて、これからどうなるんだっていうワクワクも感じてね。そこからの未来は無くなってしまったわけだけど、それも含めて可能性をめちゃくちゃ残したアルバムっていうのは『CRONICLE』なんだろうなって思った。

個人的なことなんだけど、発売日の5月20日が僕の誕生日なんで、誕生日プレゼントだよね。そういう意味でも上位にきちゃうアルバムですね。

 

2位 ROCK/STAn

ジロウ:多分、僕が選ばなきゃいけないなと思ったので2位まで上がってきましたね。

さとるん:いやぁ、ジロウくんSTAnのイメージ強いわ。

ジロウ:まず西井鏡悟は天才です。そう声を挙げて言いたい。歌詞的には投げやりな感じで、ボーカルも気だるげでそういう歌詞には合ってて、そういう感じが惹きつけられるんだけど。そんな中でたまにめちゃくちゃ核心的なことを放り込んでくる。「間違えても構わないんだということを 間違いなく君に伝えたいよ」みたいな言葉遊びも交えながらっていう核心的な歌詞を不意にやってくる。そういう、歌詞の使い方みたいなところも心に刺さっているバンドで。

本当だったらこの『ROCK』よりも、この後にベストアルバムを出すんだけど、そのベストアルバムがただのベストアルバムじゃなくて。ライブで一旦テイクを撮ってそれにスタジオでアレンジを加えて再録っていう形のベストアルバムを作ってて。ライブの臨場感みたいなものも出しつつ、選曲は間違いない。ベストアルバムってやっぱり安定性とか間違いないみたいなのを求めがちだけど、そこでそういう攻めたことをやってくるバンドってあまりいないだろうなと思って。そういう前のめりで散っていったバンドっていうとアレだけど、いろんなことをやって解散してしまったっていう苦悩の末のバンドっていうのをやっぱり後世に残したい。

残したいんだけどねぇ、STAnもサブスクとかに残ってないんで、困ったもんなんですけど。そういう意味でも聴いてほしいバンド、アルバム。

のすけ:そうなんだ、サブスクないんだ。

こばやん:うちの大学の同期の子がSTAn狂いだったわ。

のすけ:高校のとき組んでたバンドのドラマーが大学の時にめっちゃSTAn聴いてましたね。中毒性はえげつないくらい高いんですよね。

ジロウ:クセになるからね。一度ハマると離れられない。この音楽性は。インストにも耐えうる演奏もいいのよねぇ。

 

にっしー 3~2位

3位 世界各国の夜/VIDEOTAPEMUSIC

にっしー:まず一人でやってるんやけど、名前読んで字のごとくVHS、ビデオテープをリサイクルショップとか古いレンタルショップから収集して、チョップして、サンプリングして新しい曲にするっていうまさに後世に語り継ぐじゃないけど(笑)、自分でリメイクして新しい未来に繋げるっていうその活動がそもそも好きで。

最初に聴いたのは、フジロック小沢健二のアクトの直前に5分くらい真っ暗闇の瞬間があって、暗転の中数千人、数万人が大雨の中待つっていう時に流れてきたのがこのアルバムの一曲目の『世界各国の夜』。その時になんか、知らない街のラジオを傍受したような、受信したような感動があって。真っ暗闇の中、その数千人が同じ空間にいて同じ宇宙船に乗って旅をしてるような、ロマンティックな言い方するとそんな感じで。その時にアーティストは知らなかったんだけど「なにこれ?」っていう感動があってすぐに調べて買いに行ったのがこの1枚。

去年やっぱり外出自粛とかあって、旅行ができないだとかっていう時にまた新たに聴き直して、やっぱり楽しいなと。音楽旅行ができるっていうか。1枚で温泉旅行にも行けるし、香港にも行けるし、ワイキキビーチにも行けるし、ロイヤルホストにも行けるっていう。いろんな各地の夜のことを音楽にしてる人やねんけど、その地球儀ぐるぐる回してる感じがホントに楽しくて。夜に「何か1枚聴こうかな」って時にここ最近、ここ2~3年ぐるぐる回してるのがこの1枚。今回、夜がキーワードやなって思ったのはこの1枚が大きい。

 

2位 KikUUiki/サカナクション

にっしー:夜繋がりでいうと『KikUUiki』。これは……非の打ち所がないというか、ロックありテクノありポップスありフォークあり。っていうのがサカナクションの良さなんだろうけど、全方位にバランスよくというか。内政的な、文学的な歌詞もいいんだけども、音楽的な新しさがすごい出てるのが『KikUUiki』なのかなと。

あとは『目が明く藍色』かな、この曲ができたことでサカナクションのステータスというかステージがもう一段階上がったのかなってところかな。ホントにQueenに勝るとも劣らないというと大きすぎるかも知れんけど。この『壁』から『目が明く藍色』って一郎さんの遺書というか、(他のメンバーの)4人をよろしくって言ってるくらい「これが最後の1枚でいいです」って言ってるくらいの覚悟があったんじゃないかなっていう思いはあるんやけど、ホントに長生きしてほしいなっていう(笑)ところですね。『アルクアラウンド』の比較動画とかがYouTubeに上がってるけど、どんどん声が伸びやかになってる、楽しんでいってるんやろなっていうのが最近見て取れて。その楽しさにまだまだ乗っかって行きたいし、一緒に泳いでいきたいなっていうのが『KikUUiki』ですね。

こばやん:俺もサカナクション選ぶとしたら『KikUUiki』かな。『壁』聴いた時は俺も参ってた時だったからリピートして聴いてたわ。

 

きょろ 3~2位

3位 ソルファ/ASIAN KUNG-FU GENERATION

きょろ:これはもう、お二方が語っておられたので。やっぱりジャパニーズロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATION、代表曲、これ。っていうだけの話。それしか言うことがない。あとは中村佑介さん、代表作、これ。どちらの代表作もこれ。それだけやね。ホントに完成しきってる。

にっしー:中村さんのサイン会行って「『ソルファ』好きですー」って言ったら「みんなパンツ好きやなー」って言われたね。

 

2位 ASPARAGUSASPARAGUS

きょろ:ここで俺が言わないと触れる者のいない一枚かなと思うんです。これはASPARAGUSの中でも日本語で歌われてる曲が多数入ってて、これを知るきっかけになったのが『小さな一歩』っていう曲。これはホントに落ち込んだ時とか(に聴く)すごいポジティブな曲で、このアルバムも全編通してポジティブな内容になってて。アルバムとしての流れが気持ちいいっていうのもあって、最後の『gn8』っていう曲は、生きてたら嫌なこともあるし辛いこともいっぱいあるけど、そういう時は単純にバカみたいなこと言うけど寝て忘れちまおう。寝て忘れたら次の日朝日が昇って次の一日が始まってみたいな曲。

このフロントマン渡邊忍という人の実力を知ってほしい。いや、この人の作った曲をみんな間違いなく聴いてるはず。それが木村カエラのCMにもなった『Ring a Ding Dong』。木村カエラにガンガン曲提供してる人で。

 

こばやん(妻) 3~2位

3位 家族行進曲/ハンバート ハンバート

こばやん:これ完全にやらせなしなんで。さっきの『愛のひみつは』愛について歌ってるアルバムだけど、こっちは家族についてで。

こば妻:1曲目が、親が離婚して子供がお母さんに会いに行くっていう(曲)。

こばやん:この『Ame No Machi』っていう曲。片親ってだいたいお母さん側についてくイメージが今まであって。よくよく考えてみたらお父さん、シングルファーザーの子供って絶対世の中にはいるはずで。そのシングルファーザーについてる子供が雨が強く降ってる中、お母さんに買ってもらったランドセルを背負って「この姿をお母さんに見せに行くんだ」っていう楽曲。雨だろうがなんだろうが会いに行くんだっていう曲なんだけど、これって誰もが共感できることじゃないんだけども、きっとこれが刺さる、「これって私の曲だ」って思う人が絶対に世の中にいるだろうなと思うし、そこがやっぱり短編小説って俺がずっと言ってることのひとつだと思っていたり。

あとは俺が2017年の1位に選んだ『Hikari』っていう曲も、練炭自殺を試みたけども失敗してしまって植物人間になってしまった人が、意識だけはあるけど手足は動かないっていう人の曲なんだけど、もしかしたらこの曲を聴いて「救われたな」って思う人もいるかも知れないってこの曲を聴いたときにすごく思ったのね。もしかしたら植物人間で動かない人にこれを聴くかせたらすごく共感してるかも知れないし。僕らはそれを共感できないけれども、結果家族の温かさのようなものを感じることができる曲なんだよね。

こば妻:なんか、他の人があんまり取り上げないような人たちの話があるので。

こばやん:一つひとつに主人公がいるから。一番ポップな『Ganbare Niichan』とかね。これ俺が喋ってていいのかな(笑)。

 

2位 A GOOD TIME/never young beach

こば妻:これは「夏!やったー!」って感じです(笑)。夏、待ってましたっていう感じがとっても好きなとこです。フェスで聴くとすっごい気持ちいい。

 

さとるんキッズ 3~2位

3位 TEENAGER/フジファブリック

さとるん:まあ出会いのアルバムでもあるんですけど、『CHRONICLE』でも『バームクーヘン』とか『Anthem』とか刺さります。『MUSIC』聴いても総くんの歌が入ってて「総くんの曲でもいけるんだな」ってのがあって。『STAR』聴いても総くん(がボーカル)で再スタートしていくんだなっていうのも感じるんですけど、『TEENAGER』を聴いてカウントダウンジャパンの09-10に行こうとした瞬間に志村さんの……そういうことを聞いて、冗談じゃねえのかっていう思いの中幕張に行ってやっぱりいない。誰もいないステージの中で『星降る夜になったら』を、楽器だけがライティングされるライブというか視唱会みたいなものを観て、すごい印象が強くて、(ベスト30の1位)『ペダル』もありましたけど『TEENAGER』は外せない1枚だなって思います。

 

2位 WEEKEND WARRIOR/80KIDZ

さとるん:2枚目のアルバムで、3人組だった80KIDZが1人抜けて2人組になって発表された1枚で。『Nautilas』だったり『Red Star』だったり大好きな曲がいっぱい詰まってるアルバムで。『Weekend Warrior』っていう曲がかかるとみんな、界隈にいるとハッピーになれる。そういう曲がいっぱい入ってるので第2位に。

最近発売された『ANGLE』とかAAAMYYYちゃんがとか入って、にっしーからも「聴きやすい」って反応があったり等々ありますけど、やっぱり掘り返していくと『WEEKEND WARRRIOR』がいいかなと思います。

のすけ:1位じゃないんすねぇ。絶対1位だと思った。

 

のすけ 3~2位

3位 ユグドラシルBUMP OF CHICKEN

のすけ:さっきこばやんさんが言ってた通りで、コンセプトアルバムとして冒険譚みたいになってるんですよね。それの最後を『ロストマン』っていう、回りまわってすべて無くした旅路の果てにそれでももう一歩動き出そうっていうのが彼ららしいなっていうのと。

2004年、17年前からずっと聴いてますけど、今になって大人になってから聴くと曲の鳴り方が違って聴こえるんですよね。本人たちが意図したかは別なんですけど、ある種の時限爆弾をしかけられてるような魔法にかけられたような1枚なんですよね。すっげー面白い漫画読んでるような、50何分ずっとそれが続いてて。ホントにえげつない、ずっと人生の最後まで聴いてたいなっていう1枚なので。

こばやん:これを10代に聴けて今があるってのはでかいよね。

のすけ:これをちゃんと聴けたってのもでかいですよね。またこれを今聴いてる10代の子とかもいるでしょうし。

 

2位 equal/ACIDMAN

のすけ:ホントに、これからACIDMANみたいなバンドって現れないですよ。現れたところでこんなにちゃんと人々に受け入れられるようなバンドには絶対ならないなって思ってます。

ラストの曲が10分あるんですよね。『廻る,巡る,その核へ』。ずっと輪廻転生っていうのをギターノイズでブァーっとやりながら鳴らしてるっていう、このアルバムは完全に1曲目から12曲目までで僕の人生を変えちゃったんですね。あらゆる生命は一つひとつ分解していくと原子という単位になっていて、そこで見るとみんなすべてイコールなんだよっていうアルバム。これだけ何言っちゃってんのって感じなんですよね。それをすごい音で鳴らしてるので、こんなアルバムは二度と出てこないだろうなっていう風に思ってます。

こばやん:1位じゃねえんだACIDMAN

のすけ:僕も、さとさんにあんだけ言っておきながらACIDMANは2位(笑)。

 

ぴろ 3~2位

3位 マジックディスク/ASIAN KUNG-FU GENERATION

アジカンも好きなの多くて迷いました〜『ソルファ』が名盤なのは分かりきってるんですけど、個人的に思い入れのある『マジックディスク』にさせていただきました。「新世紀のラブソング」の新鮮さ。管楽器を入れてる「迷子犬と雨のビート」大好きです。アジカンはどのアルバムもそうですが、次の曲へ繋がるような曲順なのかイントロ・アウトロの作り方なのかがうまいなって思います。※『サーフ ブンガク カマクラ』は江ノ電の各駅に曲を作るという、面白いコンセプトの1枚ですね!

 

2位 TEENAGER/フジファブリック

私の中でフジファブリックNo.1はこれです。「ペダル」から「TEENAGER」まで駆け抜けていくような心地よさ。ずっと聴いていられる......。志村さんが亡くなったのはとても残念ですが、そのことで歌詞の意味を深く考えるようになったりして、より魅力を増した曲も多いんじゃないかと思います。魔法がかかったような1枚です。

 

がちゃぴん 3~2位

3位 Hands of Gravit/the HIATUS

全員が全部上手くて凄えのよ。全部全員全凄。過去にinsomnia(不眠症)を歌い上げてたバンドが、前を向くことを教えてくれる1枚。だけど、過去にボロボロな気持ちを抱えた日々を奏でていたバンドだからこそ、無闇に背を押すんじゃなく、薄暗い気持ちを抱えたまま歩くことも肯定してくれるような構成。

 

2位 勝訴ストリップ椎名林檎

関ジャムでだいたい全部言ってた。わたしはプロフに「好きな人や物が多すぎて見放されてしまいそうだ」って書いたことがあるタイプの大人。

 

 

こばやん 1位

1位 TEENAGER/フジファブリック

こばやん:やっぱり思い出補正には勝てねえよ。今までの人生で一番聴いてるアルバムだし、これからも聴いていくアルバムだと思うし。この中では『若者のすべて』が世間的にひとつ飛びぬけて有名なのかも知れないけど、『若者のすべて』っていう曲がこの中で浮いてないというか本当にいろんな種類の楽曲があってその中のひとつというか。

『TEENAGER』、10代っていう多感な時期というものに、たった一人のちっぽけな自分の10代を総括してもいろんなことがあった。その中の1曲として『若者のすべて』っていうのがあるだけであって、全部トータルして『TEENAGER』やなっていうのがこのアルバムのすごさ。

めちゃくちゃな曲もいっぱいあって、『Chocolate Panic』だとか『Surfer King』だとかっていうのもあるんだけど、その中で俺の中でなかなか触れられないなっていう曲で1曲だけ触れたいのが『まばたき』。この曲の歌詞の中に「今日も昼と夜がずっと 晴れたままで冬が終わる」ってのがあって、やっぱり10代の頃って冬に期待することって雪が降ってほしいとか、そういう期待感があって。その期待が、さっき初恋は実らないみたいな話をしたけどその期待感ってなかなか思い通りにならない。それが10代のみんなが持ってる悶々としたものなのかなって、この一言に表されてるような気がして。

これって作詞は志村正彦なんだけど、曲を作ったのは山内くんなんだよね。それが今後の活動に繋がっているというか、フジファブリックがああいうことになってしまった後も続いているっていうのはこの『TEENAGER』っていうアルバムがあったからだろうなって思うし。このアルバムが無かったら、志村正彦の作詞作曲だけだったら今も活動はしてないだろうなと思うから、これってすごくターニングポイントになってるよねっていうのが『TEENAGER』。まあ、思い出補正が強いんだけども。そういう意味でも自分のベストに入れるとしたら1位になる。

 

ジロウ 1位

1位 ユグドラシルBUMP OF CHICKEN

ジロウ:これは僕の中でもこれを選ばなかったら、当時部活サボってこのアルバムを買って帰って聴いてる自分が許さないだろうなっていう大名盤。(ジロウの選定の軸である)攻めてるっていうのも、『jupiter』とかに比べて『乗車権』、『ギルド』とか藤原基央の内心の吐露みたいなものをバリバリに出してるアルバムだと思う。そういうのを受け取るのも初めてだったと思うし、歌詞の暴力性みたいなものを初めて感じたバンドのアルバムだなと。『fire sign』のシンガロング感とか、今までのバンプには無かったものもふんだんに取り入れられていてそういうとこもポイントが高い。みんなが納得する後世に残したいアルバムっていったら『ユグドラシル』しかないでしょう。

これまでにみんなが言ってないことで言うと、僕が本気で選ぶとしたらこの『ユグドラシル』の中で一番好きなのは『O-TO-GA-MEはーと』なんですよ。曲が終わって、ずっと待ってたらふざけたアイドルソングみたいなこの曲が始まると。壮絶なアルバム本編を存分に楽しんだ最後に何も考えなくていいご褒美が待ってたみたいなのが思い出として残ってるから、いろいろ入れ替えたけど1位はずっと『ユグドラシル』だったなと。

こばやん:CDケースの黒いとこを多分みんな剥がしたよね(笑)。

 

にっしー 1位

1位 Q/Mr.Children

にっしー:これも決勝戦はしたんやけど、もう『Q』になりましたって感じで。2000年のアルバムで、唯一っていうと語弊があるかも知れんけど唯一Mr.Childrenのアルバム史上売れようとしてないアルバムやと僕は思ってて、「あなたたちそれ本気で売ろうとしてますか?」っていうくらい音で遊んでて、暴力的で、やんちゃな。遊び心満載の1枚がこれかな。

有名な話でいうとダーツで曲のテンポを決めただとか、酒飲みながらレコーディングしただとかっていうような。それがロックだとは思わないけど、当時すごいアイドル視されてた大衆的なMr.Childrenを本人たちが壊そうとしてるのがすごい好きだなっていうところと。ホントにすごい桜井さんの自我、エゴが丸出しの剥き出しの1枚になってるというところですね。

1曲目の『CENTER OF UNIVERSE』の最後が「僕こそが中心です」で終わるんやけど、それを最近は「君こそが中心です」に変えてたりするのは心境の変化なんかなと。1曲だけ詞の話をすると『ロードムービー』っていう曲があって、僕バイク乗らないから分からないけど「街灯が2秒後の未来を照らしオートバイが走る」っていうところがあって、これを「等間隔で置かれた闇を越える快楽」って表現してるんやけど、多分人生そのものを言うてるんやろうなと思ってて。それがすごく写真じゃなくて映像的に、その2~3行で浮かぶっていうのが作詞センスとしてズバ抜けてるなっていうのがこの1曲に詰まってて『ロードムービー』だけでも是非聴いてほしいところで、もちろんアルバム通してでも20年後30年後でも聴けるなというところですね。

のすけ:今考えると『NOT FOUND』を月9のタイアップに持ってくるってえげつないですよね。

 

きょろ 1位

1位 jupiter/BUMP OF CHICKEN

きょろ:『ユグドラシル』、分かるよ。みんなの言うこと全部分かるけど、やっぱりこれなんです。これはほっといても後世に残っていく気はするんやけど、100%残るかって言うとトップ10の中の12位とか11位のトップ10に入れないぐらいの位置にいてるアルバムだと思ってて。

ユグドラシル』と違うところは、個々が物語になっている部分。『ユグドラシル』は地続きだけど、こっちは個々でお話がどんどん連なっていって1枚が構成されてるんやけど、まとまりもあって。

お手本というか。2000年以降のバンドのお手本にするべきぐらいの、エレキギターでイケイケの曲があったり、聴かせる曲があったり、アコギに近い曲しっとり聴かせたり。というのが詰まっている綺麗なお手本になる1枚だと思ってます。

ちなみにこのアルバムのジャケットを手がけた方。当時この4人組は何者でもなかった、まあ『天体観測』がちょっと売れてたけど、その4人のジャケットを手がけたのは当時何者でもなかった蜷川実花さん。っていうところもありつつ、周年ライブか何かで蜷川さんと一緒に映像をやってくれませんか。っていうのをどっちもが売れきった状態でまた再会するっていうのもあったり。

これは、思い出補正もあったりするけど『ダイアモンド』は落ち込んだ時とかにはずっと聴いてたし。これは外せへん1枚です。

 

 

こばやん(妻) 1位

1位 ether/レミオロメン

こば妻:もう、にっしーさんの言う通り(笑)。言うことないです私は。

こばやん:こういう傾向が好きということです。

こば妻:けっこうバラバラかも知れませんが。ありがとうございます(笑)。

 

さとるんキッズ 1位

1位 サーフ ブンガク カマクラ

さとるん:『ワールドワールドワールド』も好きです。ただ、アルバム自体になると構成、曲数、アルバム全体の長さ32分弱で聴けるっていうのと、『或る街の群青』と『アフターダーク』と『転がる岩、君に朝が降る』のカップリングが全部入ってるっていう。

これはまあ、江ノ電乗りながら聴くよねっていう。これに決まるまで『ワールドワールドワールド』が入ってたんですけど、やっぱ『サーフ ブンガク カマクラ』だよねってなって。アルバムのコンセプトとかまとまり、曲数とか考えると1位になっちゃうね。一発撮りで演奏の能力もすごい。アジカンだし。『ソルファ』とかもあるけど、結局これだよねってなって1位に。今藤沢に住んでるんで『藤沢ルーザー』を聴きながらね、思い入れもあったりしますけど。これを越えるコンセプトアルバムは無いんじゃないかなって。

