べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

使いたい名言とかってに改蔵のお話。(第5巻)

 

そして輝くかってに改蔵。使えるか使えないかで言ったら使ってみろの名言集。

第5巻。出てくるヘンタイもネタも絶好調な巻ですよ。

毎度の如くビビっときたワードをチョイスするので使ってみろですよ。

 

これ全部箱ごとください

第1話「これが大人のやり方だ!!」より、しがらみニュータウン内の駄菓子屋吉田に現れた謎の人物の言葉。居合わせた子供たちの「大人買いだ!」というリアクションがこの回のテーマである。それはそうと大人になったら使ってみたい言葉ではあるが、実際に大人になってみるとそんなに箱ごと欲しいものもないのである。

 

大人買いは大人がするするものとは限らない

カードゲームやカプセルトイという一貫性のないものをターゲットにした大人買いを「無差別大人買い事件」と名付け捜査を開始する天才塾捜査一課コース現しがらみ署刑事のしげさんと科特部の面々。その捜査でプロファイラーとしても腕利きであるらしい部長が放った言葉。今の小学生は金持ってるかららしい。しげさんも「犯罪の低年齢化か……」と呟いている(そもそも犯罪ではないことはもう野暮である)。大人買いする子供がいたら使