こばやん:「海辺のファーストキッチン」(『七里ヶ浜スカイウォーク』)はもう潰れてしまいましたね。

さとるん:それもまあ後世に残したい、こういうのもあったよっていうのもあるしね。

 

のすけ 1位

1位 SHINE LIKE A BILLION SUNS/BOOM BOOM SATELLITES

のすけ:今回の後世に残したいっていうコンセプト、さっきからちょいちょい出てきてますけど光に満ち溢れたみたいなのがホントに好きなんだなって思って第1位はこのアルバムにしました。事実上のラストアルバムなんですけど、この1個前のアルバムとも最後までめっちゃ迷って。悩んで悩んだんですけど、ブンブンはどっちにしろ1位にしたいなって思って1位にしました。

フェスとかでもガンガンに音を流してみんなで踊り狂ってっていうイメージがあると思うんですけど、このアルバムは優しい音に満ち溢れてて。すごいいいアルバムなんですよね。このバンドに関してはバックグラウンドとかもあったりしますけど、そういうのを抜きにしてもホントにいいアルバムだなと思ってて、2015年くらいに聴き倒してたアルバムですね。

ホントにみなさんに聴いてほしいなっていうのと、やっぱりBOOM BOOM SATELLITESっていうバンドを忘れないでほしいなっていう。日本語のWikipediaより英語版のWikipediaのほうが充実してるバンドなんてなかなか出てこないと思うんで、世界に通用する人たちがいたんだなっていうのは絶対に残したい強い想いで1位に選びました。

 

ぴろ 1位

1位 POP VIRUS/星野源

源ちゃんは初期の曲も好きなんですが、色々経て1つの集大成が『POP VIRUS』だなって思ったので。それにしても「POP VIRUS」でつかんでからの「恋」「Get a feel」、後半「アイデア」「Family Song」は強すぎですね!! 勝てないw 最後に「Continues」かと思いきや「Hello Song」で締めくくるところも憎いですね〜 "いつか...未来...笑顔で会いましょう"とは。 1つの舞台のような作品。※源ちゃんのアルバムと言えるか分かりませんが、大好きなのが『YELLOW DISC 2020』。バナナマンの日村さんへ贈ったバースデーソング集。ネタとしても音楽としても大好きです!!w

 

がちゃぴん 1位

1位 BRING YOUR BOARD!!/ELLEGARDEN

クラスの大人しめな女の子がある日急に「ロックが好きなら...」とこれを貸してくれたのがわたしの全ての始まり。タイトル通りの勢いある曲で始まるくせ、後半に向けてはまるで泳ぎ疲れて眠るようにゆったりと〆られるのが、逆説的にこのタイトルの勢いを表してるようで最高に好き。

 

 

 

 

というわけでお疲れ様でした。ものすごく濃い7時間半でした。

個人的な感想を言いますと、やっぱりアルバムは思い出補正が強いなというのと。手前味噌ですが、ヒスブルの『JUNCTION』のようにサブスク全盛の時代でも、だからこそ、何らかの事情があった時に現物は持っておいたほうがいいということですかね。

それでは最後に今回の会議中ずっと書記と集計してくれていたのすけ氏によるアルバム・アーティスト別の総合順位と総評をもってこの記事を締めたいと思います(書き起こしの時にもかなり役立ちました)。

それでは。

 

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収録時に3人がベスト3以上に挙げるなど、唯一4人が名前を挙げたBUMPの名盤が1位となりました。

フジファブリックは2枚TOP10にランクイン。25pt※を獲得しても10位に入らない激戦となりました。

全体的にセールスが好調だったアルバムがそのままこのランキングにも反映されてると言えます。

※1位=30pt 2位=29pt …

 

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ユグドラシルの好調そのままに BUMPがフジファブリックを僅かに凌ぎこちらもトップに。

9人中7人が名前を挙げるという、まさに2000年以降最高のバンドと言えるでしょう。

サカナクションについては、4枚全て違うアルバムがランクイン。

ハイエイタスやミスチルも、アルバムはランクインしていないものの、第9位にランクインしてまいりました。

 

 

【前半】2000~2021年僕らの邦楽アルバムベスト20のお話。

前回の2006~2015年の名曲ミーティング(2006~2015年と自分たちの名曲ベスト30のお話。 - べっかん)の興奮冷め止まぬ5月某日。さらに新たなメンバーを迎えて2000年以降のアルバムを苦しみに苦しみぬいて20枚にしぼったものを持ち寄り、7時間半にも及ぶミーティング(またの名を楽しいzoom飲み会)が行われた。

今回もまたその様子を書き起こしたものである。

 

☆以下レギュレーション☆

・2000年以降に発売された邦楽オリジナルアルバムに限定。

・ベストアルバム、トリビュートアルバム、カバーアルバム、サントラなどは除外。

・同一アーティストは1枚まで。

・後世に残したいアルバム。

・メンバーはこばやんヤマグチジロウにっしーきょろこばやん(妻)さとるんキッズのすけぴろ(当日欠席)、がちゃぴん(当日欠席)の9人(発表順)。

ウェーバー制の廃止

・今回は欠席組にもコメントをいただいています。

・新メンバーもいることなので改めて各々の好きなアーティストを載せておきます。参考にしてみてください。

こばやん フジファブリック、ハンバート ハンバート、スピッツ

ジロウ POLYSICSスピッツ、ビレッジマンズストア

にっしー Mr.ChildrenSMAPサカナクション

きょろ BUMP OF CHICKENASIAN KUNG-FU GENERATION星野源

こば妻 BaseBallBearフジファブリックスピッツ

さとるん 80KIDZceroフジファブリック

のすけ ACIDMANストレイテナーTHE BACK HORN

ぴろ スピッツ星野源ASIAN KUNG-FU GENERATION

がちゃぴん SMAP細美武士、AAA

☆以上レギュレーション☆

 

 

さっそく書き起こしをはじめたいところなのですが、録音ミスで20~16位がまるまる録れていなかったのでコメントにて代用させていただきます。多分、アレを2回押したのがまずかったのかなとは思っています。日々勉強です。

 

こばやん20位~16位

20位 EXIT/トクマルシューゴ

"おもちゃ箱をひっくり返したような"という表現はよく使うけれど、"おもちゃの世界に入り込んだような"と感じるのは彼の音楽性でしか表現できない。実際に楽器だけでなく、玩具を音として使用しているというのもポイント。  

 

19位 fam fam/never young beach

『明るい未来』は"絶対に結婚式で使ってくれよな!"って言われてるようだったから仰せの通り使いましたよ!一枚通しての聴きやすさが圧倒的だし、夏の晴れた休日に聴きたい一枚。  

 

18位 ハイファイ新書/相対性理論

本当は『シフォン主義』を入れたかったが…(ミニアルバムを外すというコンセプトを課した自分を後悔)。でも、こっちも名盤であることに変わりはない。大事なファーストフルアルバムの大事な大事な一曲目のタイトルが『テレ東』って…!違和感アンテナをくすぐりすぎィ!

 

17位 ファンファーレと熱狂/andymori

この時代にジャパニーズロックを聴いていた人は避けて通れなかったであろう一枚。順位が少し低めなのは『1984』と『CITY LIGHTS』が曲として強すぎるから。裏を返せば他が弱く聴こえてしまうほど、この2曲は名曲。もちろん『16』『SAWASDEECLAP YOUR HANDS』など、他の曲も大好き。  

 

16位 ネオ/KIRINJI

バンド体制のKIRINJIはちゃんと評価されていない気がして選出。一曲目の『The Great Journey』はRHYMSTERとのコラボで最強に格好良いし、『絶対に晴れてほしい日』のトロピカルでコミカルな楽曲など、デュオ時代には表れなかった振れ幅が魅力の一枚。

 

ジロウ 20位~16位

20位 Nice Beat/キンモクセイ

昨今のシティポップ隆盛、山下達郎大瀧詠一の再評価に乗してもっと名前が挙がってほしいバンド。『メロディ』が一番好きというのもあるが、『兄ちゃんの唐揚げ』や『太郎のおかたずけ』などのキンモクセイ特有の不可解で意味深なアルバム曲もあり、ボーナスディスクでは『夢で逢えたら』、『踊ろよ、フィッシュ』のカバーもあり、最新から不思議曲からルーツに至るまでがギュッと詰まった一枚。

 

19位 We/SOPHIA

SOPHIAは青が似合う。前々作も青いジャケットだったので余計にそれを感じる。このアルバムはSOPHIAのアルバムの中でもアップテンポな曲が多く、当時の僕の心を刺激したのを覚えている。特に『エンドロール』は同じくアップテンポなポップロック好きの友人に「絶対気に入るから聴いて!」と学校の昇降口の自販機前のベンチで聴かせたのを鮮明に覚えている。思い出枠。

 

18位 Tommy february6Tommy february6

今回のベスト20を組むにあたっていろいろと振り返ったら、もしかしたらエレクトロ好きの入り口はここからだったのかもと気づかされた。当時お小遣いを握り締めてアルバムを買って帰って聴いていたら父親も同じのを買っていて「先に言ってよぉ」というエピソードも印象に残っている要因のひとつ。

 

17位 風味堂風味堂

『眠れぬ夜のひとりごと』をCDTVのオープニングで聴いて以来、1ヶ月ほどずっと1曲リピートで聴き続けていたほどドハマりしたバンド。続く『ナキムシのうた』、『楽園をめざして』の幅広いシングル3部作はもちろん、ギターレスでこんなに激しい曲もできるんだとさらに衝撃を受けた底知れなさは今でも色あせない。

 

16位 THE MILLENNIUM PARADE/the millennium parade

常田大希に「参りました」の一枚。King Gnuの”もはやオペラ”な『三文小説』の時点でかなりクラクラきていたが、さらにこんなものを出されては降伏せざるを得ない。もはやオペラのあちらとは違ってこちらはレトロな映画音楽っぽい音色で構成されていて一貫して「劇場感」みたいなものを感じる(そういえばあちらの最新アルバムもセレモニーだったね)。劇場的に言えば幕間のような1分前後の曲も挿入されていて2021年にアルバムを通して聴いてもらう前提の造りなのはこだわりを感じる。

 

にっしー 20位~16位

20位 Obscure Ride/cero

あの世への入り口のBGMのように神秘的で、何度聴いても没入感が圧倒的。歌詞の隅々に漂う不穏さとブラック・ミュージックとの相性が高く、祝祭のような次作の『POLY LIFE MULTI SOUL』とあわせてオススメ。  

 

19位 MODERN TIMES/PUNPEE

2057年、年老いたPUNPEEが過去を振り返り、タイタニックのように物語は始まる。ヒップホップの多面性と奥深さを教えてくれた、>SF娯楽ムービー的な大傑作。自分の音楽が古くなることをどこか楽しむような『Oldies』のリリックが彼らしい。

 

18位 ハイファイ新書/相対性理論

“歪ませないロック”に衝撃を受けた、語り継ぎたいロックの名盤。永井聖一の極上のクリーントーンが光る『さわやか会社員』のギターソロと、やくしまるえつこの「脱力感あるハ行」の魅力が詰まった『ふしぎデカルト』『学級崩壊』に注目。

 

17位 初恋/宇多田ヒカル

名盤『First Love』を超えようという苦悩やプレッシャーを感じさせないほど、歌声も視点も悠然としていてふわっと軽やか。『Play A Love Song』の「友達の心配や生い立ちのトラウマは まだ続く僕たちの歴史のほんの注釈」はタトゥーにしたい名文。

 

16位 ナマで踊ろう/坂本慎太郎

廃れたテーマパークのような暗さと明るさに包まれた、ギリ合法な“飛ぶ”ための危険アルバム。彼のやり場のない怒りと毒と諦観が、生々しさと虚しさを増してコロナ禍の現在に響く。『ナマで踊ろう』の「ろう(Raw?)」の声の艶かしさが好き。  

 

きょろ 20~16位

20位 Message/モンゴル800

当時インディーズバンドという文化を世に知らしめ、無名ながらも驚異的な売り上げを叩き出し、自分たちの世代において無視することのできない一枚。『あなたに』『小さな恋のうた』はモンパチファンでなくても誰もが歌える名曲。とてもハッピーな一枚。

 

19位 野口久津川で爆死/モーモールルギャバン

ゲイリービッチェの叩くドラムはもはやパフォーマンス、ダンスのようなドラミングで、この曲たちを叩きながら歌うのは単純にすごいと思える。 テンションだけで突っ走っていく曲も多い中、最後のサイケな恋人では最初ちゃんと聴かせながらもラストに向かって爆発していく構成がたまらない。

 

18位 Behind The Scene/ストレイテナー

ライブMCで「自他共に認める良いアルバムです」と公言しており、その言葉通りのアルバム。 ライブ映えする曲が多く、ギターの大山純が輝いてるなぁと思えるアルバム。

 

17位 Japana-rhythm/BENNIE K

このアルバムは四季というコンセプトで曲順が並んでいる。先行リリースされたシングルもうまくそれぞれの季節に当てはまっていて、最後の『4 Seasons』できちんと着地する綺麗な流れも面白い。後にも先にもシンガーとラッパーの女性デュオというメンバー構成は珍しいのではないかなと思う。  

 

16位 the pillows/MY FOOT

同世代のバンドに比べ知名度は低いと思う。でも、このアルバムはロックバンドとして聞き応えがあり、影響を受けたバンドも多いはず。どうしてもこのランキングには入れたかった一枚。

 

こばやん(妻) 20~16位

 

20位 VISION/ねごと

見た目はかわいくてほわ~んとしているけれど、ライブではかっこいい彼女たち! 『VISION』は宇宙旅行のようなアルバム。いろんな星に着陸して、いろんな生物と遭遇するような感覚です。

 

19位 ニューレコード/D.W.ニコルズ

毎日いろいろあるけれど、生きててえらい! と思わせてくれるのがニコルズだと思っています(笑)『あの街この街』はきっと誰もが感じたことのある気持ちが詰まっているはずです!

 

18位 ジャスタジイ/DJみそしるとMCごはん

ライジングで子供たちに囲まれたおみそはんを目撃! これが最初の出会いでした。食にまつわるあれこれを、楽しく歌ってくれるお料理ラッパーです。聴いたらお料理が楽しくなること間違いなし(?)です!

 

17位 魚磔/GO!GO!7188

学生の時に聴きこんでいたアルバムのひとつ! 1曲目から止まらぬスピード感が刺激的で大好きでした。今はその体力は残っておりませんが……。できることなら解散前にライブに行ってみたかった……。

 

16位 LSC/ラブリーサマーちゃん

「なんだこのかわいい声の女の子は!」と思ったのがラブサマちゃん。『魚の目シンパシー』は魚の目をきっかけに恋心を抱く……という曲で、今までにない目のつけどころの曲が盛りだくさんで面白いです~。

 

さとるん 20~16位

20位 CHAMBERS/Steady & Co.

2000年代、リップ、キック、ケツメを聞いていた人なら聞いていたであろうSteady & Co.。メンツも良し、曲(『春夏秋冬』、『Only Holy Story』等)も良し。

 

19位 Beatbox Only "SPROUT"/SHOW-GO

最近気になってるヒューマンビートボクサーSNSで動画を見て、ビートボックスでこんな音出るの?とどハマり。Somehowは聞いて欲しい曲。
ヒカキンきっかけで独学に技術を身につけて2017年に日本1位、アジア大会3位、2018年に世界ベスト8になったすごい人でした。

 

18位 BUFFALO SOULa flood of circle

僕の中でギターロックバンドはこのバンド。1〜4曲の怒濤ギターロックバンドサウンドに痺れた。


17位 paviliontemudy on the 昨晩

te'に始まりいろいろインストを聞いてきたが、結局はmudyに戻ってしまうそんなバンド。『pavilion』は耳コピしたり、譜面見て練習したことのある曲が入っているアルバムでランクイン。

 

16位 Juice/iri

神奈川県逗子市在住のシンガーiriさんの2枚目。低音域も出せているシンガーでCMのタイアップにもなるよなぁってつくづく思う。

 

のすけ 20~16位

20位 メジャー/SANABAGUN

バンド編成でヒップホップジャズを奏でるという、長らくシーンに現れてこなかった音楽の形態を平成生まれが路上から繋いだことが素晴らしい。個人的には高岩遼という偉大な才能がこのまま埋もれていってしまう事は避けたい。いい作品に巡り合えればなぁ、というのを強く願う。

 

19位 密/柴咲コウ

”若手女優がCDを出してみました”のクオリティーを逸脱してしまった作品。アルバムとしては次作『ひとりあそび』の方が名作だと思う。作詞家・柴咲コウの底力が爆発している。ただ1stも今のシーンで戦える普遍的な曲ばかり。シングルも多く、最初の一枚として入るにはぴったり。後世に残すべき一枚としてはこちらで。 中でも『深愛』はアーティストとしての方向性を決定付けた名曲。

 

18位 THE BOOK/YOASOBI

J-POPのアルバムとしては強すぎる。賛否両論ある気はするけど、この一枚を選ばないのは嘘だなと思った。全体は30分と短い構成の中で、1曲1曲に情景が浮かび良質なオムニバスドラマを見ている感覚に陥る。これでもかと言うくらいのポップネスを注ぎ込んだある意味暴力的な一枚。

 

17位 amp-reflection/School Food Punishment

何度でも言う。10年早かった。サウンドは今のシーンにこそ刺さると思うし、フォロワーが現れるような存在になれたと思う。これだけの音を再現できるような実力を持っていた奇跡のようなバンド。前作までのミニアルバムも後世に残せる作品だが、ポップの観点から見ればバンドとして一気に進化した今作を選択。何杯でも白飯が食べられる一枚。

 

16位 ソルファ/ASIAN KUNF-FU GENERATION

”はいはい、みんな好きでしょ?”って感じ。自分も大好き。今日、唯一説明を全部割愛できる一枚。きっと世間的には『リライト』がアンセムなんだろうけど、個人的なアンセムは『海岸通り』です。

 

ぴろ 20~16位

20位 桜の木の下/aiko

私の中ではaikoと言えばこのアルバムですね!『花火』『桜の時』『カブトムシ』たくさん聴いたなぁ♪

 

19位 musiQORANGE RANGE

『NATURAL』とほぼ1位タイなんですが、アルバム全体の雰囲気でわずかに上回りました。『ロコローション』『以心伝心』『ミチシルベ ~a road home~』『花』。『NATURAL』の『キズナ』『ラヴ・パレード』も大好きだなぁ!懐かしいなぁ!


18位 ACTION!/ROCK'A'TRENCH

ロッカは活動期間が短かったのですが、このアルバムはよく聴きました。『My SunShine』『JUMP STAR』はもちろん、老化が早く進行する難病を患いながらも明るく生きるアシュリーのことを歌った『Every Sunday Afternoon』いいです♡


17位 ロマンチスト・エゴイスト/ポルノグラフィティ

ポルノは1stにしました!『ヒトリノ夜』『マシンガントーク』『アポロ』など、中学生の頃を思い出すなぁ~

 

16位 Fantome/宇多田ヒカル

ひっきーは名曲たくさんありますが、アルバムで言うとこれがいちばん好きです♪ 活動再開して、大人になった雰囲気が大好き。『道』『花束を君に』『二時間だけのバカンス』『ともだち』『桜流し』良いです。

 

がちゃぴん 20~16位

20位 (WHAT IS THE) LOVE & POP?/Base Ball Bear

ベボベが刺さる人間ほど「レモンスカッシュ感覚」を感じられなかった青春ゾンビ(諸説あります)。夢を駆け抜けるみたいに始まってラブ&ポップの〆で現実と向き合う感覚が好き。

 

19位 パレード/Galileo Galilei

本編全てを通して、ずーっと透明感のあるアルバム。さわやかな訳でもなく、むしろ捻くれてて、だけど毎日の背伸びに疲れた脚を素直に投げ出して良い気持ちになるような、繊細で軽やかで透明感のあるアルバム。

 

18位 Butterflies/BUMP OF CHICKEN

俺らの知ってるBUMPは俺らの知ってるBUMPのままだし、だけどBUMPは知らない間にもっと煌めいてたし、だけど俺らの知ってるBUMPだからお前らの中にも煌めきがあるの見えてっから生きてみようぜって言ってくれるんだよな......。

 

17位 musiQORANGE RANGE

全員聴いてた。中坊の目が届く世界ではひとり残らず聴いてた。ゆずや19やBUMP OF CHICKENにのめり込んでいた青春に、「歌詞に意味を求めなくても良い」のパンチで花火
を打ち上げてくれた1枚。

 

16位  幸せが溢れたら/indigo la End

気持ちいいコーラスと、良い意味でぞわっとするベースで、どこかの知らないふたりたちの幸せがあふれてこぼれるまでをずっとぼうっと見つめてるようなアルバム。

 

 

 

~~~ここから録音開始です~~~

 

こばやん 15~11位

15位 (WHAT IS THE)LOVE & POP?/BaseBallBear

こばやん:これは青春だね。青春と言えばこのアルバムでしょ。この前(名曲ベスト30)は『PERFECT BLUE』なんだけど、アルバム単体で聴くんだったらやっぱりこっちがBaseBallBear感が出てるし、ベストアルバムと言ってもおかしくないよねっていう。初期のベボベ感が出てるのはこのアルバムかなと思ってこれにしました。思い出補正もあるかも知れないけど、自分が一番青春をしてた時代にこのアルバムを出されたらやっぱり脳裏にこびりついちゃうよねってところかな。

個人的には結婚式の新郎新婦入場で『BREEEEZE GIRL』を使ったのは良かったんじゃないかなと。

こば妻:「テンション高いですね」って言われて。

こばやん:そう、そのことを(こば妻)がベボベのミート&グリードみたいなとこで話したら「テンション高いですね!」って言われたっていう思いでもある。

のすけ:「ありがとう」とかじゃなくて「テンション高いですね」だったんですね(笑)

 

14位 音タイム/ハナレグミ

こばやん:これは名盤だよと。いろいろ見てて思うのが9曲10曲くらいのアルバムが聴きやすいのかもしれないなと自分の中で思っていて。これも何回もリピできちゃうから。

『家族の風景』が一番ハナレグミの中では代表作かなと思うんだけど、この世界観ってこの曲だけじゃなくて、全体的に聞いていて家族感が出てるというかホッとするっていうかね。家に帰ってきた瞬間みたいなのが詰まってる。家に帰って玄関を開けた瞬間が一日の中で一番ホッとすると思うんだけど、これを聴いてるとその「ホッとする」っていうのがずっと続いてるみたいな。それが体言できてる。

にっしー:『あいのわ』とかとは迷わず?

こばやん:いや、完全にハナレグミは『音タイム』だなって。名盤って言ったらこっちだよねって。

のすけ:こばやんさんのハナレグミはもうちょい上だと思ってました。

こばやん:『音タイム』はもっと上、5位くらいにいたのよ。でもいろいろ挿し込んでいった結果ここまで落ちちゃった。

 

13位 Delayed/Syrup16g

こばやん:意外って言われてたけど俺シロップすげー好きなのよ。鬱ロックみたいなくくりで当時めっちゃ言われてて、Twitterが我々の中で浸透したのが2010年くらいだと思うんだけど、○○16gっていうのをIDに入れてる人めっちゃ多かったと思うんだよね。っていうくらい狂信的なファンが多かったのかなと思っていて。このアルバムはシロップの中でもキャッチーなほうかな、有名なのだと『センチメンタル』とか、Bank Bandがカバーした『Reborn』とか。あと『水色の風』にバンプの藤くんがコーラスで参加してたりっていうのもあったりして。鬱だなんだとか揶揄されがちだけど、精神安定剤になるっていうか落ち込んでるときに聴くと「まぁいいじゃんそれで」っていう気持ちになるから。僕らが直撃したのはリーマンショックで就活がいきなり買い手市場になったりした時に聴いて元気もらってた記憶があるね。

 

12位 初恋に捧ぐ/初恋の嵐

こばやん初恋の嵐はみんな知ってるのかな?

ジロウスピッツのカバーで知ったくらい。

にっしー:アルバム通しでは聴いてないかな。

こばやん初恋の嵐はデビュー前、このファーストアルバムを出す前にボーカルの西山達郎が亡くなってしまってっていうバンドで。『初恋に捧ぐ』がスピッツにカバーされて世間的には一番有名な曲なのかなと思うんだけど、この会でみんなに絶対聴いてほしいなと思ってピックアップしたかったのが2曲目の『真夏の夜の事』っていう曲で。

ミュージックビデオに山本太郎緒川たまきが出てて、すごくいいビデオで。この『真夏の夜の事』っていう曲ってストリングスが最後のほうに入ってきたりしてめっちゃ壮大な曲に仕上がってるんだけど、ほんとに一歩も動いてないのよね。自分の中でいろいろ思いを巡らせて「あんなことがあったよね」「こんなことがあったよね」っていう風に悶々としてるっていう曲なんだけど、その悶々とした感じって誰もが経験したことある、そういう夜って絶対にあると思うんだよね。恋で悩んだり、人間関係で悩んだり。そういう夜があったよねっていうのを思い出す曲になっていて、ずっと歌い継がれていったらいいなと思っている。

あと、初恋って実らないじゃん。それと同じで西山さんが亡くなってしまって残された音源を残されたメンバーでなんとか作り上げたアルバムだから、未完成っていう部分もすごくドラマチックなのかなと。

ジロウ:(スピッツの)マサムネさんが「本当は『真夏の夜の事』がよかったけど恐れ多かった」ってラジオで言っててこの曲をかけてたから印象には残ってる。

こばやん:いい曲なんだよ。スピッツの『初恋に捧ぐ』もほぼ原曲に忠実だからすごくリスペクトを感じるなって思ったね。

 

11位 Chaos in Apple髭(HiGE)

こばやん:髭はこのアルバムが一番好きで。前回も曲では選ばなかったんだけど「髭ってアルバムきいてナンボのバンドでしょ」っていうのがあって、このアルバムはずっと強い、ずっとロック。ガレージを2000年代にずっとやってたっていうのがすごいと思うし、これより前の『PEANUTS FOREVER』はちょっとポップ寄りになっちゃうから、これくらいガレージガレージしてるほうが「髭我が道を行く」みたいなところで『Chaos in Apple』は外せなかったかな。これは後々のバンドマンにも影響を与えてるような気がしていて。

あと髭に関してだと、今はもう編成違うけど、ライブを見たときのパッと見の印象が「なんだこれ?」って思ったんだよね。ツインドラムで下手に変なグラサンをかけたボーカルがいてっていうこの編成はなんだ、違和感しかないよねっていうのがね。

 

ジロウ 15~11位

15位 Apollon/1000say

ジロウ:1000sayは、これがフルとしてはファーストアルバムなんだけどこれまでにミニアルバムを3枚出してて。その頃はもっとエレクトロ強めで、でも「もうちょっと物足りないな」っていう印象だったんだけど、ここでいきなり覚醒というか、ジャケットにも出てる宇宙っぽいコスモみたいなのがすごく似合ってて「一皮向けたな」っていうのをすごく感じてて、2011年当時はかなり聴いてた思い出がある一枚ですね。

のすけ:バンドなんすね初めて知った。

さとるん:最近復活してね。

ジロウ:そう、ちょっと長くやってなくてね。

 

14位 META/METAFIVE

ジロウ:これはもう「神々の集い」みたいな感じで(笑)。高橋幸宏小山田圭吾砂原良徳、テイトウワ、ゴンドウトモヒコ、LEO今井。これだけの人がぶつかってこんなにまとまりがあるのかっていうのがさらに衝撃的で。全部いい曲だし、渋いのよね。エレクトロなのに渋いっていうのを出せるのはこれくらい集まってやっとできることなのかなと感じるアルバム。

にっしー:なんか誰っていうわけでもないのよね。メンバーそれぞれの良さもありつつ。

 

13位 Hi-Fi POPS/ORESAMA

ジロウ:これがね、どこまで伝えられるか分からないけど、ものすごいポップユニットで。さっきのTommy february6はbrilliant greenのアンニュイ感のあるメロディだからそれがいいというのもあるんだけど、このORESAMAはどポップを貫いたっていう感じのあるユニットで。80年代のアゲアゲのダンスミュージック、だけど音は最新っていうのに度肝を抜かれたアルバムになってます。

アニメのタイアップにもなってて、それにも良く合っててね。

 

12位 シフォン主義/相対性理論

ジロウ:僕は『シフォン主義』でいかせていただきました。やっぱりファーストインパクトがすごかったっていうのでここまできてて。まずこれをCDショップで手にとってまずどんなバンドか分からない、裏返して曲名を見てもどんな曲か分からない、それでCDを入れて聴いてみたら最初は『スマトラ警備隊』のダダダダッダッダ♪っていうギターで「激しめなのかな」って思ってたらやくしまるえつこのアンニュイなボーカルが入ってきて「思ってたんと違う」っていう感じが5曲ずっと続いて「もう一回聴きたいな」ってなってしまった。

何かの番組で誰が言ったかは覚えてないんだけど「いい曲は誰にでも作れるけど、心に残る名曲は違和感を入れなきゃいけない」みたいな話を聞いたことがあって、それで考えると違和感しかないアルバムだなというのでこの位置にきました。

こばやん:誰がサビで「コントレックス箱買い」なんて歌詞を書くんだよ、だよな。

ジロウ:今でも分からんよな。

きょろ:オカンが箱買いしとったわ。

一同:(笑)

 

11位 up to you/19

こばやん:19入るんだ。90年代のイメージだったわ。

ジロウ:そう、ギリ入る。で、このアルバムは最後のアルバムなんだけど「もう解散することは決まってたんだろうな」って感じで、曲によって健治とケイゴのどっちが作った曲っていうのが丸分かりで、ボーカルもほぼメインでBメロにちょっと相方が入ってるみたいな曲ばかりのほぼ別撮りみたいな感じ。もうバラバラになるんだなっていうのが予感されていたアルバムで、それが逆に清々しいというか、ブルーハーツの『PAN』みたいな感じで。19という儚いユニットの最後がこれって聴くと「やっぱりそうなのかなぁ」って思うアルバム。

こばやん:『水・陸・そら無限大』がシドニーオリンピックだからそうか。2000年だ。これはイメージがある。

ジロウ:そういうのをやった次の年にはもう解散だからね。19は当時バンドでコピーしたり、今でもそれぞれのソロを聴いたり思い出深いね。

 

にっしー 15~11位

15位 三日月ロック/スピッツ

にっしー:これは王道のような邪道のような。スピッツに関しては、入り口が『三日月ロック』なんですよ。『夜を駆ける』のイントロでスピッツの門を叩いてしまったからには「スピッツはポップじゃないよね、ロックバンドだよね」っていう印象がここで一気に入ってしまった。『けもの道』のラストの高揚感というか「いつまで若手バンドやねん」という気持ちが今もずっと続いてる。っていうのと『ババロア』の今に近いというか、ダンサブルな曲にも挑戦してるっていう「勝手なことしてるバンドやなぁ」っていう、今聴いても一番遊んでるっていうのが『三日月ロック』の印象でした。

こばやんスピッツ入れてる人はアルバム絶対迷ってると思うんだけど、それは一番最初に聴いたからっていうのもあるのかな。

にっしー:最後は『スーベニア』と迷ったところはある。誰か選んでたらなぁ。

スピッツファンたち:『スーベニア』ねぇ~。

こばやん:アルバムとしての纏まりはすごくいいからね。

 

14位 ether/レミオロメン

にっしー:ポップじゃなくてロックバンド然としてるっていう点ではレミオロメンも。実はちゃんとロックバンドなんだよっていうことをアルバム全体を通して主張しているのが好きなのかなと。結果として売れたし、ポップなんやけど、やってることはめちゃくちゃ捻くれてて。『春景色』とかはもっともっと『粉雪』とかじゃないこういう部分がレミオロメンにはあるんですよってっていうのを。ファーストの『朝顔』と迷ったんですけど、『粉雪』『3月9日』だけじゃないっていうのをフィーチャーしたかったのと、藤巻さんのギターボーカルとしての上手さ。あれだけ複雑な指の動きをまったく顔に出さずに弾ききる歌いきる力ってあんまりフィーチャーされてないよなってずっと思ってて。

こばやん:俺レミオロメンをほとんど通ってなくて、『ether』も全然聴いたことなくて、ある日Twitterで「レミオロメンってあんまり聴いたこと無い」みたいなこと言ったらにっしーに「『ether』は聴いたほうがいいよ」みたいなリプライが来て、それからずーっと聴いてるわ。

なんか山梨に行ったときに、フジファブリックレミオロメンって山梨じゃない。甲府のほうに行くとすごく荒々してるのよ。盆地だからずーっと山が見えてて、その風景で育ってるとこういう曲ができるんだなってめっちゃ思った。

にっしー:『南風』とかもそうやけど、曲の中に温度感というか湿度があって。それはフジファブリックもそうなんやけど。1曲目の『春夏秋冬』っていうところから、これ発売が2005年の3月9日なんだけど、春過ぎの暑いんだか寒いんだかよく分からん空気がイントロからずーっと漂わせるっていうのは上手いなと。それは小林武史の力もあるんやろうけど。

ジロウ:僕もこれは「誰か入れててくれー」って思って外したアルバム。ありがてぇ。

きょろ:俺も正味、にっしーとジロウさんに託した。

 

13位 アンテナ/くるり

にっしー:季節感で言うと『アンテナ』は、さっきも言ったけど温度感、湿り気をちゃんとちゃんと帯びた。京都の暑苦しさというのかな。っていうところと、くるりといえばドラムの入れかわり立ちかわり問題もあるけど、クリストファー・マグワイアのドラムだけを音源にして聴きたいくらい相性が良すぎた。もっくんのドラムも湿り気あるんやけど、そこに渇きがあるというか。ホンマに難しいんやけど(笑)。

のすけ:ドラマーとして強いですよね、クリストファー・マグワイアは。

にっしー:強い。だからこそ『ロックンロール』が”ロックンロール”として生気を帯びたものになってるというか。

こばやん:『アンテナ』に関してはにっしーに託してたから。

ジロウ:めっちゃ託されてる(笑)

にっしー:アルバム再現ツアーに行くくらいちゃんと聴かないといけないとなと思ってたし、夜行バスで新宿向かうときは『グッドモーニング』聴くし、『How To Go』でちゃんと「Here we go Rock'n'roll」って言うし。ってとこかな。

 

12位 生命力/チャットモンチー

にっしー:これは全員聴いてるでしょうと。名盤ってこういうことなんですよ、チャットモンチーで言うと。前も高橋久美子作詞の良さを言ったけど、この人は生活感があるなと。ちゃんと生活してる。ミュージシャンとしてじゃなく人間として、旅して、歩いて。じゃないと『親知らず』をテーマに歌詞は書けないでしょう。それがロックとして成立してる。

こばやん:フロントマンが作詞してないっていうのが大きいんかね。

にっしー:うーん。で、その歌詞をもらってえっちゃんがいいメロディを書けるっていうのもあるし。

で、『真夜中遊園地』からB面、第2章が始まるみたいなアルバム全体の構成も緩急があってすごい好きで。今でも聴いてるなってところですかね。

 

11位 YELLOW DANCER/星野源

にっしー:源さんは迷いに迷って『YELLOW DANCER』。『ばかのうた』と最後まで迷って。ずっと高揚感があるんだけど落とすとこは落としてっていう緩急と。『Week End』が、これ『恋』の出る前の年、2015年のアルバムなんやけど『Week End』の時点で「今を生きるすべての人に捧ぐ」って歌っちゃってるんですよこの人は。ってことはこの時点で国民的になろうとしてるんですよ。ニッチな存在にだけでもいいけど、ドームツアーとか見据えて虎視眈々と準備してたんじゃないかなっていうのが見えてきてて。それが『POP VIRUS』のツアーで完成したのを見てると『YELLOW DANCER』の時点で5万人のドームを見据えてたんじゃないかなと。あとは『Friend Ship』って曲が単純に大好きですね。今もラジオのエンディングテーマになってますけど。

こばやん:その後にも『Hello Song』で「何処の誰か知らないが出会う前の君に捧ぐ」って全国民だけじゃなくて後世の人にも歌っちゃってるもんね。あれはメッセージ性というか物語を感じるわ。

にっしー:「電波を世間を未来を踊ろう」っていう『Week End』があってそこからその『Hello Song』。なんか「かっこいいことするな」っていうね。

こばやん:2回病気してるから怖いものなしなんだろうなって思うわ。

にっしー:『Stranger』あたりのもがき苦しんでる感じも好きといえば好きだけど、そこから開き直って『地獄でなぜ悪い』とかハッピーオーラに振り切った感じが『YELLOW DANCER』にはあるね。

きょろ:ビックリ箱がパァンと開いたみたいなね。わかります。

 

きょろ 15~11位

15位 K.AND HIS BIKE/the band apart

きょろ:bad apartというバンドですね、個人的にはもっと世に評価されてもいいんじゃないかなっていうバンドのひとるなんです。すごく全員の演奏力が高くて、これをコピーできる人はすごいと思うことが多くて。で、このアルバムに初めて出会った時にオシャレなロックバンドというか。ちょっとキラキラしてる雰囲気もあるし、でもガツッと落とすとこも持ってるし。

で、このバンドの変なとこはライブの編成がスリーピースの立ち位置でやっるけどセンターがマイクも使わんリードギターが頭ブンブン振りながら自分たちの出してる音に酔いながらギターを着実に確実に弾くっていうあの姿がすごくかっこいいバンドで。ドラムも「立ってドラム叩いてんのか」ってくらいイスが高いというところでお馴染みのということをやりながらすごい細やかな演奏力が高く、ベースに至っては指弾きできませんっていいながら「ピックでそんなことようやるわ」みたいな。またこのベースが極悪な音をしてるというか、人相がそのまま音に出てるというか(笑)。ベースラインとかも聴いててすごく心地がいいことをさらっとやっている。ボーカルに至っては常人じゃできない弾きながらこれを歌うのはこの人じゃなきゃ不可能なことをやってる。なんならリードギターよりも難しいことをやってんちゃう?っていう。というところに惚れたバンドですね。

のすけ:原さん2回くらいライブでウンコ漏らしてますもんね。

きょろ:それは言わないお約束(笑)

のすけ:あれ?誰もピンときてない?

きょろ:という、玄人ウケするバンドなのかなと。演者側から見てというか。そんなファーストコンタクトだったのがこのアルバムですね。

 

14位 僕がCDを出したら/KANA-BOON

きょろ:この位置にしたのはやっぱり思い入れがあって、嫁と出会って……

こばやん:お?またのろけですかぁ?

きょろ:(笑)これは半分嫁の力なんやけど、嫁がめちゃくちゃ小さいハコ、キャパ150人とか300人MAXとかのハコにちょこちょこ行くような趣味な人で。「KANA-BOONっていうバンドおんねんけど聴いて」って言われて聴いたら「結構良い曲やねー」、「今度ライブあるけど一緒に行けへん?」って言って。その時大阪の堺にある三国ヶ丘FUZZっていう(KANA-BOONの)ホームタウン、実家みたいなところで違うバンドが企画したやつにKANA-BOONが乗っかってくると。っていう時点から泉大津フェニックスで1万5000人のワンマンやるまでのあの流れを見てしまうと、これは入れないと自分の中で辻褄が合わない。ちゃんと1からバンドのサクセスストーリーを見たっていう。すごい速度で、正攻法で駆け上がって行く人たちを見た、っていうのがすごく痛快で。

その当時KANA-BOONがあみ出した裏打ちに乗せたギターポップな曲の原点なのかなって感じもするし。その発明というかパイオニア感というか。そういう感じが見えて、根っこの部分から底上げしたいいバンドだなと思います。

 

13位 ソングライン/くるり

きょろ:迷ったよ、ああ迷ったさ。でもこれは自分の想いと思い出補正で成り立ってるチョイスです。これは京都音博っていうくるりのフェスが毎年あって、そこでみんなでシートゾーンで夕暮れ、ビール飲みながらビールの歌歌うバンド観て。その年はほぼほぼこのアルバムからのラインナップで。前のバンドも良かったしっていういろんなことが巡ってくる。

で、現段階でわたくし、くるりの中で一番好きな曲が『その線は水平線』なんです。それまでの一番は『ハイウェイ』やったんです。でもそれを軽々ヒュイッと抜いていったのが『その線は水平線』。歌詞、曲の流れ、すべてを取って「くるりくさいな」って「くるり臭がすぎる」って。アルバムを通して聴いてもまとまっているように思えて、くるりの一番好きなアルバムということで選びました。

こばやん:音博に関して言うと2010年からずーっと行ってて、個人的にどんどん人が増えてるのが楽しくて。俺が唯一毎年同じ場所で写真撮ってるのってあの場所だけなのね。だからまた続いてってほしいなって思うし。

にっしー:もはやあれはフェスとは思ってない、同窓会みたいな。

 

12位 超克/BRAHMAN

きょろ:これはあの忌まわしき東日本大震災が無ければこうはなってなかったんだろうと思う。一曲だけカバー曲が入ってるけど、全曲日本語詞で。

このアルバムのちょっと前、みんなが自分のいる場所が震源地だと思ってたあの日からこのバンドのボーカルは変わりまして。ステージの上、客前でもずっと何十年も喋ってこなかった。半泣きになりながらでも服がぼろぼろになりながらでも最後「ありがとう」も言わずにそのままよたよた帰っていくっていうスタイルをずっと貫いてた人が、このアルバムのちょっと前からすごく喋るようになって。この人が言ってることは横暴な部分もあるなとは思うけど、正しいことは多くて、MCの中で「人は死ぬ。地震で、火事で、寿命で、事故で死ぬ。その一分一秒を前のめりで行って死ぬってことを恐れてはならない」みたいなことを毎回言って最後に「本日、晴天の」って言ってこのアルバムの『霹靂』にかけてライブを締めるのが多くて。

このアルバムを出すことによっていろんな活動をして細美武士と仲良くなり、今や兄弟と言えるような交友をするようなバンドになって。前からちょいちょい聴いてたけど、このアルバムで「この人たちは信用できる」というか、心強いお兄さん的な存在だなって。この人たちがいるからしばらくは安心だなって。これは刺さることが多い一枚ですね。

のすけ:日本語詞になって変わったって印象ありますけど、根底の部分では変わってないんですよね。BRAHMANって名前がそもそも仏教用語だし、生命とか輪廻転生みたいなテーマって奥深くにあったから。そういう変わってない中で一歩進んだっていうのが『超克』ですよね。

 

11位 耳鳴り/チャットモンチー

きょろ:こばやんがさっき「ベボベの時に青春が~」って言ってたけど、これが俺の中ではそうかなと。FM802ヘビーローテーションになった時に知った『ハナノユメ』。『一等星になれなかった君へ』がすごく好き。『恋の煙』、『恋愛スピリッツ』……シングル曲がちょっと落ち着き目なのかな。で、『プラズマ』、『メッセージ』、『ひとりだけ』で終わるけど、この『ひとりだけ』の時の歌詞にちょっとやられてるとこが強くて「夕日色のギターを何度もかき鳴らして」ってああ、あのギターのことかって情景が浮かぶ、あのテレキャスのことだろうなって。俺はその歌詞でえっちゃんに憧れてテレキャスを買うくらいチャットモンチーがすごく好きになったし、このアルバムがチャットモンチーの中ですごく好きやし、どうしてもチャットモンチー聴きたくなった時は最初これを聴く。その後流れでさっきのにっしーの『生命力』、その後『告白』に流れていくっていう。

にっしー:3部作的なところあるよね。

きょろ:そう、それなのよね。『ウィークエンドのまぼろし』なんかもすごい曲やし。なんかガールズバンドっていう枠を超えた、今の軸を作った人たちではないかなって思うのがすごくでかいです。

 

こばやん(妻) 15~11位

15位 女優姉妹/吉澤嘉代子

こば妻:忘れてた若いときの女心を(笑)、そんな気持ちもあったな~って。

ジロウ:これは僕も迷った。

 

14位 きみのためにつよくなりたいサンボマスター

こば妻:日本語の歌がめっちゃ好きですね。元気になりますね。今ライブに行って元気をもらいたいナンバーワンのバンドですね。

こばやん:定期的に会いたくなる親戚の兄ちゃんって感じだよね、サンボマスター

 

13位 THE PIER/くるり

こば妻:さっきにっしーさんが悩まれてたから。

こばやん:誰かしら入れるってことだね。

にっしー:すごく挑戦的なことしてますよね『THE PIER』は。『Liberty & Gravity』とか。

こば妻:うん、そのミュージックビデオも好きですねぇ。最後の曲(『There is (always light)』)のも。

 

12位 バラード/ザ・なつやすみバンド

11位 生命力/チャットモンチー

こばやん:ここはチャットモンチーゾーンかな?

のすけ:4人連続チャットモンチーなるか?

 

さとるんキッズ 15~11位

15位 SCIENCE ROCK/avengers in sci-fi

さとるん:もう宇宙ですよね。これを聴いて宇宙しか思い浮かばない。スリーピースでこの音を出すのかっていうくらい、最初に聴いたのが『Homosapiens Experience~』なんで。それの印象が強くてそのままアルバム一枚聴けちゃうような。宇宙がコンセプトのバンドであり、そのままアルバムでも通じるかなってところで15位。

 

14位 理想的なボクの世界/plenty

さとるん:ミニアルバムなんですけど、ベスト30*1にも曲が入ってますけど。plentyの曲はしんみりした時によく聴いてたなって印象強くて、この『理想的なボクの世界』は最初から最後までずっとリピートして聴いてるっていうのは強いですね。

 

13位 DANCE FLOOR MONSTERS/the telephones

さとるん:「the telephonesですよね!」っていう(笑)。『We love telephones』かで言ったらまあこっちでしょうと。

 

12位 リトルメロディ/七尾旅人

さとるん:前作の『billion vices』の『Rollin' Rollin'』から聴いて、「こんないい感じの曲を作るんだろうな~」と思って、このアルバムの『圏内の歌』を聴いたときにやられました。これはもうズルいというか。1曲目30秒くらいの曲が流れて、2曲目『圏内の歌』で3.11のことがあって、アルバムができて、「子供たちをどうにか遠くに行かせなきゃ、でも私たちはここにいますよ」みたいな曲が出てきた瞬間に「これを2曲目にするかね」と。『サーカスナイト』も『アブラカタブラ』もあるけど2曲目の印象が強すぎてどうしてもこれは後世に残したいなという印象も強くてこの順位。

こばやん:『リトルメロディ』を選んでくれる人がいてくれてよかった。『圏内の歌』はね、ホント反則的。

 

11位 Vivid/The Brixton Academy

さとるん:前回のことも踏まえて一番印象強い曲もあるのでこの順位となっております。

にっしーThe Brixton Academyは(さとるんのベスト30で聴いて)曲単体でしか聴いてないけど良かった。アルバムも通して聴くわ。

 

のすけ 15~11位

15位 OZ/100s

こばやん:ありがとう入れてくれて。

のすけ:これを選んでて好みが見えてきたなって。”光”みたいなものを感じる曲っていうのが自分は好きなんだなぁと。言葉遊びとかアルバム全体でストーリー、縦軸一本入ってるみたいな。そういうのが好きなんだろうなというのを今回ひしひしと感じたっていう感じで。

それが『OZ』はドンピシャ。中村一義の言葉遊びも炸裂してるし、いいアルバムだなぁと思います。個人的にこれは聴くたびに暖かい光の温情を感じるみたいなすごい一枚やなぁと思います。

 

14位 eyes/milet

のすけ:縦軸一本入ってるって言いましたけど、miletは違うんですよ。デビューしてからアルバム出すまでが長かったので、ベストアルバムみたいな感じになっちゃってるんでっていう意味でこの順位にしたんですけど。

デビューから追いかけてましたけど、やっぱりmiletはすごいんですよね。サウンド自体は王道なんですけど、よく聴いたら歌声がちょっとクセあるんですよ。そういうところが違和感。さっきの名作は作れるけど違和感を~みたいな。それが彼女の歌声っていうのはそうかなと思ってて。それが僕も心を掴まれたし、リスナーも心掴まれた。その結果が去年一気にブレイクして紅白まで行っちゃったっていうのは本当にすごいなって思いますね。こっから先が楽しみでしょうがないですね。

こばやん:あんまり今までの日本人でこんな歌い方する人いなかったよね。

のすけ:いなかったですね。2018、19年ってめちゃくちゃ女性シンガー出てきたんですよ。そこからやっぱ残ったなぁっていうのはいわゆる唯一無二なのかなと。

にっしーあいみょんにスポットライト当たりすぎてmiletとかiriとかにももっともっと陽が当たればなって気はするよね。

 

13位 Pepperoni Quattro/ELLEGARDEN

のすけ:これはもう語らずもがなかなぁと思いますね。普遍性みたいなのすごいなって。多分この『Pepperoni Quattro』が出たときって、こんなモンスターバンドになる一歩手前で。でもこれ聴いたら「まあまあそうなるわな」っていう一枚かなって感じですね。日本を代表するバンドになる必然性みたいなものを感じる。

 

12位 マニフェストRHYMESTER

のすけ:ヒップホップ2010年代聴いた一番はこれだったかな。やっぱり2000年代前半にヒップホップのブームみたいなのが一発ドーンと来て、それがちょっとずつ下火になってまたアングラに戻り始めたところで。どうしてもRHYMESTERの作品ってアングラ臭がしてたかなと個人的には思うんですけど、この作品でシーンを引っ張っていくっていうようなことを明確に表したんだろうなって。一番最初(『ONCE AGAIN』)にDさんが「RHYMESTER is back here」っていう風に高らかに宣言したみたいなところもあるから。

なによりこのアルバムは今でも語られることが多い、某ヒップポップデュオのラジオなんかでも頻繁に出てくるくらい、それだけ後世に影響を残してるアルバムなんだなってこの時代を一緒に生きてきてリアルタイムで聴けたのは本当に嬉しく思うんで。やっぱり日本のヒップホップっていう意味では僕はこれを残すべきなんじゃないかなって思って『マニフェスト』を入れました。

ちなみに世界のジャケットがダサいベスト10みたいなのにも選ばれてましたね。

こばやん:そっちで有名ってのもあるよね。

のすけ:そうなんですよね。でもRHYMESTERでチャートとしても一番売れてるんですよね。『ONCE AGAIN』で始まって『ラストヴァース』で終わるっていう綺麗な一枚だなと思ってます。

にっしー風とロック芋煮会っていうイベントで『ONCE AGAIN』を高らかに歌ってたのがかっこよかった。名曲ですねぇ。

 

11位 Keeper Of The Flame/the HIATUS

のすけ細美武士連続なんですけど、ホントにアルバムごとに違う一面を出していて今回もエレクトロニカをガーンと出してきて「また新しいことやっとるで」とそれがめちゃくちゃかっこいいっていうところもある。作品として素晴らしいっていうのは言わずもがなですね。

この中の一曲『Something Ever After』っていう曲を前回ベスト30にも入れてるんで、ホントに作品として素晴らしいってのもあるんですけど。ここで細美武士がバンドマンというところからアーティスト、ボーカリストになったと思うんですね。この辺からライブでギター置いてマイク1本でするようになったのが衝撃でしたね。多分2000年から2030年くらいまでに区切った時にターニングポイントになると思ってますね。日本の音楽史、ロック史の中で実は語られるくらいのアルバムなんじゃないかなっていう意味でこの順位に置きました。

 

ぴろ 15~11位

15位 そうかな/小田和正

レジェンドの愛すべき1枚!さわやかであたたかい言葉とメロディに包まれます。小田さんの音楽は本当に"風のよう"ですね!「大好きな君に」「Re」「たしかなこと」「明日」「風のようにうたが流れていた」好きだなぁ。

 

14位 言葉にならない、笑顔を見せてくれよ/くるり

くるりは、『NIKKI』『魂のゆくえ』も好きで迷いましたが、『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』の「無題」で始まるところがポイント高くて選びました。一気にくるりの世界に惹き込まれます。「魔法のじゅうたん」からの「シャツを洗えば」は、ありがとう!!って感じです!w

 

13位 ケツノポリス3/ケツメイシ

「涙」が入ってる『4』と迷いましたが、アルバムを通してなら『3』です!(バテバテ)でダラダラと何かやってるなと思ってたら「はじまりの合図」でシャキッとするのがいいです。「夏の思い出」「幸せをありがとう」「花鳥風月」は言わずもがな、「門限やぶり」もよく聴いたなぁ〜

 

12位 夕風ブレンドスキマスイッチ

『夏雲ノイズ』『空創クリップ』と並ぶ三大スキマスイッチの1つであり最高傑作だと思います。「ガラナ」「ボクノート」「アカツキの詩」はもちろんですが、「スフィアの羽根」「惑星タイマー」「月見ヶ丘」の流れも大好きです。

 

11位 瞬間的シックスセンスあいみょん

若い勢いのある『青春のエキサイトメント』と、名曲揃いの『おいしいパスタがあると聞いて』と迷いました。けど「満月の夜なら」「マリーゴールド」「今夜このまま」「GOOD NIGHT BABY」は安定の強さ。あいみょんの作品は今っぽさも懐かしさも感じられ、独特な世界観や攻めた表現もあって、これからもとても楽しみ♪

 

がちゃぴん 15~11位

15位 Creepy Nuts/クリープ・ショー

初っ端から通してショーを観てるような音と言葉の起承転結が気持ち良い、そしてラストにリード曲(のようなポジションの曲)「スポットライト」で「とっくに幕はあがってんぜ」はメタ視点的に気持ち良すぎる。

 

14位 ゆず/トビラ

ゆずだって病む、いやゆずってそもそも捻くれてる、だってフォークってそうだもん、あっけらかんと笑って見せるだけじゃない、ギターが何より哀愁と相性がいい楽器だと思い出せる、そして大人になって聴いて病む。

 

13位 藤井風/HELP EVER HURT NEVER

令和にこの曲調に回帰したうえ、「地方からでも音楽を発信できる」なんてもんじゃない、それをアドバンテージにずぶずぶの地方出身者にしか作れないノスタルジーを生み出す天才ド天才。

 

12位 ズーカラデル/ズーカラデル

アーティストが使える必殺技その1がセルフタイトルだとどこかの壁に書いてありました。一度しか使えないから。なんというか、どんな時代にも、ほんとうになかなかいなくて、だけど必ず居てくれる、全世代にとって「僕ら」の歌になりうる、その「僕ら」の安心感をぎゅっと担ってくれる1枚。

 

11位 RIP SLYME/MASTERPIECE

アーティストが使える必殺技その1がセルフタイトル、その2が「masterpiece」と言い切ることだとどこかの壁に書いてありました。キックかリップかケツメ、の時代を生きたと思うんですけど、リップはやっぱり絶妙な緩さが大人になった今一層気持ちいい。

 

 

……といったところで折り返し。人数増えたしコメントもたんまりいただいたので前回以上の文字数になってしまうこと必至なので前後編に分けることにしました。

しかし、下位といえど被ったのが『ハイファイ新書』のみ。それぞれが信頼し合ってる場面もあったのでこのまま被らずにいくのかそれとも反動でジャンジャン被っていくのか、想いの乗っかり過ぎた後半という名ののトップ10はこちら!

colapoly.hatenablog.jp

 

*1:さとるんにもこの少し前にベスト30を選んでもらっていました。その内容がこちら。

f:id:colapoly:20210612151030j:plain


2006~2015年と自分たちの名曲ベスト30のお話。

 

 

去る2021年3月3日、テレビ朝日関ジャム 完全燃SHOW』のゴールデンスペシャル『J-POP 20年史 2000~2020年プロが選んだ最強の名曲ベスト30』が放送されました。そのランキングについては当日のTwitterトレンドにも乗って話題を集めていたので割愛しますが、そのベスト30の楽曲の中で明らかに選ばれた曲が少ない年代があることに気がついた。そう、2006年から2014年の9年間の中でランクインしているのがたったの2曲なのである。逆に言えばおよそ9割が最初の5年と最後の5年に集中していたのだ。

それに異を唱え、それならば「自分たちの2006~2015年の10年間の名曲ベスト30を持ち寄って発表しよう」と、その期間に青春を味わった7名が3月某日、一堂に集結したのである。

……というのは建前で、絶対楽しいからとワイワイZOOM飲みしたら5時間弱にも及び、しかし案の定楽しかった会の楽しかった書き起こしである。

 

~以下ルール~

全員が事前にベスト30を持ち寄る。

下位から5曲ずつをウェーバー順で発表。

最後に集計してランキングを作成(会議後、ヤマグチジロウがひとりでやってます)。

メンバーはのすけきょろぴろにっしーヤマグチジロウこばやんがちゃぴん(当日欠席)の7人(発表順)。

それぞれの好きなアーティスト、最近気になるアーティストも添えておくので参考にしてみてください。

のすけ 

好きな:ACIDMANストレイテナーTHE BACK HORN

最近:Creepy Nuts、milet、秋山黄色

きょろ 

好きな:BUMP OF CHICKENASIAN KUNG-FU GENERATION星野源

最近:崎山蒼志、go!go!vanillas緑黄色社会

ぴろ 

好きな:スピッツ星野源ASIAN KUNG-FU GENERATION

最近:yama、Awesome City Club、SHE'S

にっしー 

好きな:Mr.ChildrenSMAPサカナクション

最近:にしな、羊文学、Kroi

ジロウ

好きな:POLYSICSスピッツ、ビレッジマンズストア

最近:PEOPLE 1、新しい学校のリーダーズ、Tempalay

こばやん

好きな:フジファブリック、ハンバート ハンバート、スピッツ

最近:君島大空、眉村ちあき、yona yona weekenders

がちゃぴん

好きな:SMAP細美武士、AAA

最近:藤井風、ビッケブランカ、BLOOM VASE

~以上ルール~

 

 

 

のすけ 30~26位

30位 ヒロイン/back number

29位 Crazy Crazy/星野源

28位 愛をこめて花束を/Superfly

27位 CHE.R.RY/YUI

26位 猟奇的なキスを私にして/ゲスの極み乙女。

 

(会議がぬるっと始まったので録音ミスってました。なんか「back number、Superfly、ゲスあたりはのすけにしては意外だね」とか、「YUIは迷ったんだよなー」的なことが飛び交ってました。最初のほうはさぐりさぐりだったのでみんなさらっと紹介してましたね)

 

きょろ 30~26位

30位 AIMS/SPECIAL OTHERS

29位 Homosapiens Experience(Save Our Rock Episode.1)/avengers in sci-fi

28位 夜の向こうへ/the band apart

27位 ラヴぃ/リップスライムとくるり

26位 Joy!!/SMAP

 

きょろ:デデデン!

一同:おぉ~ なるほど~

にっしー:好きだね~、スペアザね~

こばやん:スペアザな~、俺もあったんだよな~!

きょろ:スペアザは絶対に一曲入れたくて、インストバンドを真剣に聴くきっかけになったというか、スカパラもあったけど、アップテンポじゃない"聴かせる"みたいなバンドというところでスペアザ。

こばやん:スペアザはフェスで、インストで踊ってるの人たちを初めて見たバンドかも知れなくて。それは結構衝撃だった。すごいことだなって。

きょろ:そうそう、俺もそんな感じ。あと……

ジロウ:アベンズ。

こばやん:アベンズね!

きょろ:これは「なんて音楽を複雑にしつつ面白おかしくやってるんだろうな」って。あとはバンアパ、『夜の向こうへ』。これはもうね~是非とも夜に聴いてもらいたい曲でして。

にっしー:日本語詞やんね。このアルバム自体が日本語詞やったっけ?

きょろ:そうそう、ほぼほぼ日本語詞かな。それで『ラヴぃ』リップスライムとくるり。これは、これでどっちもをより好きになったという感じ。

 

ぴろ 30~26位

30位 LOVE RAIN ~恋の雨~/久保田利伸

29位 アカツキの詩/スキマスイッチ

28位 ずっと好きだった/斉藤和義

27位 いいんですか?/RADWIMPS

26位 眠れぬ森の君のため/KANA-BOON

 

ぴろ:私は特に語ることはなく、好きな曲を選びました。

にっしー斉藤和義を好きなのはなんか意外というか……。

ジロウ:でもこのラインが好きなんだなっていうのはよく分かるね。

こばやん:確かにね。

ぴろ:(26位の『眠れぬ森の君のため』は)Rush Ballのクロージングアクトを小さいステージでみんなが帰りだしてる時にやってて、めっちゃいいなって。

きょろ:歌詞がいいよね。「元カノが見てて~」っていう。

ぴろ:そうそう、……(以上)です!

 

にっしー 30~26位

30位 パラレルスペック/ゲスの極み乙女。

29位 光と影/ハナレグミ

28位 ギミギミック/RADWIMPS

27位 The Choice Is Yours/RHYMSTER

26位 どうでもいいけど/never young beach

 

こばやん:ネバヤンって入るんだ!?

にっしー:うん、2015。

こばやん:もっと最近のイメージだったわ。

きょろ:2018くらいのイメージ。

にっしー:最初に聴いた時の衝撃がすごくて、結構イントロ重視の曲が多いのかなって。『パラレルスペック』もそうだし。『ギミギミック』のイントロがフェスで流れた時の衝撃とか。

きょろ:確かにフェスで『ギミギミック』はすごいな。

こばやん:ラッドは曲がばらけそうだね。

にっしー:世代的にもねー。「無人島に持って行き忘れた~」になるとランク外だけど、ドハマりした時期でいえば「おかずのごはん」かなと。

ぴろ:うんうんうん、おなじく。

にっしー:こんな感じです。

のすけ:おもろいなー、ちょっとカブってきましたね。

ジロウ:今のところラッドとゲスがカブってるのか。

 

ジロウ 30~26位

30位 よー、そこの若いの/竹原ピストル

29位 あまちゃんオープニングテーマ/あまちゃんスペシャル・ビッグバンド

28位 Butterfly/木村カエラ

27位 手紙~拝啓、十五の君へ~/アンジェラ・アキ

26位 千本桜/WhiteFlame feat.初音ミク

 

ぴろ:あー木村カエラ迷ったな~

こばやんあまちゃんかー!盲点だったかも。

ジロウ:下位のほうは好きな曲というよりは、この年代で輝いてたのを選んだ感じで。竹原ピストルはようやく芽が出たじゃないけど。『Butterfly』も新しいウェディングソングだったり。

こばやん:関ジャムでは50位以内には入ってたね。カエラね。

ジロウ:『手紙~』は意外と「手紙を読む時のBGM」ってあんまなかったかなって。おしゃれカンケイのやつくらいしか無かったのを捲くって行ったイメージがあるから。で、この年代ボカロは入れたくて。その中で一番インパクトがあるのは『千本桜』かなって。

にっしー:2011年なんやね。『千本桜』。もっと長いイメージがあった。あまちゃんは何で『地元に帰ろう』とか『暦の上では~』じゃなくてオープニングになったの?

こばやん:『潮騒のメモリー』とかね。

ジロウ:今でも残ってるからかな。甲子園の応援歌とかにもなってるし。

きょろ:みんな知ってる。

ジロウ:あと朝ドラでインストっていうのが珍しかったしね。

こばやん:昔の朝ドラとかBSの再放送とかで観てて、「おしん」とか。昔のやつってみんなインストなんだよね。歌アリを否定するわけじゃないけど、インストの曲だと「あっ、1日が始まったな」って感じがするんだよね。だからあまちゃんは古新しいって感じだよね。

にっしー:この視点は面白いぞー。

 

こばやん 30~26位

30位 ビギナー/スピッツ

29位 桜の花、舞い上がる道を/エレファントカシマシ

28位 ふりぃ/阿部真央

27位 リリック/TOKIO

26位 奇跡/くるり

 

のすけ:あぁ~、『リリック』一瞬迷った。

こばやん:『リリック』はいい歌やわ。単純に。

にっしー:はらちゃんね。

こばやん:長瀬くんの作詞作曲なんだよね。

きょろ:良い曲書くのよ。

こばやん:ホントにアイドルじゃなくてバンドとして頭一つ抜けたっていうのを感じた曲だったから。長瀬くんのラジオを聴いてたらマニアックなロックの曲とかも紹介してて、ジャニーズの枠に置いておくのはもったいないのかも知れないね。っていうのが今の退所に繋がるのかなーって気がするよね。

のすけ:こばやんさん、くるりスピッツこの位置なんですね。

こばやん:あのね、くるりスピッツの好きな曲が意外とこの時期になくて。『ロックンロール』とかが入れば絶対上位に行ってた。だけど2006~2015年にしぼるとこうなるかな。

 

がちゃぴん 30~26位

30位 ハネウマライダーポルノグラフィティ

29位 マジLOVE1000%/ST☆RISH

28位 大声ダイヤモンドAKB48

27位 Flavor Of Life宇多田ヒカル

26位 ふたりごと~一生に一度のワープver./RADWIMPS

 

当日は欠席だったのでリアクションはないが、がちゃぴんのランキングもみんなに合わせて紹介します。

ここまででミュージシャン被りはあれど曲被りはなし。ガチンコ感とそれぞれの選曲基準をツマミに酒を飲みつつ、次のランキングに進みます。

 

 

 

こばやん 25~21位

25位 トリセツ/西野カナ

24位 第三惑星交響曲/石崎ひゅーい

23位 虹/ゆず

22位 花の名/BUMP OF CHICKEN

21位 君に春を思う/メレンゲ

 

にっしー:ひゅーいくんはね、衝撃のデビュー。

こばやん:『第三惑星交響曲』はお母さんのお葬式のことを歌ってる曲なんだけど、この「ひゅーい」っていう名前をくれたお母さんで、ロックが大好きなお母さんで。こんなに明るい曲にしていいのか悩んだらしいんだよね。でもそれが「やりたいことをやりなさい」っていうお母さんの言葉を信じてこの曲を出したっていう。すごい好きな曲だね。

ぴろ:ひゅーいくんはタイトラ(太陽と虎)で観て、サインもらったよね。

きょろ:そうそう、CDにサインもらった。ちょうどこの曲が入ってたミニアルバムかな。観に行ったね。

こばやん:で、メレンゲは完全に個人的に好きな。

のすけ:正直いいっすか? メレンゲの『君に春を思う』はこばやんさんが入れてくれるだろうと思って外しました。

きょろ:そういうのあるよね。

にっしー:信頼のね。

こばやんメレンゲは『すみか』と迷ったね。

のすけ:あー、『すみか』かぁ! 僕はこれか『アオバ』で迷ったんすよ。

こばやん:なるほどね。で、意外なのはゆずだと思うんだけど。

にっしー:ゆずと西野カナかな。

ジロウ西野カナツイッターでいろいろ言ってたのを見た気がする。

こばやん:そう西野カナ、この曲はツイッターで褒め続けてたから。ゆずは改めて聴いてみて良い曲だなと思ったから入れたかな。

 

ジロウ 25~21位

25位 ポリリズムPerfume

24位 ないものねだり/KANA-BOON

23位 君じゃなきゃダメみたい/オーイシマサヨシ

22位 続けろ/中島卓偉

21位 オリオンをなぞるUNISON SQUARE GARDEN

 

のすけ:アニソンちょっと多めっすか?

ジロウ:だからけいおんを外したところもあるかも(みんなが集まるまでの雑談でギリギリになって『Go!Go!MANIAC』を外した話をしていました)

にっしー:オーイシさんはこの頃が出たて?

ジロウ:この曲から名前がカタカナになった。僕はSound Scheduleの頃から好きで。

のすけ:なんならSound Scheduleはギリギリこの年代入ってないくらい?

ジロウ:ちょうど解散した頃かもね。その後に大石昌良としてソロデビューしてアルバム3、4枚出してるんだけど、その2枚目の『G.D.アトラクション』っていうアルバムがめちゃめちゃ好きで。「この才能、こんなとこに居ていいのか」って思ってたくらいの人だったのが、ここにきて! 2014年にきてこの曲を出して、後に『ようこそジャパリパークへ』を手がけることを考えると絶対入れたかった。

きょろ:あ、ジャパリパークの人か!

にっしーPerfumeはなぜ?

ジロウPerfumeだけじゃなくてきゃりーぱみゅぱみゅも含めた中田ヤスタカの時代として一個入れとこうかな~と。

『ないものねだり』は、カップルが歌詞に合わせて振り付けしてる動画をアップしてるのを当時よく見てて、それがTikTokのはしりなんじゃないかなと思って。

こばやんカップル動画とかの始まりかもね。

ジロウ中島卓偉はデビュー頃から好きなんだけど、この頃からハロプロに楽曲提供を本格的にしはじめて、自分も変な曲になっていって。その流れを見るとこの『続けろ』はめっちゃ面白くて良い曲なので是非聴いてみてください。

 

にっしー 25~21位

25位 三月のプリズム/bonobos

24位 素晴らしき日常/高橋優

23位 WAO!/ユニコーン

22位 きらきら武士/レキシ

21位 ナマで踊ろう/坂本慎太郎

 

にっしーゆら帝は誰か入れるだろうと思ってソロにしました。

ジロウゆら帝っていつまでやってたっけ?

にっしー:『空洞です』が2007で。

こばやん:解散は2010年かな。1回フジロックで見たんだよ。

きょろユニコーンの『WAO!』が出た年、確か年明けに出たんやけど(2009年2月)、にっしーとその年のRADIO CRAZYに行ったんかな? その時に「冷静に考えてユニコーンが再結成してしれっと今まで続いてるってなかなか面白いよな」って話したのめっちゃ覚えてる。期間限定じゃなかったのって確かにって思って。

にっしーユニコーンって、僕らの年代がリアルタイムで触れられなかった悔しさみたいなのがあって。初期のバンドブームとかTHE YELLOW MONKEYとか。っていうところを生で体感できたのって大きくて。

ジロウ:新曲だしね。

のすけ:再始動で民生ボーカルじゃないんだっていう。

ジロウ:サビ一回しかないし、めっちゃ攻めてる。

にっしー:あとイントロのわちゃわちゃ感。いい大人がバカしてる感じがすっごい好きで。

こばやんユニコーンのマインドを引き継いだバンドってフジファブリックとかは有名だけど、結構多いよね。

にっしー:多いやろうねー。

こばやん:渋いなぁ、bonobosは俺も迷った。

にっしー:『HYPER FOLK』、このアルバムはやっぱりね。

こばやん:俺『うつくしいなまえ』がすごい好きで。人が生まれてから一生を遂げるまでの楽曲というか。あの感じが好きなんだよね。

にっしー:底抜けに明るい部分とちょっとホロッとさせる部分と。それでいえばこの『三月のプリズム』はホロッと。できれば今月中にこの曲は聴いてほしい。3月のミーティングだからこの曲を選んだわけじゃないけど。

 

ぴろ 25~21位

25位 決意の朝に/Aqua Timez

24位 CHE.R.RY/YUI

23位 俺たちの明日/エレファントカシマシ

22位 シャツを洗えば/くるりユーミン

21位 アイデンティティサカナクション

 

ジロウ:初めて『CHE.R.RY』が被った!

こばやんAqua Timezって2006年くらいかなあれって?

きょろ:出始めがそれくらいやったと思う。

にっしー:『等身大の~』でブレイクして。

ぴろ:ちょうどこの頃に一番売れてたよね。

にっしーサカナクションが数ある中で『アイデンティティ』なのは?

ぴろ:『アイデンティティ』で衝撃受けたからかな。

こばやんサカナクションは割れそうだなー。そう考えると「YUIといえば『CHE.R.R.Y』でしょ」みたいなのがあるほうが有利なのかもね。

のすけ:本家(関ジャム)でミスチルが全然入ってなかったのがそれだって言われてますからね。

 

きょろ 25~21位

25位 幻の命/世界の終わり

24位 ふたしかたしか/GO!GO!7188

23位 JPOP Xfile/凛として時雨

22位 フィルム/星野源

21位 EMOTION POTION/THE BAWDIES

 

きょろ:この5曲は、たまたまなんだけど初めて聴いたときに「すげー!」と思った5曲。

こばやん:『幻の命』は迷った。

ジロウセカオワ迷ったねぇ。

きょろ:最初は「世界の終わりっていうバンドなんや~」と思ってMVとか観たら「えっDJ?」って衝撃があったし。GO!GO!7188は前から知ってたんやけど、この曲7分くらいあって。

こばやん:けっこう後期の曲だよね?

きょろ:ほんと解散手前の曲。この曲の歌詞が結構刺さることが多くて。

次が時雨。「バンド名と曲のテイストが一致しない」でお馴染みの。

のすけ:アルバムでオリコン1位取ってますもんね。

こばやん:このみんながみんな好きなタイプじゃないのに1位取ったのはすごいよな。

きょろ:玄人ウケというかね。この曲も擦りすぎるくらい聴いてて。これでライブとかも行くようになって。次、源ちゃん。この曲は歌詞に引っ張られたとこがでかくて、「声を上げて飛び上がるほどに嬉しい」とか難しいこと言ってないし、単純で分かりやすく「ああ、良い歌詞を書く人だなぁ」って思うところかな。

BAWDIESは『EMOTION POTION』を聴いたのがスペシャのパワープッシュに選ばれてて。たまたまついてたのを聴いてて「この洋楽かっこいいなぁ」って思ってたらバリバリ歌ってるのが日本人で「えっ誰?誰?」と思って調べて。なんか今までおらんかったタイプのシンガーというか、歌い方してるし、曲調もガレージロックというか。今まで存在してたジャンルだけど何で誰もやらんかったんやろみたいな。

にっしー:正統派過ぎて誰も手出しできなかったのかなぁ。

こばやん:だって日本人でやろうと思わないよね。

ジロウ:よっぽど好きじゃないとここまでやれないよね。

きょろ:という5曲でございます。

 

のすけ 25~21位

25位 美しい名前/THE BACK HORN

24位 新世紀のラブソング/ASIAN KUN-FU GENERATION

23位 カロン/ねごと

22位 sub/object/ぼくのりりっくのぼうよみ

21位 粉雪/レミオロメン

 

のすけ:『新世紀のラブソング』はアジカンってやっぱりいろんなことやってる中で、新しい試みをやってる。

こばやん:『マジックディスク』は今までのアジカンと全然違うって思ったもんな。

のすけ:ねごと、ここにいる世代の人たちで『カロン』を聴いたこと無い人はいないと思うんですよ。ねごとは僕もっと好きな曲あるし、解散ライブにも行ったんですけど、この曲は間違いなく世代に響いた曲ということで。

それで異色なのがぼくりり。これはもう後世に伝えるべき名曲だと思ってる。で、『粉雪』はみんな歌えるよなって感じですよね。

 

がちゃぴん 25~21位

25位 嘘/シド

24位 恋音と雨空/AAA

23位 おやすみ泣き声、さよなら歌姫/クリープハイプ

22位 夜明けの街でサヨナラを/indigo la End

21位 夜間飛行/石崎ひゅーい

 

この辺りからみんな一曲ずつコメントを添えるようになってきます。

だいぶはしょったりカットしたりしてますが曲を発表するたびにみんな「あー!」とか「うわー!」とか言ってます。

 

 

 

のすけ 20~16位

20位 ray/BUMP OF CHICKEN

19位 NINE/BOOM BOOM SATELITES

18位 Something Ever After/the HIATUS

17位 CORE/GRAPEVINE

16位 BABY DON'T CRY/安室奈美恵

 

のすけ:『ray』って、シングル出した時は初音ミクとやってたんすよね。それが後々に与えた影響は強いんだなって思って。

19位のBOOM BOOM SATELITES。『NINE』ってほんっとに美しい曲なんですよ。これはもう僕は音楽じゃなくて芸術だと思ってます。っていうので入れました。

きょろ:ブンブンはホンマに迷った。

のすけ:18位のハイエイタスってアルバムごとに全然違う曲調をやるんですよ。細美武士エレクトロニカをやるっていう。これでいろんな音楽性の間口を広げたっていうのがすごくいいなって。

17位のGRAPEVINEの『CORE』はもう僕だから入れるって感じなんですけど(笑)、日本のバンドでこんなことできる人たちってなかなかいないんですよね。いろんなことやる人たちなんですけど『CORE』は衝撃的なんで「知らない人是非聴いてください」って感じ。

で、この中に安室奈美恵を入れるという。

こばやん:それ思った。

のすけ:この時ってそんなに……下火というか。

ジロウ:全盛期ではないかな。

こばやんR&Bをガンガンにやってた中で出してきた歌モノって感じのイメージあるね。

のすけ:仰る通りです。DIVA路線を走ってて、その中にド直球のポップを放り込んできたんですよね。僕はその後に続く引退・安室ちゃんフィーバーに繋がる足がかりはこの『BABY DON'T CRY』だと思っていて。

にっしー:なるほど。

こばやん:そう言われてみるとそうだわ。

のすけ:日本の音楽史のこの世代の中で語るには絶対入れなきゃいけないなと思っていて割とすぐ入れましたねこの曲は。

にっしー:リズムの取り方とかが今っぽいよね。

のすけ:ある意味早すぎたんですよね。

 

きょろ 20~16位

 

20位 Diamond In Your Heart/東京スカパラダイスオーケストラ feat.細美武士

19位 予襲復讐マキシマムザホルモン

18位 everybody feels the same/くるり

17位 ロックンロールと五人の囚人/髭(HiGE)

16位 モノクロームBENNIE K

 

きょろ:まず『Diamond In Your Heart』。これは谷中さんが歌詞を書いて、それを細美武士が英訳して歌った曲。この時のPVの武士の楽しそうなことたるや。「この人こんな顔して歌うたうことあんねや」って。ELLEGARDEN、HIATUS、MONOEYESやってたけど、こんな笑いながら歌ってる。そして歌ってる曲がめっちゃハッピー。あの細美武士が「Dreams come true」という歌詞を歌うということに衝撃を受けた。

続いてマキシマムザホルモン。これは久しぶりに出たアルバムでして、この曲意外とマキシマムザ亮君がちゃんと、そして赤裸々に歌ってる曲。あんなドレッドでゴリゴリの顔してるけど実は14歳の気持ちを持ったままずっと今まで生きている繊細な人で。心は本当は弱くて自分の信じる物だけ、14歳の頃の気持ち、ゲーム、漫画、遊び、音楽とかを引き継いで多分苦渋の末この曲ができたというか。もうこのまま売れなくてもいいみたいな歌詞もあって「え? 亮君そんなこと歌う?」みたいな。そこに打たれたっていう曲ですね。

にっしー:『恋のメガラバ』とかってもうちょい前?

のすけ:2006くらい? 多分(この年代に)入ります。

きょろ:これは『爪爪爪』の後くらいかな。

ジロウ:このくらいからどんどん独自路線に入っていくっていうイメージはあるよね。

きょろ:次、くるりですね。このアルバム(『坩堝の電圧』)を擦り倒したぐらい聴いて。震災があって……というご時勢、それに絡めたような歌詞とかがアルバムの中にはあったりして、結構くるりの中でも「わっしょい!」ってできる感じの(笑)、楽しい感じになる曲。

次が髭(HiGE)ですね。これは外せんくて、結構序盤で決まった。メロディがすごく好きで。特に「忘れちまいたいだけ~」のとこがめちゃめちゃ好きで。

にっしー:ピンポイントやなあ(笑)

ジロウ:第二サビみたいなとこね。

きょろ:そう、そのメロディのためだけに入れたみたいなとこもあるくらい。外せん曲。そんでBENNIE K

にっしー:きょろ、残念なお知らせなんですが、『サンライズ』2004年ですわ(ランキングでは差し替えられてますが、この時点では『サンライズ』でした)。でも、まあせっかくなら。

きょろ:俺の中でだけど、BENNIE Kが初めてラップを聴かせながら上手な歌も入れつつ、でサウンドはバンドサウンドに近いというところ。ただただ歌の部分の安定感、太さというところがすごく上手。

こばやんBENNIE Kってコーラの曲の人だよね。

きょろ:コーラの曲は『Dreamland』。この曲の後かな。それとも迷ったね。

 

ぴろ 20~16位

20位 知らない/星野源

19位 メトロフィルム/秦基博

18位 LISTEN TO THE STEREO!!/GOING UNDER GROUND

17位 幻の命/世界の終わり

16位 太陽の下/レミオロメン

 

ぴろ:GOING~はこの曲で。

きょろ:嫁はGOINGが好きで。

こばやん:俺もGOING好きだよ。

にっしー:『ランブル』とかはもうちょっと前か。

ぴろ:そうですね。調べたら『稲川くん』(アルバム)くらいが(年代)だった。

にっしー:そして曲被りが。

ぴろ:そう、幻の命は被ったよね。

きょろ:ああ夫婦やなと思いました。

こばやん:俺も『STAND BY ME』を入れようと思ったんだけど、あれ2005年やねん。

ぴろ:そうそうそう、三ツ矢サイダーのCMでね。秦基博はメトロフィルムめっちゃいい。

にっしー:聴いたことないわぁ。でもアコギ系が好きなんやね。スキマスイッチとかもね。

 

にっしー 20~16位

20位 Summer Soul/cero

19位 ELECTRIC SUMMER/BaseBallBear

18位 俺たちの明日/エレファントカシマシ

17位 ベリーベリーストロング~アイネクライネ~/斉藤和義

16位 Diamond In Your Heart/東京スカパラダイスオーケストラ feat.細美武士

 

にっしーcero。シティポップというには憚られるほど今の時代を先取りしすぎたかなという。もっと『大停電の夜に』とかの1stの感じも好きやけど、あまりにも「大衆的なシティポップ」というところでいうと『Summer Soul』なのかなと。で、早すぎるでいうと『ELECTRIC SUMMER』も早すぎた。

こばやん:『ELECTRIC SUMMER』は2006とかなのかな?

にっしー:2006でギリギリ入る。四つ打ちの原点というか、アジカンの『君という花』とかもあるんやろうけど、BPMを上げた高速四つ打ちっていう意味では、扉を開いたのは『ELECTRIC SUMMER』なのではないかと。そして最新の『SYUUU』っていう曲も、また初期に戻りつつあるのがまたスリーピースとしての輝きを取り戻そうとしてるというのがまた改めて楽しみな感じが。そして『俺たちの明日』。

こばやん:やっぱそっちだよねー。

にっしー:ちょっとベタにいきましたけどね。エレカシはまぁまぁ、言うまでもないかなと。あそこまでの年を重ねて「さぁ頑張ろうぜ」だけで人を引っ張れるっていうのはね。

こばやん:これホントに関ジャムに入ってなかったのは何でなんだろうな。

きょろ宮本浩次特集みたいなのもやってたのにないんやっていう。

にっしー:次が『ベリーベリーストロング~』。

ジロウ:うわーそれ入るんだー。

きょろ:それにっしーが入れると思って外したわ。

にっしー:せっちゃんを何か一曲入れたいなって思って、その中でも伊坂幸太郎さんが好きというのも相まって。小説を音楽にするっていうのがYOASOBIが原点だって言われてるけど「いやいや待てよ」と(笑)。「斉藤和義伊坂幸太郎のタッグ忘れてないか」と。

ジロウ:『フィッシュストーリー』とかもそうよね。

にっしー:そうそう。というところがあるかな。で、この頃ちょうどフジファブリックの総ちゃんがサポートで入ったりしてて「技巧派ギタリストもいいなぁ」って。そしてまさかの被りの『Diamond In Your Heart』。

きょろ:あざす! これにっしーと被る気なかったわ。

にっしースカパラは考えに考えた末。モンパチの『流れゆく世界の中で』も考えたけれども、フェスの衝撃度も相まって。

こばやん:俺スカパラ入れてないんだけどさ、最後まで迷ったのが『星降る夜に』。

 

ジロウ 20~16位

20位 現実という名の怪物と戦う者たち/高橋優

19位 夢の中ではない/ビレッジマンズストア

18位 VistaGOING UNDER GROUND

17位 美しい名前/THE BACK HORN

16位 ロックンロールと五人の囚人/髭(HiGE)

 

ジロウ:いろんなところと被ってて。

のすけ:いやでもこれ同じ曲が被ると嬉しいっすね!

ジロウ:唯一被ってないのがビレッジマンズストア。さっきのBAWDIESじゃないけど、割と曲調は古めの感じなんだけどカッチリやってて掴んでくるのがすごいと思って。それでGOINGで言ったら僕は『Vista』。これも三ツ矢サイダー

こばやん:高橋優はなんでそれにしたの?

ジロウ:これが一番代表曲なんじゃないかなって思ってるフシもあって。本当だったら『明日はきっといい日になる』とか『まだ見ぬ星座』とかが好きなんだけど、代表曲って考えるとこれかなって。

『美しい名前』。確かこれがBACK HORNを初めて知った曲で。「入院している友達の名前を呼ぶ」みたいなストーリーの曲だよね。それを聞いたときに「すげえ曲をロックでやるんだな」っていう衝撃があったので。

髭(HiGE)は今でも好きなくらいのバンドなんですよ。

きょろ:わかる。わかる。

ジロウ:最近の『闇をひとつまみ』とかの空間系の曲になっていくのがこの頃からは想像つかない感じで好き。今でも現役でやっているのも込みで順位が高いといった感じで。

 

こばやん 20~16位

20位 ありあまる富椎名林檎

19位 オリオンをなぞるUNISON SQUARE GARDEN

18位 KICK IT OUT/BOOM BOOM SATELITES

17位 鱗(うろこ)/秦基博

16位 希望/100s

 

こばやん:『ありあまる富』は、この時期しばらく東京事変でやってたと思うんだけど、2009年にタイアップで久しぶりに椎名林檎名義でやってて。この年の暮れのカウントダウンジャパン東京事変を初めて観て。ちょうどその年が志村正彦が亡くなった年で。その時この『ありあまる富』を聴いて泣いたっていう曲。で、その時の椎名林檎のインタビューとか読むと志村が亡くなっての『ありあまる富』を本当はやりたくなかった、「死んじゃえばみんな終わりなんだよ」っていう曲だから後悔してるっていうのを読んで、やっぱりそういう想いがある曲なんだなって。

19位が『オリオンをなぞる』。この2006~2015年で欠かせないのが2011年の震災。その震災直後に一番最初にバズったのってタイバニなんじゃないかなって思ってて。別に震災の曲ではないんだけど、震災復興への希望を感じる曲だよなというので選びました。

BOOM BOOM SATELITESは『KICK IT OUT』って今でもテレビで聴かない? っていう。

きょろ:俺それ31位。最後に外したわ。

こばやん:15年前の曲なのにこんだけ使われててこんなに新しいってあんまりない。今出てきたらもっと流行ってるだろうなっていう。

のすけ:わかります。新しい。

こばやん:『鱗(うろこ)』は秦基博といえば『鱗(うろこ)』だろうなと。『ひまわりの約束』もあるけどね。

で、100sの『希望』は絶対に入れたくて。「希望」ってすごく抽象的な言葉だけど、この曲の歌詞ってそんなに大したこと言ってないのに楽曲から希望が溢れてきているというか。曲を聴いただけで希望感があるっていうのが当時新しかった。多分それはキーボードのレキシの池ちゃんのお陰なんだろうけど。

にっしー:そう考えるとスーパーバンドやね。100sってね。

のすけ100s入れたかったんですけど1stが2005年なんすよね。

 

がちゃぴん 20~16位

20位 夢の外へ/星野源

19位 春風/ゆず

18位 星間飛行ランカ・リー(=中島愛)

17位 無責任ヒーロー関ジャニ∞

16位 藍/スキマスイッチ

 

徐々に曲も被りだしてきました。今さらですが、きょろさんとぴろさんは夫婦です。

ここから上位に入っていき、どんどん熱を帯びていきます。どうせなのでここからブロックごとにMVを独断で選んで載せてみようかなと思います。

 

 

 

こばやん 15~11位

15位 PERFECT BLUEBaseBallBear

14位 ロックンロールは鳴り止まないっ/神聖かまってちゃん

13位 ナイトフィッシングイズグッド/サカナクション

12位 アイネクライネ/米津玄師

11位 愛をこめて花束を/Superfly

 

こばやんBaseBallBearはいろんな良い曲があると思うんだけど『PERFECT BLUE』は今までのベボベと違うっていうのをすごく感じた曲で、青春だけじゃないと。青春感+アンニュイな感じを出してきてちょっと大人になった感じがしてこの曲を選びました。

神聖かまってちゃんは、この時めちゃくちゃバズってたから。この世代にはニコニコ動画って欠かせないよねっていうところ。

で、サカナクションは迷ったけど、一番好きな曲にした。一番好きな曲だし、この曲でハマったから。

にっしー:他は何と迷った?

こばやん:『三日月サンセット』とか『ネイティブダンサー』。この3曲かな。

『アイネクライネ』はやっぱり良い曲。これが売れるのはそりゃそうだよなって感じ。

『愛をこめて花束を』はこの世代には欠かせないよね。正直思い出としては『タマシイレボリューション』のほうがワールドカップ観てわちゃわちゃしてた頃を思い出すんだけど。

にっしー:あれほどスポーツイベントと合ってる曲もなかなかないよね。

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ジロウ 15~11位

15位 SUSHI食べたい/ORANGE RANGE 

14位 I'll be there/DOPING PANDA

13位 HOT DOG/THE BAWDIES

12位 箒星Mr.Children

11位 Discommunication/9mm Parabellum Bullet

 

のすけ:なるほどねー。

きょろ:これ軒並みもれてるやつだ。

こばやん:『I'll be there』いいよね。『beautiful survivor』よりそっち好きだわ。

 

※ここで音声トラブルにより一旦切った録音をそのままにしてしばらく忘れていたので、選曲理由のみを掲載させていただきます※

ジロウ:『SUSHI食べたい』はORANGE RANGE再評価とMV発でじわじわ浸透していった感じが新鮮だった。個人的にレンジのテクノ的な部分が好きでむしろ中期の頃をよく聴いてたからこの再評価にはニヤリとした。

『I'll be there』というかDOPING PANDAの音楽性はもっと評価されるべきだったと思って入れたかった。僕も『beautiful survivor』よりもこっち派。

『HOT DOG』も同じく。BAWDIESは初速の勢いがすごかっただけに意外と評価されてないなーと思って。

箒星』。この頃のミスチルは個人的によく聴いていて、一番好きな曲のひとつ。他にも『ランニングハイ』、『PADDLE』とかのスカッとしたロックをやっていたのが好きで『HERO』、『タガタメ』の時期とか『HANABI』以降の曲に比べてあまり取り上げられない曲なのであえて選びました。

『Discommunication』。このブロックはもっと評価されるべきばっかりだけど9mmもそう。この曲でのデビューは鮮烈だった。

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にっしー 15~11位

15位 風吹けば恋/チャットモンチー

14位 迷子犬と雨のビート/ASIAN KUNG-FU GENERATION

13位 野生のポルカスピッツ

12位 エイトビートザ・クロマニヨンズ

11位 1984andymori

 

にっしー:『風吹けば恋』、最高のイントロと高橋久美子詩の最高傑作。ガールズバンドが「はっきり言って努力は嫌いさ」と歌い始めるかっこよさ。

『迷子犬と雨のビート』、「こんなこともアジカンはできるのか」と新境地を切り拓いた1曲。四畳半神話大系との親和性やフジファブリック金澤ダイスケとの幸福なマリアージュが印象的。

『野生のポルカ』、イントロのティン・ホイッスルで一気にアガる。弦のないロックロックしたスピッツの良さが詰まってる。ライブで化ける合唱好きにはたまらない1曲。

エイトビート』、甲本ヒロトが「エイトビート」と叫ぶだけで歌になり泣けてくるすごさ。「ただ生きる 生きてやる」と変わらないメッセージに心打たれる。

※ここで録音してないことに気がつき、復帰しました※

 

こばやんヒロトエイトビートって言ってることが奇跡みたいなね。

にっしー:11位。ごめんなさいお先失礼します。

きょろandymoriありがとう!

こばやん:俺ら世代には外せないよandymoriは。

にっしー:なぜ関ジャムに入らない。「菅田将暉ありがとう」みたいなとこもあるんやけど。古参ファンみたいなアピールするけど、RADIO CRAZYのリハで『CITY LIGHTS』を聴いたときに「何この人たち」ってなった衝撃。『ファンファーレと熱狂』(アルバム)がどうにか10年後20年後にも残っててほしいなっていう部分。

こばやん:このアルバムだけは世間的にはあまり知られてないかもだけど、俺ら世代が伝えていかないといけない。

にっしー:去年の小山田壮平の『TRAVELING LIFE』もすごく良くて「ごめんごめん、ちゃんと聴くわ」っていう感じもあるかな(笑)。今少年っぽさとオッサンっぽさがちょうど混ざってるのが良くて。

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ぴろ 15~11位

15位 サムライソウル/ウルフルズ

14位 ウェザーリポート/BUMP OF CHICKEN

13位 My Sunshine/ROCK 'A' TRENCH

12位 COSMIC BOX/YUKI

11位 クリスマスソング/back number

 

こばやん:サムライソウルって入るんだ!(2006年)

のすけウルフルズ初っすか?

こばやん:ちょうどこの時期やってなかったから。

にっしー:2014に復活したんかな?

ぴろバンプはウェザーリポートにさせていただきました。ただただ好きなので。

こばやんYUKIはね、『うれしくって抱きあうよ』を入れるか迷ったんだよねぇ。『JOY』だったら確実に入れてたんだけど、2005年なんだよね。

きょろ:俺は『長い夢』入れようとしたんだけど(それも2005年)。

こばやん:back numberでも曲ばらけるんやね。

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きょろ 15~11位

15位 美しい名前/THE BACK HORN

14位 サイケな恋人/モーモールルギャバン

13位 changes/BaseBallBear

12位 さらさら/スピッツ

11位 CITY LIGHTS/andymori

 

きょろ:まず『美しい名前』。先ほどみなさんがいろいろ言われた通り。これでBACK HORNを知って、PVがマッチが燃えていくっていう演出で、それに歌がめちゃくちゃ合ってて。「静かだなー」と思いながら見てたら「ぱっぱっぱっ」っていう静かなイントロが始まって、気がついたら最後までずーっとテレビを見てたっていう。

ジロウ:わかる。スパチャします!(『箒星』のあたりで「スパチャ押したい」のくだりがありました)

きょろ:スーパーチャットありがとうございます(笑)。で、次モーモールルギャバン。この人たちは元々ドラムの人がギターをやってて、よくライブで「BUMP OF CHICKENみたいなバンドになりたかったんです! 気がついたら今こんな格好です!」って言ってほぼ全裸でドラムを叩いてる。BUMP OF CHICKENは「見えないものを見ようとして望遠鏡を覗きこんだ」けど、この人たちは「見えないものを見ようとしてスカートの中にもぐりこむ」という手法で見えないものを見ていくという。

そしてベボベ。『changes』を選んだのは2、3曲迷ったんやけど、これは自分にとっての影響力のつよい曲、歌詞で。「なにかをして変われるようになるよ」っていうことを、そんなにビックリするほど年の離れていないお兄さんたちが歌ってるっていう。っていうのがこの年に結構合って、大事な曲です。

スピッツの『さらさら』。これも迷って、『さらさら』にしたのはうちの嫁さんがシングルを買ってきまして、一番最初これを聴いた時にふたりで狭い部屋でCDをかけて聴いて。その時に初めてふたりでスピッツを聴いたのかな。

こばやん:のろけかよ~。

きょろ:のろけです、数分のろけます(笑)。それで、その歌詞の状況とか内容とか聴いて「バラバラで過ごしてても何かええやん?」ってすごくそこにうんうんとなって。イントロとかも大好きな曲です。

続いてandy。『1984』は誰か入れるやろと思って、こっちにしたのは「このビートでこの口数でようやったな」っていう衝撃を生で感じて、CDで聴くよりも生だよね。

にっしー:そうそう。

きょろ:それがバチコンときたから。

こばやん:andyは衝撃的だったからね。

きょろ:andyの何がいいって、全編を通して言えるけど短い作りで。急に始まって急に終わるみたいな。

こばやん:昔の洋楽みたいな感じだよね。いやぁのろけもあっていいね。

ジロウ:思い出補正は聞いてて良いね。

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のすけ 15~11位

15位 鈴懸(すずかけ)の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの/AKB48

14位 GAME/Prefume

13位 エトランジェ/NICO Touches the Walls

12位 最愛/KOH++

11位 夜汽車は走る/Indigo la End

 

のすけ:15位は曲名でちょっとネタ曲と思われたり、AKBで松井珠理奈がソロでセンターを張ったのがこの曲だけなんですよ。っていうネタ感があるんじゃないかなって思われるけど違うんですよ。ド直球のポップソングなんですよ。そりゃそうだよね、だって作曲織田哲郎なんだもん。ストレートにすごい良い曲なんですよねっていうことで選ばせていただきました。

14位はPerfumeってそれまでも『エレクトロワールド』とか、同じアルバムの『チョコレイトディスコ』、『ポリリズム』だったり良い曲いっぱい入ってるんですけど、この『GAME』って曲がアイドルからアーティストになった瞬間はこの『GAME』だと思ってるんですね。

13位の『エトランジェ』はNICOの中でも好き過ぎるんで13位に入れてます(笑)。他の曲を誰か入れるかなって思ってたんで好きなのって感じですね。

12位の『最愛』は、ポップソングとしては売れてますし、ただこの曲に関しては曲が強いんで、個人的には福山雅治柴咲コウっていう名前が無くても売れたんじゃないかなって。

11位、やっぱり至高はIndigoなんだよなって思うんですよ。ゲスじゃなくてIndigoだと。その中でもやっぱり飛びぬけて切なエモいのは『夜汽車は走る』だなって。ホントに川谷絵音の名曲だなって思うので、多分このメンバーでは被らないだろうけど僕はここに入れたって感じですね。

こばやんIndigo la Endゲスの極み乙女。は両方とも入ってるのね。

のすけ:そうですね。川谷絵音再評価の流れはきてますから。この曲はホントすごいなって。

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がちゃぴん 15~11位

15位 高架線/ELLEGARDEN

14位 MAD HEAD LOVE/米津玄師

13位 ナイトフィッシングイズグッド/サカナクション

12位 Something Ever After/the HIATUS

11位 Salamander/ELLEGARDEN

 

折り返しに入り、曲被りはもちろん個々の色もどんどん出てきた感じがしますね。

ここからさらに3時間近く続いたわけですが、その間ずっと録音忘れてたらと思うとゾッとしますね。被害がこの程度でよかったなと。

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のすけ 10~6位

10位 式日ACIDMAN

9位 Goodbye Happiness/宇多田ヒカル

8位 不器用太陽/SKE48

7位 butterfly swimmer/School Food Punishment

6位 MY HEART DRAWS A DREAM/L'Arc~en~Ciel

 

のすけ:まあまあまあ、10位は入れとかなきゃなと思って。結婚式で流すならこの曲ですよっていうぐらいのね。万人に受け入れられる曲って言ったらACIDMANの中でもこの曲だったんで。好きっていうのを抜きにしたらこの辺なのかなって。

9位、まだ来てないんですよね宇多田ヒカル。『Prisoner Of Love』とめっちゃ悩んだんですけど、曲の完成度とか考えるとこっちかなと。ここまで誰も入れてないの意外だなと思って、みんな上位に入れてるのかなって(がちゃぴんが26位に入れてますが、後日提出されたものなのでまだ誰も知らない)

こばやん:俺『Automatic』と悩んだわ。

ジロウ:入らんのじゃ。

のすけ:8位はただただひたすらエモ切ない曲。マジでこれは名曲で、SKEにもたくさん紹介したい良い曲がめっちゃあるんですけど、アイドル性とか抜きにしてホントにエモいのはこの曲だなと思ってこれはベスト10に入れたかったんで、僕のエゴで入れました。

7位、School Food Punishmentは今の売れてるチャートとか聴いてて、今までの曲でもこのフレーズ出てきてますけどホントに早過ぎた。

きょろ:すごくわかる。

こばやんSchool Food Punishmentは俺も入れたかった。

のすけ:で、良い曲いっぱいあるんですけど、タイアップ付いて清涼飲料水のCMもやって耳に残ってるんじゃないかなっていうので入れました。

6位も「あ、ラルクって入んないんだな」って思って。ミディアムロックバラードっていう風に書いて『MY HEART DRAWS A DREAM』って読むくらい、エモさもあるしポップ性もあるしライブに行ったらみんなで大合唱する。耳にも心地良いし、ラルクの中期後期では名曲なんじゃないかなって思ってる。

ジロウ:僕もラルクはこの曲迷ったんだけど、『READY STEADY GO』があるからそこと比べるとって思って。年代の外のほうが強いっていうのが何曲かあったけどその一つで。

にっしー:「NANA」が2005年かな。『GLAMOROUS SKY』も。

のすけ:あれも入らないんですよね。

きょろ:この年の縛りは結構面白いね。

こばやん:絶妙だよね。

ジロウ:にっしーとも話したんだけど、2003~05年だけでもう30曲組めるよね。

こばやん:全然組める。

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きょろ 10~6位

10位 TRAIN/ストレイテナー

9位 新世紀のラブソング/ASIAN KUNG-FU GENERATION

8位 Space Sonic/ELLEGARDEN

7位 世界が終わる夜に/チャットモンチー

6位 星降る夜になったら/フジファブリック

 

ジロウ:メンツが強いね。

こばやん:これは2008年くらいのGRASS STAGE?

きょろ:余裕で組める(笑)。まずテナーの『TRAIN』。『SIX DAY WONDER』を聴いてストレイテナーを知ったんやけど、それでアルバム聴こうってなって初っ端のこれで『SIX DAY WONDER』が目的だったのに群を抜いてこれが良い曲で。

アジカンは悩んだんですが『新世紀のラブソング』にしました。これはビートが当時のゴッチがラップとかの影響を受けているというか「バンドはラップに勝てない」みたいなことをインタビューで言ってたりして。アルバムを通して聴いてもすごくまとまりのいいアルバムの1曲目。ちょっと長くなってしまうけど、当時のアジカンってメンバーがあんまり仲が良くなくて、それを繋ぎ留めてたのがフジファブリックのダイちゃん。ゴッチが地方行ったときにいろいろ喜んでついて来てくれたりとか、潔とはごはんの話で盛り上がったり、他のメンバーとも音楽の話したり。ダイちゃんがおらんかったら今のアジカンはないと言っても過言ではないと俺は思っているくらい。曲的にもすごく新しいことをやり始めた一番最初の曲かなと思ったので。

次、ここでELLEGARDENがきます。

にっしー:もっと高いと思ってた。

きょろ:ここにしてしまったというか、なってしまったというか。『Space Sonic』は、カウントダウンTVで毎週のように20位圏内をウロウロしていて、その短い時間でめちゃめちゃ気になって。気がついたらインターネットで調べてて、それで当時友達が他の人にCD貸してるのを目撃して「その後貸して!」って言って。それがなかったらもしかしたら今のハマり方はしてないと言っても過言ではない。

ジロウエルレの入り口だ。

にっしー:『RIOT ON THE GRILL』とか『Pepperoni Quattro』じゃなかったんやね。

きょろ:ここ(『ELEVEN FIRE CRACKERS』)でこんにちは~って。

次、チャットモンチー。5曲くらいで迷って、結局これにした。歌詞、音楽の流れ方、歌ってる内容が今でもよく思い出すし、なんて切ないいい曲なんだろうって噛み締めて聞けるし。

にっしー:これをシングルで切るってすごいよね。ガールズバンドで売れきってるタイミングで。

きょろ:ここにフジファブリックを持ってきまして、これはライブでっていう意味でここにしました。俺、志村を生で観てないのね。で、「やっと観れるわ!」ってにっしーと話してたその年のRADIO CRAZYが始まる1週間くらい前に亡くなった。

にっしー:そうそう……。

きょろ:でも「フジファブリックやります」ってなって。行ったらステージにはバンドセットが組んであって、どうなるんやろうなって思ってたらFM802土井コマキさんが出てきて「フジファブリック、出演は無いんですが過去の映像で振り返ります」って言って。

こばやん:当日やる予定だったセットリストのビデオを集めてやったんだよね。俺はカウントダウンジャパンのほうに行ってたから。

きょろ:そう、照明のセットとかも一緒で。その転換のセッティングの最後、今でも忘れへん、ローディーさんが歩いてきてセンターマイクに志村のハットをファッとかけた瞬間に、俺含め周り全員泣き出すっていう異様な空間が生まれて。もちろんこの曲も映像でやって、全員が泣きながら笑いながら踊ってるっていう。

こばやん:異様な光景ではあったよね。ああいう光景を見ることは二度とないだろうね。

きょろ:結構な人数が終わっても動けへんみたいな。

にっしー:あの時聞いた拍手が人生で最長かも知れへん。

きょろ:っていう5組でした。

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ぴろ 10~6位

10位 奇跡/シュノーケル

9位 魔法のバスに乗って/曽我部恵一BAND

8位 Broken YouthNICO Touches the Walls

7位 満員電車/SUPER BEAVER

6位 ベテルギウスの灯/the HIATUS

 

こばやん:うわー、シュノーケルとソカバンは悔しいなぁ。

ぴろ:イェーイ(笑)。

にっしー:この5曲、打点すごいね。

ジロウ:今まで出てないバンドが多いのもあるね。

ぴろ:シュノーケルの中でなんかずっと聴いてる曲やな。銀魂の曲?

きょろ銀魂の曲。確か。

ぴろ:アニメの曲も聴くし、乗り物に乗ってる曲が多いなって思った(笑)。バスとか、電車。

こばやん:『魔法のバスに乗って』いいよねー。

にっしー:あんなキラッキラしてる曲はね。コード感も好き。

ぴろ:『Broken Youth』はNARUTOの曲ですね。

きょろ:ちなみに嫁はNARUTOが大好きです。

にっしー:『Broken Youth』はもう語らずもがな感はあるね。

ぴろ:HIATUSは、日本詞が好きなんですよね。サビでマイルストーンっていう言葉が出てきて、どういう意味なんだろうって思ってたら細美武士さんが言ってたのを(きょろ)ちゃんが教えてくれて。

きょろマイルストーンを自分で埋めていく。ライブをするたびにそれが炸裂していって、それが毎日楽しさを保っているみたいな。

ぴろ:それを聞いて、ああいいなーって。

にっしー:イントロもかっこいいんよね。

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にっしー 10~6位

10位 プラネタリウムBUMP OF CHICKEN

9位 星降る夜になったら/フジファブリック

8位 僕らの夏の夢山下達郎

7位 奇跡/くるり

6位 ばらばら/星野源

 

こばやんバンプは見事に分かれたね。

にっしー:『orbital piriod』がすごく好きで。ちょっと詞の話になると、一個の歌の中に狭い、半径2メートルくらいの話と宇宙の壮大なものが両方、アンビバレントなものの歌詞がすごく好きで。2番の「天井も壁も無くなって 代わりに宇宙を敷き詰めて」っていう、四畳半と宇宙って繋げられるんやっていう凄さを25、6歳で書いちゃったっていうのはすごいなと。

ジロウ:『プラネタリウム』はSCHOOL OF LOCK!で最速でオンエア解禁されて、それを録音して何回も聴いて歌詞を書き起こしたもんね。そういう思い入れがある。

にっしー:まさかお手製のプラネタリウムを歌詞にしちゃうのかっていう驚きもあったよね。科学館とかのほうかと思ってたけど。そういう幅広さみたいなのが好きでした。

こばやん:『プラネタリウム』が出たときこの曲は続・『天体観測』なんじゃないかって思ったの。『天体観測』は実際に望遠鏡を持ってって。MVで少年少女ってイメージだけど、ちょっと大人になってプラネタリウムを作れるようになったみたいな。

ぴろ:めっちゃ共感。

にっしー:宇宙繋がりで9位『銀河』。きょろの話の続きになるんですが、ステージに誰もいないライブなんて楽しめるのかって思ってたわけですよ。「なんかしみじみと見送るんやろなぁ」って思ってた矢先に『銀河』のイントロが流れた瞬間、人がグァーってなってね。

のすけ:にっしーさん……『銀河』05年です。

にっしー:あっそう? じゃあ……『星降る~』かな。といったところです。

8位、まだ誰も出してなかったねぇ。山下達郎さんの『僕らの夏の夢』。『希望という名の光』とも迷うんですが。

こばやんサマーウォーズのやつ?

にっしーサマーウォーズ。これもイントロ大魔王みたいなとこがあって、あのイントロのピアノだけで入道雲が見えるんですよ(笑)。SWEET LOVE SHOWERで初めて聴いて。80年代に『蒼氓』っていう曲があるんやけど、その『蒼氓』で間があく瞬間があって。この『僕らの夏の夢』も間をたっぷり取る曲でもあるかなと思って。そこに聴いてる人の想いを詰め込められるみたいなところが好きやなと。

7位、くるりの『奇跡』。これは逆でアウトロ大好き。あのスライドギターの山内総一郎節。武道館で聴いたときに「くるりの音楽の全部がここに詰まってるんちゃうか」っていうぐらいの良さがあって。くるりって全力で祈らないよね、胸の中で祈るメッセージがずっとあるのかな。

こばやん:「日常そのものが奇跡」だよねみたいなことをざっくり言ってるような感じだよね。

にっしー:6位、『ばらばら』でーす。2011年くらいに営業車の中で5、60周はしたんじゃないかっていう(笑)。朝のカーステで車出す時にまず『ばらばら』のイントロから入って。「世界はひとつじゃない」っていう残酷な歌詞なんやけど「あー、この人のことは信頼できるなー」って思った歌詞というか。飾ってない本当のことをちゃんと歌ってるなーっていうところかな。その信頼が10年経っても続いてるっていうのが好きですね。

 ※『プラネタリウム』も実は2005年だったんですが、あやふやにしておきましょう※

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ジロウ 10~6位

10位 シャングリラ/チャットモンチー

9位 ディスコの神様/tofubeats feat.藤井隆

8位 Do What U Gotta Do/ZEEBRA feat.AI,安室奈美恵&Mummy-D

7位 アイデンティティサカナクション

6位 Let's ダバダバ/POLYSICS

 

ジロウ:『シャングリラ』は、後世に残していきたい曲だと思ってて、そこまでチャットモンチーを追いかけてたわけじゃないんだけど、今のSHISHAMOとかネクライトーキーとかのルーツの根源のような気がしてて。特にこの『シャングリラ』はCDショップでプラプラしてたときにBGMであのイントロが流れてきて「なんだこの曲?」って立ち尽くすほどに印象に残ってる曲なのでこの位置に。

こばやんチャットモンチーって新しいガールズバンドのあり方を示してくれた感じがするよね。

ジロウ:それまでアイドルっぽいのはいたけど、ガッツリロックってなるとチャットモンチーからって印象があるね。そういう後世のガールズバンドへの道しるべとしてのこの順位ですね。

で『ディスコの神様』。僕は元々藤井隆がコメディアンとして大好きで。新喜劇やってた頃から好きだったから。tofubeatsがさらに引き上げてくれた曲だと思います。

8位が『Do What U Gotta Do』。絶対にHIPHOPはどこかに入れたくて。でもこの年代に入るとKICK THE CAN CREWも活動休止してて、RIP SLYMEもさっきの『ラヴぃ』のくるりとか布袋寅泰、モンパチとかとコラボしてる次のステージに行ったかなって感じになってて。そうなるとあんまり特出する曲がないなと探してたらこのバケモノ曲が残ってたなと。この曲は特にMummy-Dのライムがハジケ過ぎてて、今聴いてもすごすぎて笑っちゃうくらいの曲です。キングギドラとライムスターっていう二大巨頭と、その間にAIと安室奈美恵がいるっていう奇跡みたいな組み合わせってだけでも凄い曲だから聴いてほしい曲です。

こばやん:カオスだね。

のすけ:この曲はマジで強いっす。

ジロウサカナクションは『アイデンティティ』です。すごく迷った。分かりやすく世に知られた曲っていう感じで選ぶとしたらこれかなっていう選曲です。あと、サカナクションの1stアルバムを発売日に買ったっていうのが僕のささやかな自慢です。

で、僕が一番好きなPOLYSICS

こばやん:出た。30分くらい語っていいよ。

ジロウ:30分語れるけど(笑)。シーラカンスイズアンドロイドとかが2005年以前の曲になってくるからどうしようかと思ったんだけど。この曲はKAYOが卒業して一発目のアルバムに入ってる曲で、こばやんとワンマンを観に行ったときに「『Let's ダバダバ』があるだけでこのアルバムは勝ちだよね」って話をしたくらい。要だったKAYOがいなくなったっていうネガティブを全部吹き飛ばすぐらい3人体制での代表曲になったなっていう曲です。

こばやん:めっちゃ聴くもんね。テレビで。

ジロウアメトーークとかでね。あとゲーセンにあるjubeatっていう音ゲーにも当時この曲は入ってて、偶然『アイデンティティ』も入ってるんだけど、そういう意味でも結構みんなに知られてる曲かもね。 

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こばやん 10~6位

10位 そんなことがすてきです。/大橋トリオ

9位 有心論RADWIMPS

8位 ポリリズムPerfume

7位 くだらないの中に/星野源

6位 ぼくのお日さま/ハンバートハンバート

 

こばやん:これは完全にエゴだけど大橋トリオの『そんなことがすてきです。』っていう曲があって。大橋トリオって、トリオじゃないんですよ。

ジロウ:個人だよね。

こばやん:この曲はアルバムの一曲なんだけど、作詞を大橋トリオの奥さんがやってるのよ。それを大橋さんに歌わせてて、くるりの『奇跡』と一緒で日常をただただ歌ってるだけなんだけど「そんなことがすてきだよね」っていうだけの曲なんだけど、二人の関係性というか作詞家と作曲家・歌い手としての関係性もすごく表れてるし、さりげない日常を歌ってるんだけど元気が出るというか。ちょっと落ち込んだ時なんかに聴くといい曲なんで是非聴いてみてください。

9位、ちょっと意外かも『有心論』。

にっしー:おかずのごはんきた。

こばやん:今ってミュージックビデオがあって曲を聴くのが当たり前になってると思うんだけど、そのはしりだと思ってて。「3分前の僕が~」のところで野田洋次郎が後ろ向きに歩き出して歌詞が遡っていくっていうMVだったと思うんだけど、曲聴いてるだけじゃ分からない「そういう意味か」っていうMVとセットで理解できるというか。そういうののはしりがこの曲だったんじゃないかなって思ったのでこの曲を上位に選んだ。

8位、ロックフェス全盛期にロックのファンしかいなかったときに唯一アイドルとして出てたのがPurfume。それを続けてきて今アイドルって普通に出てきてるけど、これを3人だけで切り拓くってすごく大変だったと思うのね。いろんなこと言われたと思うし。そういうことを最初にやった人ってやっぱ評価されるべきだなと思っていて。

きょろ:切り込んだよね、確かに。

にっしー:ロッキンのGRASS STAGEが似合うよね。

ジロウ:その後ももクロが出てきてって感じかな。

こばやん:7位。これはなかなか曲が被らなかったけど『くだらないの中に』。この人はね、背負ってるわ。多分この曲で一番最初にブレイクとまではいかないけど、世間に認知されたのってこの曲じゃないかなって思っていて。これって2011年3月に出てるんだよね。だからこれも震災のあとにすごい聴いて、カップルがふざけあってるその中に日常の奇跡みたいなのがあるよねっていうか。そういう日常の良さっていうのを震災のあとに再確認した。たまたまなんだろうけどね。やっぱりこの曲は外せないなっていうので7位。

で、6位も完全に個人的な好きな曲。これはピースの又吉とかも大好きって言ってる曲なんだけど、ハンバートハンバートって一曲一曲に登場人物がいて、ショートショートを読んでるような感じで。ライブとか行って曲を聴くと、曲は変わらないんだけど「あの主人公元気かな」とか「あの主人公どうしてるかな」とか。そういう気持ちにさせてくれる二人組なの。これは吃音症でうまく喋れない少年が、学校とかでそういうのをイジられていて、だけど家に帰るとロックを聴きながら「僕の世界はこっちなんだ」っていう曲なんだけど。これは仕事で悩んでたときにすごく聴いてたっていうのもあって好きな曲。

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がちゃぴん 10~6位

10位 マジック/go!go!vanillas

9位 Ghost In The Rain/the HIATUS

8位 パンダヒーロー/ハチ

7位 俺たちの明日/エレファントカシマシ

6位 Catch The Wave/Def Tech

 

それぞれの趣味、曲の強さ、思い出と諸々が入り混じった上位陣といった感じですね。

ここからは刻んで4位5位のみの発表になります。

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こばやん 5~4位

5位 LOVEずっきゅん/相対性理論

4位 サーカスナイト/七尾旅人

 

こばやん相対性理論、これはTwitterで「なんでこれが入ってないんだ」って言ったバンド。チャットモンチーは正統派ガールズバンドだけど、こういうボカロ系って言ったらいいのかな? やくしまるえつこのボーカルの独特な感じって今すごい流行ってる気がして、そのはしりって相対性理論じゃないの? って。これがいなかったらそれこそYOASOBIとかの辺って無かったかも。もっと評価されてもいいよね。この頃のCDショップ大賞は機能してました。

にっしー:発掘っていう点ではねぇ。

ジロウ:確かこの年に始まったんだよね。僕当時CDショップでバイトしてたけどこの『シフォン主義』に入れたな。

のすけ:MVも衝撃でしたよね。訳わからへんやつ。

こばやん:まず「相対性理論」って何やねんっていう。『LOVEずっきゅん』って何? っていう違和感をくすぐってくるっていうかさ。そういうところで5位です。

4位。これは外せないっすわ。なんだろう、表現はできないんだけどこの曲は名曲だと思う。やっぱこれは上位にきちゃうわ。

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ジロウ 5~4位

5位 SAY YOUR DREAM/GLAY

4位 LOVEずっきゅん/相対性理論

 

こばやん:うわー被った!

にっしー:この順位の被りはすごいね。

ジロウ:まずはGLAYの『SAY YOUR DREAM』。これ13分以上ある曲で、しかもシングル。これはTAKUROが8年かけて作った曲らしくて、GLAYにとっての2009年までの8年の期間って著作権とか印税とかで事務所と揉めて、独立してテレビから干されてるんじゃないかって言われてた時期で、GLAYにとって辛い時期だったと思うんだけどその時期に作ったのがこの母性とも言えるようなラブソング。それを13分の壮大な曲にしたっていうのがめちゃくちゃシビれる曲で。GLAYが好き過ぎるが故のこの順位ではあるんだけど、これはホントに聴いてほしい一曲。

相対性理論はもう「もちろん」って感じで、さっきのサカナクションと一緒で1stを発売日に買ったことが自慢できるバンドなんでそういうところも含めて高順位。

こばやん:やっぱ相対性理論についてはちゃんと声をあげて言っていかないといけないよね。

にっしー:『シフォン主義』なんやね。

ジロウ:ファーストインパクトがすごかったからね。

にっしー:いい意味で荒れてるというか整ってない。

ジロウ:その荒々しさもいいのよね。

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にっしー 5~4位

5位 できっこないを やらなくちゃ/サンボマスター

4位 閃光少女/東京事変

 

にっしー:付き合い長い人は「あぁー」ってなりそうな5位。発売当時の力が100としたら、今5~600はあるくらい年々力を増してる曲というか。ライブでイントロを聴くたびに若い子世代にもどんどん波及してる感じがすごい嬉しくて。『光のロック』とか『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』じゃなくて「できっこないをやらなくちゃ!」って言った瞬間にアイドルみたいに「ワァッ」と沸いたっていうのを2年前のRADIO CRAZYで感じて、2012年くらいの自分の感覚って間違ってなかったんやなみたいな。

こばやん:『できっこないをやらなくちゃ』っていうタイトルが老若男女に分かりやすいんだよね。

にっしー:歌番組とかでも『世界はそれを~』ばっかりだったのがこっちに変わりつつあるのも。

ジロウ:『I love you & I need you ふくしま』とかで出てきた後に知名度的にもさらにガツンといったイメージがあるね。

にっしー:アルバムツアーとしてもこの『きみのためにつよくなりたい』のツアーは良かったから名盤としても。

4位。事変は5位以内かなとは思ったけど(曲を)迷ったところがあって。初披露の時がSpa & Treatmentっていうツアーやったんやけど、この曲をもう一回聴きたいがためにもう一回チケットを取って2公演行ったっていうぐらい。この曲のアウトロの持つ力みたいなのが好きで、透明人間よりはこっちなのかな。林檎さんの一瞬を輝ききる刹那性みたいなのが、サンボマスター東京事変もその辺が繋がってるのかなと。

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ぴろ 5~4位

5位 若者のすべてフジファブリック

4位 1984andymori

 

ぴろ:ここでフジファブリックを入れさせていただきました。私は『若者のすべて』ですね。『記念写真』と『星降る夜になったら』と迷ったけど。

きょろ:この曲も最近になって出てきたというか、再評価されたというか。

こばやん:2000年代後期に出しちゃったが故に……っていうのがあるよね。もうちょっと早ければCDで売れてただろうし、今だったらサブスクとかでバズったりしてるかも知れないし。

ぴろ:4位は被ってandymoriです。これは衝撃やったね、ずっと聴けるし。

こばやん:andyも被ってきてるね。

ジロウ:上位候補入ってるね。

にっしー:アルバム単位でいうと強いよね。『ファンファーレと熱狂』はね。

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きょろ 5~4位

5位 セントレイ/サカナクション

4位 FAIRY TALE/ASPARAGUS×BEAT CRUSADERS

 

こばやんサカナクションは被らんなぁ!

ジロウ:僕もそれ迷った。

きょろ:俺は『アルクアラウンド』かこれで決勝が行われて。『セントレイ』ってザキオカさんが光っている曲だと個人的に思う。イントロのあの始まりよ、ライブであれに全てを持っていかれてからというもの。この曲一曲でいろんなことが考えれるし、何パターンも咀嚼できるしっていうすごい曲だなって思う一曲。『セントレイ』でサカナクションがより大好きになったので、サカナクションでは一番。

4位。『FAIRY TALE』これはね、ただ好きていうのが強いんやけど、アコースティックギターでダイブモッシュを起こせるのはASPARAGUSだけだなと。パンクロックをやりながら泣けるメロディアスな感じの曲。BEAT CRUSADERSのアルバムの中に入ってるんやけど、そのアルバムの中で一番聴いてるし、今でも聴く曲だしってことで。

 

のすけ 5~4位

5位 エソラ/Mr.Children

4位 Snowdome/木村カエラ

 

のすけ:5位はこれでしょうって感じですね。関ジャムやってるときに「何でHANABI入らへんねん」みたいな声がネット上でめっちゃ流れてたんですけど、違うんですよ、『エソラ』なんですよ。こんなにシングアロングな曲もないですし、気持ちいい曲だなってことで第5位。

4位はここまで来てないかって感じですけど木村カエラ。これは名曲でしょっていう。ただただ曲の力ってだけで選んでますね。これビークルですよね?

きょろ:そうそうヒダカさんが。

のすけ:そういう背景もありつつ、曲としても強い。いまだにベロベロになったらカラオケで歌う曲ですよ(笑)。

ジロウ:この頃の木村カエラって楽曲提供してる人エグいよね。石野卓球とか。

こばやん:元々神奈川のローカルタレントだったんだよね。sakusaku朝観てたわー。

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がちゃぴん 5~4位

5位 STAY/SMAP

4位 オリオンをなぞるUNISON SQUARE GARDEN

MVは上位との兼ね合いで被るのが多かったりそもそもYouTubeになかったりなのであったりなかったりです。

 

のすけ 3~2位

3位 クラッシュ/ストレイテナー

2位 シュガーソングとビターステップUNISON SQUARE GARDEN

 

のすけ:第3位はベスト5の中で唯一誰とも被らないだろうなと思う曲。多分ファンにしか伝わらないと思うんですけど2008年に「重大発表あります、ストレイテナーが一人増えて四人になります」と。それでシングル2曲出してどんな感じになるんやろうな、おっ四人のストレイテナーもなんかおもしろそうやなってなったときのアルバムの1曲目。こんなエモい爆発力のある曲を1曲目に持ってくるかっていうすごい良い曲。背景も知っていたらなおさらエモい。ストレイテナーをあんまり知らない人にも聴いてほしい。好きなバンドだからって上位に持ってくるのはあんまりやりたくなかったんですけど、この曲だけは上に上げたかったなっていうので3位に選びました。

それで、3位から30位までは順番めっちゃ悩んだんです。だけど2位と1位は悩まずにスッと入ったんですよ。という2位の曲、『シュガーソングとビターステップ』。『オリオンをなぞる』とかは出てきましたけど、この曲って2015年明らかに街中に響き渡ってたんですね。ここ5~6年ロックの曲がここまで世間で鳴り響いてたことってないと思うんですよ。もちろん良い曲だなっていうのもあるんですが、日本で愛された曲として1番2番に選ばざるを得ないなっていうと思って。ここは文句なしで選びました。

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きょろ 3~2位

3位 プレゼント/BUMP OF CHICKEN

2位 Ghost In The Rain/the HIATUS

 

きょろ:さっきののすけくんじゃないんですが、この1、2、3位は「パンッ」と決まった。まず3位。

ジロウ:あぁ~、カップリング集のやつだ。

きょろ:『orbital piriod』のツアー最終日のアンコールで「えっこの曲やるんや、どういうこと?」って思ってたら、思ってた続きじゃなくて。しかもその歌詞の内容がその当時の自分の背中を押してくれる、噛み締めるものがあって。「最初と最後めっちゃ知ってるのに」って。

にっしー:セルフリメイクみたいなね。

きょろ:それではよCDになれって思ってたらB面集に入れてもらえて。すごく重たい一曲というか。自分がBUMP OF CHICKENというバンドが好きが故というのも多少あるけれど、この位置に。

のすけバンプも全員違う曲ですね。

きょろ:第2位。1stアルバムの一番最初の曲。こちとらELLEGARDEの亡霊のような人間でして。ELLWGARDENが終わった、でもウブは新しいバンド組んだ、他のメンバーもそれなりに決まっている中で武士だけ何か作ってるっていう噂は聞くけど何も音沙汰が無いっていうのが1年弱あっての新バンド、アルバムで「よっしゃどんなロックバンドの曲やろ」って思ってCDかけた一発目がピアノ? でもそのピアノのまた美しいこと。それで全てを持ってかれて、いい意味で全部ひっくり返されたという一曲。メンバーも掘っていくと、くるりのサポートとかをやってる堀江さんだったり、ドラムは柏倉さんだったりスタジオミュージシャンレベルの方々が脇を固めて、ピアノバンドが好きだっていうもの再認識させてくれたし。

のすけ:この一曲で何か違うぞっていうのはありましたもんね。

きょろ:さっきのすけくんが言ってるようにアルバム出すごとにどんどん変わっていくよね。

 

ぴろ 3~2位

3位 或る街の群青/ASIAN KUNG-FU GENERATION

2位 手のなるほうへ/チャットモンチー

 

ぴろ:1~3位はアーティストはベタベタに被ってるんですけど、3位はアジカンの『或る街の群青』。これはなぜかシングルを買って、衝撃的な曲やったんで。今でも思い出になっている曲。

2位はチャットモンチー『手のなるほうへ』にしました。

きょろ:不思議な曲よね。

こばやんチャットモンチーも意外とばらけたね。

ジロウ:思ったより『シャングリラ』に固まらなかったね。

ぴろ:アーティストはポンポンと決まったけど曲が難しかった。

 

にっしー 3~2位

3位 アルクアラウンド/サカナクション

2位 Joy!!/SMAP

 

にっしー:1位含めてやらせなしで。(ランキングを見て)組み直してないよっていうのは言っておきたい。3位『アルクアラウンド』、まあベタですが。さっきのこばやんの『有心論』の話に引っ張られると、世界一かっこいいMVかなと。日本語っていいな。ロックバンド、エレクトロとも合うんだなっていうのが映像としても言葉のリズムとしてもいいなと感じた。ライブでやらなかったら「なんでやらなかったの?」って思えるくらい、サカナクションサカナクションらしさ全開の象徴的な曲ですね。あとドラムのリズムパターンがとにかく好き。その裏でなるザキオカさんのエレクトロの泳ぎかたというかね。

2位、SMAPの『Joy!!』。いやあ、2位になるね『Joy!!』は。SMAPは『オリジナルスマイル』っていう曲が2011年、震災の後にもう一回引っ張り出されて。SMAPがそこでまた息を吹き返したようなところが正直あって。その後に『SHAKE』ほど明るくはいけないけれども、世の中を明るくする必要が国民的アイドルとしてはあったんだろうなというところに現れたのが津野米咲という天才的な、当時21歳の作曲センスと歌詞だったと思ってます。……エンタメってやっぱり無駄なんですよ。「無駄なことを一緒にしようよ」っていうことをアイドルが言う必要が当時はあったんだろうなという。SAKEROCKにも『MUDA』っていうアルバムがあって当時好きで、やっぱりそこに行きつくんやろうなっていうのを津野ちゃんは若くしてたどり着いてそれをSMAPに歌わせってところかなぁ。あの時の京セラドームの5万人の空間が忘れられなくて、『SHAKE』に次ぐ曲になったなっていうのと、「SMAPファンが選ぶ50曲」っていう中にも16位で入ったくらいファンにも愛されたっていうのがこの曲ですね。

のすけ:これ込みで選んでるとは思ってないですけど、(津野が)「どうにかなるさ人生は」って自分で歌わせてるやんかっていう思いがね。

にっしー:あれだけバカバカしいことを言ってるんだけど、それをクソ真面目にやると5万人10万人を動かせるっていうのがでかいかなって。

のすけ:動かしたはずなのに……っていうのが今になってね。人の命でこういうこと言うのもなんですけど、もったいないというか。

にっしー:もったいないよねぇ……。去年の『オレンジ』とかホント良い曲なんやけどね。

 

ジロウ 3~2位

3位 若者のすべてフジファブリック

2位 恋する凡人/スピッツ

 

ジロウ:3位は『若者のすべて』です。

こばやん:そうだわな。そうだわ。

ジロウ:これはまあそうでしょう。そうなっちゃうよって曲。むしろ3位でごめんなさいくらいの大名曲。これは10年くらいかけて晩夏の代名詞みたいな曲になったなっていうのがありますね。

こばやん:ここまでブレイクに時間がかかった曲ってあんまないよね。

にっしーBank Bandがカバーしてっていうとこもあって。

こばやん:まあこの曲は志村が「サザンが歌ってたら100万枚売れてた」って言ってたくらいだからね。

ジロウ:今やそれくらい言ってもおかしくないって感じあるよね。

続いて2位は『恋する凡人』です。

こばやん:これ思ったんだよ! なんでアルバムなんだよって曲。

ジロウ:これはホントすごい。強い。なんでアルバムのただの一曲なのかって思うほどに。これは初めてNHKの「SONGS」でやってるのを観たときに、恐ろしかった。これを隠してんのかっていうのを感じて。この後に『醒めない』って曲で「まだまだ醒めないアタマん中でロック大陸の物語が」って歌ってるけど、そんなの前にこれ(『恋する凡人』)で言ってるようなもんじゃんって感じがするのね。こんなの20年バンドがやっていい曲かって感じたスピッツ恐ろしいって曲。大好き。

こばやん:「これ以上は歌詞にできない」って他の人が歌ったら嘘になるじゃん。草野マサムネにしかできないんだよね。

ジロウ:あんなに抽象的な言葉でかわせる人が、どストレートにそんなこと言えるのって反則級だよね。

にっしー:でもこの曲「愛してる」とか一言も言ってないんやね。

ジロウ:自分目線だけでいろんなことを伝えてきてる。

にっしー:うわー(自分のスピッツの曲)撤回したい。

こばやん:俺も撤回したい。この曲入れたい。

 

こばやん 3~2位

3位 シャングリラ/チャットモンチー

2位 1984andymori

 

こばやん:俺の3曲は「なんでこれ選ばへんねん関ジャム」っていう3曲だね。第3位、この曲のイントロ聴いたとき何が始まんの? って感じですごいワクワクしたんだよね。今イントロを聴かないっていうけど、俺らはイントロを楽しめた時代でよかったと思うし。すごく遊び心があるというかガールズバンドのあるべき姿がチャットモンチーですべてまとまったというか。今の時代男がどうとか女がどうとかっていうわけじゃないんだけど、女性の10代後半から20代前半の空気感ってあの時期にしか持ってないものだと思ってて、その時しか出せないものっていうのが詰まってるのがチャットモンチーのこの時期かなって気がする。これが関ジャムで入ってないのはショックだった。それくらい僕ら世代には何かしら影響を与えたバンドだと思う。

第2位、だってこれは衝撃的だったもん。1st(アルバム)も良かったけど、2ndのインパクトは半端なかったから。これって高校生とか大学生の授業の終わった後から日が暮れるまでのちょっとした時間を歌ってる曲なんだけど。あの時間って、当時ずっと続くと思ってたんだよね。その空気感を曲の中に封じ込めたってのはすごいなと。

ジロウ:確かに音だけで夕焼け感はあるよね。

こばやん:学生の頃ってその夕焼けってずっと見てられると思ってたし、この時間がずっと続くんだろうなって思ってたから。今聴くと儚い感じがするし。

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がちゃぴん 3~1位

3位 My Instant Song/MONOEYES

2位 Joy!!/SMAP

1位 Diamond In Your Heart/東京スカパラダイスオーケストラ feat.細美武士

 

発起人であるこばやんをトリにするためにここでがちゃぴんの1位までを発表、発表順ももう一度のすけからになります。

さすが上位、それぞれ曲への思いが強く、それを聞くみんなも真剣な相槌中心になってますね。

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のすけ 1位

 

こばやん:どうなるんだろ、テナーもACIDMANも出ちゃってるからね。

きょろ:そうだよね。

のすけ:正直、この曲被ってないんやっていうのがすごくビックリしてて、今まで会話にも出てきてないんですよ。僕の中ではすんなり決まったんですけど、1位はこの曲です。

 

ミュージック/サカナクション

 

のすけ:それこそ『セントレイ』とかもっと前の1stアルバムの時代からずっと続いてますけど、ポップとロックに加えてダンスミュージックっていう3つのジャンルを、こんなに高いレベルで昇華してる曲って今まで聴いたことなくて。ホントにすげえなって思ったし、何よりこの曲を日本の音楽の最高峰と言われてる紅白歌合戦っていう舞台に持って行ってるですよ。

きょろ:これで行ったんやね。

のすけ:その功績ってえげつないと思うし、この曲ってフジテレビのドラマの主題歌なんですよね。

こばやん江口洋介のやつね。

にっしー:「dinner」かな。

のすけ:そういう大衆性もあるし、誰が聴いてもスッと入ってくる曲っていうのを高次元でいろんなジャンルを交えてやった。こんな曲を書けるってやっぱりすごいなって思ったんですよ。(今日)サカナクションっていう名前が出るたびに「会話には出てくるかな」って思いつつ出てこなかったのがビックリしたくらい2006~2015年っていう年代に分けた時に最高峰な曲なんじゃないかなと。ランキング何回も考え直しましたけど、ここの1位だけは最初から最後まで揺らぎませんでした。

こばやん:やっぱサカナクションってそれぞれのサカナクションがあるのよ。それぐらい寄り添ってるバンド。

ジロウ:最初からずっと観てる人とかだと見方かわるもんなぁ。

 

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 きょろ 1位

きょろ:これは最初に言っとくと、序盤のほうでにっしーがポロッと言ってた「スリーピース好きやなー」っていう結果。

 

FREE STAR/ACIDMAN

 

きょろ:これになりまして。

こばやん:俺はACIDMANあんまり知らないけどこの曲は好き。

きょろ:これは自分の中だけの話になってしまうと、すごくツボになるところが凝縮されてて。イントロ好き、歌詞の流れ好き、サビに向かってどんどん上っていく曲調好き、っていう好きしか詰まってない。この曲があったがためにいろんなことを立ち返って考えたことがあって、歌詞の中で「たった一秒で世界は変わる」って歌ってて。このとき人生ですごく迷っていて、高校卒業してコーヒーの会社に就職したけどこのままでいいんかなって思いながら毎日を送っていて。これを聴いた時、綺麗なメロディに乗せながら「たった一秒で世界は変わる」って歌っている。それを歌っているのがスリーピース、3人でやってるていうことが自分の中で面白いって思えて。これは1位がパンッと決まった。この曲を聴いたがために俺は仕事を辞めて1回自分の好きなことをやってみようって決意したターニングポイントにもなったし。結果的にACIDMANの3人はこの名前で会社を立ち上げるっていうのもあって。この曲を聴いた時にもっとこの曲売れてもいいのになっていう曲。故に2006~2015年というくくりの中でいうと1位。これしか出てこない。

のすけ:僕のさっき入れてたACIDMANの『式日』は同じアルバムの『FREE STAR』の次の曲なんですよね。

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ぴろ 1位

 

ぴろ:私の1位はですね、ジロウさんが『恋する凡人』を入れてくれてめちゃくちゃ嬉しかったんですけど、やっぱりスピッツが1番好きなのでその中でもこれに。

 

桃/スピッツ

 

ぴろ:『桃』にさせていただきました。

ジロウ:『さざなみCD』だ。

ぴろ:初めてリアルタイムでちゃんとアルバム買ったのが『さざなみCD』で、その中で一番「この曲!」って思ったのが『桃』で。これもシングルになっても全然おかしくないっていうか。歌詞も雰囲気もスピッツらしいのがめっちゃ詰まってるなって思ったんで。

こばやんスピッツはみんな選ぶね。曲被ってない?

ジロウ:被ってない。うわーランキングムズいな。

こばやん:殿堂入り枠にしたいくらい。

 

にっしー 1位

にっしー:改めて、やらせなしでお送りしておりますが。のすけくんのリアクションを楽しみにしてるところではある。

 

エソラ/Mr.Children

 

にっしー:『エソラ』なんです。これが入るとは思わなくて。僕、ズバ抜けて『エソラ』なんですよ。ミスチルは2005年くらいからほぼ全ツアー行ってまして、「HOMEツアー」ジロウの『箒星』とかも強いんですが、その延長線上にある「ポップの頂上」みたいな。イントロからアウトロからポップアンセムってここまで登り詰められるんだっていう完成系、ロイヤルストレートフラッシュみたいな。

のすけ:ほんまそう、ほんまそう。

にっしー:この森本千絵さんのアルバムジャケットも名画に近い。というのと、2012年の「POPSAURUS」っていうツアーなんだけど「20周年何から始まるんだろう」ってなったところからこの曲がドカーンと始まった時に全部飲み込まれてしまって。恐竜のセットがあったんやけど「食われる食われる!」ってくらい爆発力を持った曲というのが大きくて。そこから『箒星』『youthful days』って続くんですが「打順おかしない?」っていう。「4番4番4番」。満塁ホームランばっかりになった2012年のツアー。25周年ツアーでは本編のラストにこの『エソラ』を持ってきたってところにこの頃のMr.Childrenの背骨というか、メンバーとしてもファンとしても頼りにしてた曲なんちゃうかなと。2000年から2020年になると僕は『口笛』になるんですけど。それはまたの機会にというところで。

のすけ:被るんやこれ、めっちゃ嬉しいですね。

ジロウ:これもポイント高くなるなぁ。

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ジロウ 1位

こばやん:ジロウちゃんの1位なんだ?

ジロウ:これです。

 

俺たちの明日/エレファントカシマシ

 

ジロウ:レーベルを移籍して一発目で、ガツンと持ってかれたっていうイメージで。さっきのスピッツもそうだけど、40代でこんな真っ直ぐな曲持って来られたら、当時20台前半とかの自分は「くよくよしてらんねーな」って見せ付けられた曲だなって思って。この一曲があったからこそ今のソロ活動とかも活きてきてるだろうしっていうのも含めた1位です。

こばやん:再ブレイク感強かったよね。

ジロウ:『今宵の月のように』とか『悲しみの果て』に続くのがないってところで、この曲あたりから蔦谷さんに手がけてもらったりでまたひとつステップ上った感はあったね。

のすけ:田舎ってハウス食品のCMがスポットでめっちゃ流れるんですよ。この曲ウコンの力のCM曲で、夜中とか昼間、夕方のニュースとかで2分間に3回とか流れてて、都会の人以上に田舎のおじさんたちはこれ聴いて働いてたやろうし、当時中学生高校生だった子たちは今染みてるんすよ。

ジロウ:そう考えると僕らもこれから30代40代になっても支えられる、勇気付けられることが確定してる曲だから。スケールの大きい曲だよね。

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こばやん 1位

こばやん:みんなだいたい分かってんじゃないかな。俺の1位は。

 

若者のすべてフジファブリック

 

こばやん:しかないでしょ。

ジロウ:そうね。

こばやん:ホントにこの曲不思議な曲でさ、多分みんなが「俺の歌だ」「私の歌だ」って思うんじゃないかなっていう。それって『若者のすべて』っていうタイトルに包括されていて、この曲のタイトルをつけるのに悩んだらしいのよ。候補だと『最後の花火』とか。でもそれもしっくりこない。っていう中で『若者のすべて』っていうのが出てきて「そうだね」ってなったらしいんだけど、手ごたえもあったって言ってたし。そんな曲がオリコン初登場30位で全然売れず、志村がずっと「この曲が評価されなかったのがよく分かんねえ」ってずっと言い続けてた曲だけど。10年近くかけて評価されてきてる、曲が育ったっていうのが物語としてすごいなと思っていて、そういうスケール感もあるし。

一方で個人的な話をすると、この曲が出たのが大学1年生の秋だったのね。元々する予定じゃなかったらしいんだけど、やっぱりこの曲はシングルカットしとこうっていうことで『TEENAGER』のリリース直前にもう夏じゃないのにシングルカットに踏みきった曲で。そこから大学1年の時からずっと聴き続けてんだよね。もう身体に染み込んじゃってるんだよね。っていうのが1位であるべきだろうなって。フジだったら好きな曲ほかにもいっぱいあるし、『バームクーヘン』とか悩んだんだけど、やっぱり『若者のすべて』が1位であれば万人が納得するでしょうっていう意味で1位。

のすけ:僕フジファブリック、デビューから聴いてるんですけど、ガチ勢の人たちとは全然違うので意外とこの曲選ばないんじゃないかなって思ってたんですけど、やっぱり入ってくるんですね。

こばやん:多分みんな出た当時「なんでこれが評価されないの」って思ってたはずだから。その時にガーンと売れてたらもしかしたら選ばないかも知れないけど、みんなで育てたっていうのがあるんじゃないかな。

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ランキング集計

長々とありがとうございました

以上の結果を踏まえまして独自の集計方式を用いてランキングトップ15位を作成しました。

集計については詳しいことを書くと長くなってしまうので「曲被り>アーティスト被り>発表時のリアクション>決戦投票>ジロウの独断」といった感じだと思ってもらえれば。

やっぱりこの人数で総合の30位までを決めようとすると下位がカオスになってしまうので15位までとさせていただきました(ちなみに6位は誤植ではなくタイです)

というわけで2006~2015年自分たちの名曲ベストの総合順位を発表します!

 

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といった結果となりました。

同世代を生きた方には何かしら刺さるランキングになったのではないでしょうか。

気に入らない! という方がもしいたら仲間を集めて同じようなことをやってみてください。めちゃくちゃ面白いので。

個人的にはandymoriは完全に後追いで聴き始めたので、もちろん『1984』が良い曲だとは知ってはいたのですが、リアルタイムで触れるとここまで差が出るのかと実感しました。曲はバンドは生物だなと感じました。

この会が面白かったので今度はアルバムでやりたいなとか洋楽でもだとかという話も出ているので実現したらまたまとめるかも知れません。その際にはまたよろしくお願いします。

 

それでは。

 

オススメ漫画と2021年冬のお話。

 

 

やべー、堕落にかまけてかなり遅れてしまったーとブログを開いてみたら前回も4日だったからオッケーって感じではじめていきたいと思います(オッケーではない)。

そんなオッケーではない僕の今シーズンのオススメ漫画を列挙する守りたいシリーズ、今回は2021年1〜3月に新刊が発売になった作品からピックアップです。

毎度のごとく面白い順とかではなくて打順みたいな感じです。

 

葬送のフリーレン

10年に及ぶ旅の末、魔王を倒し王都に凱旋した勇者ヒンメル一行。多くの人に讃えられ、もてなしを受ける4人だったが、長命のエルフである魔法使いフリーレンはどこか実感もなく、50年後に再び集うことを約束し4人はそれぞれの道を進み始めた。50年後、4人は再会し約束を果たすと程なくして勇者ヒンメルが亡くなってしまう。彼の葬儀で彼のことを何も知ろうとしなかったことに気付き涙を流したフリーレンは、彼との旅路を辿り、人間を知るための旅にでる。
……そりゃあそうですよ。面白いですよ。マンガ大賞ですもの。僕がどんな言葉を並べてもその評価がすべてを物語りますよ。シーズンを過ごしているうちに何となく取り上げる作品を選り分けているんですがこんなことになるとはね。前回の怪獣8号を早めにツバつけておきたいがために後回しにしたらこれだよ。いやほんと面白いのよ。


葬送のフリーレン (1) (少年サンデーコミックス)

 

神客万来

一日一組限定で願い事を叶えてくれるというツバメ屋ホテル。ひょんなことからそこで働き始めたみちるは、そのホテルのお客さんがすべて「人間ではない」ことを知らされる。
古今東西、あらゆる人外をおもてなすバラエティ漫画。お客さんの伝説などから趣味嗜好を読み解いてドタバタながらもしっかりおもてなしを完遂させるのが見ていて楽しい作品です。


神客万来! 1 (芳文社コミックス)

 

メイドさんは食べるだけ

 英国のお屋敷でメイドとして働くスズメ。とある出来事によって、スズメは日本の小さなアパートで生活をすることに。初めての海外で初めての一人暮らしで心配事もある中、日本の食べ物に興味津々なスズメはアパート、町内狭しと食べるだけの日々が始まる……。
本当に食べるだけ、食べるだけです。食べるものも高級なものではなく、むしろかなり庶民的なものを新鮮な面持ちでおいしく食べるだけ。なんだか小動物的な可愛さも相まってそれを見てるだけ、でも楽しめる作品です。


メイドさんは食べるだけ(1) (イブニングKC)

 

ふりむけばアザラシ

 どこからともなく現れて、誰かを幸せにして去っていくアザラシ。様々な状況に陥った人間たちがそのアザラシに助けられたり癒やされたり振り回したり振り回されたりする少しシュールな作品。
こちとらね、物心ついたころにはアザラシの写真集を抱えてた人間ですよ。そりゃあ書店で見かけたら手に取らざるをえないでしょうよ。内容ですか? 「ふーん、なかなかやるじゃないよ(ニヤニヤ)」でしたよ。


ふりむけばアザラシ 1 (MFC)

 

渡り鳥とカタツムリ

 機械部品の会社で働く入社二年目望月雲平。ある日自分のミスで取引先に迷惑をかけた一件が引き金となり、社用車のまま逃亡してしまう。ご飯も喉に通らない状況で隣の席にたまたま居合わせた女の子・渚つぐみにコーヒーでも飲むかと連れられたのは一台のワゴンカー。彼女は車内を部屋のように改造し、全国を車中泊しながら旅をしていたのだった……。
こういう「男のロマン」的な趣味に傾倒する女の子。というのは数あれど、やっぱりどれもどこか無理やり感は否めない(そこがいいというところもある)んですが、この登場人物のつぐみは「やってそう」感のあるキャラクターとして描かれていてするっと入っていけましたね。作品全体がいきいきしていて楽しいです。


渡り鳥とカタツムリ 1巻 (クランチコミックス)

 

以上です。割と前回が乱雑な舞台がならんだのに対して全体的にほんわかした舞台が多くなりましたかね。それにしても、最近漫画を売りに出したのですが揃いも揃って「見た感じそそられるわけじゃないけどちょっと気になるなあ」程度の印象なのに「ここで紹介する流れもあるし」という建前で買った作品ばかりだったので、もっと長年のジャケ買い力を信じたいと思いましたね。

 

それでは。

 

オススメ漫画と2020年秋のお話。

 

 

あけおめ。倖田來未でしたね。ああ、ガキ使のエンディングの話です。ならあの年明けすぐのaikoの今年もよろしく的なCMなんだったんですかね。あんなのあったっけ? ちょっとそわそわしちゃったじゃないの。

そんな僕の今シーズンのオススメ漫画を列挙するやつです。どうもどうも。

というわけで2020年10~12月に新刊が発表された作品の中からピックアップ。

もちろん面白い順とかではなく、打順みたいなものですね。

 

怪獣8号

世界屈指の怪獣発生率を誇る日本で、対怪獣の防衛隊員の夢が破れ怪獣専門の清掃業をしていた日比野カフカは同じく防衛隊員を目指す部下・市川レノに感化、募集年齢の引き上げの情報を受けて再び防衛隊員への道を目指そうと思った矢先、謎の怪獣の手によって怪獣の姿に変えられてしまう。自我を残したまま怪獣のパワーを身に着けた反面、その姿のままでは追われる身になってしまうというジレンマを抱えたまま防衛隊員を目指すこととなる……。

既刊1巻ですが、1話が公開された瞬間から話題の嵐で1巻にしてはかなりの発行部数だったらしいので2巻を待ってたら手遅れになりそうだったのでね。1話の最後の方でギャグっぽく振ってたので個人的に「あれ?」と思ったのですが、基本軸はしっかりしてたのでバリバリ楽しめそうです。

 
怪獣8号 1 (ジャンプコミックス)

 

九龍ジェネリックロマンス

東洋の魔窟・九龍城はノスタルジックな街並みあふれるディストピア。鯨井令子と工藤発は九龍城内の同じ不動産屋に勤める同僚。30代の二人は複雑な関係で……

恋は雨上がりのように』の作者によるラブロマンス。かつての香港に存在した巨大スラム・九龍城をモデルにしたオリエンタルで乱雑な街や複雑な関係のストーリーが読み出したら止まらない作品です。いやぁしかし1巻ラストのシーンは度肝を抜かれましたねぇ。


九龍ジェネリックロマンス 1 (ヤングジャンプコミックス) 

 

放課後ていぼう日誌

田舎に引っ越して海野高校に入学した鶴木陽渚は、近所を散策中に出会った先輩の黒岩に半ば強引にていぼう部に入部させられることに。インドア派で生き物が苦手な陽渚は個性豊かな部員たちに囲まれた波乱の高校生活が始まる!?

アニメもされて5巻以上になっちゃったので今さらかとは思ったのですが、昨年夏の九州豪雨で被災されて作業環境一式がやられてしまったらしく、応援の意味を込めて。個人的に親戚の家が漁師で、作品の舞台のようなところで釣りをさせてもらったことがあるのでノスタルジックを感じますね。

 
放課後ていぼう日誌(1)(ヤングチャンピオン・コミックス)

 

スインギンドラゴンタイガーブギ

戦後日本の慌ただしい中、溺水事件で記憶を失った姉を持つ主人公・おとは、かつての姉と仲睦まじくしていたベーシスト・小田島龍治を探して彼の残したベースを手に東京へ旅立つ。手がかりもないおとは拙いベースを弾きつつ路上で歌っていたところ、通りかかったジャズバンドに声をかけられて米軍基地のステージで歌わないかと誘われ……

2020年に読んだ新しい漫画の中では一番じゃないですかね。戦後の空気感みたいなものの描き方がとても上手くてついついのめり込んでしまっております。さらにSpotifyApple Musicに当時の音楽で作られた公式のプレイリストがあるので、それを聴きながら読むとさらに没入感に浸れるのでオススメです。

 
スインギンドラゴンタイガーブギ(1) (モーニング KC)

 

コーポ・ア・コーポ

借金、DV、援交など訳ありの住人たちが住む大阪の安アパートを中心に、過去、現在と様々な人生を描く下流生活譚。

『スインギン〜』が2020年で一番って言いましたけど、これも一番ですわ。ダメな人がダメなりに生きているのを見るとなんか、生を感じますよね。そういうやつです。でかい猫もいるし。

 
コーポ・ア・コーポ (1) (MeDu COMICS)

 

以上です。九龍城やら漁村やら戦後日本やら下流安アパートやら、かなり乱雑で薄汚れた舞台ばかりが揃いましたね。怪獣8号も建物とか壊れてるしね。……そこに漁村を混ぜるのはさすがに失礼か。

 

それでは。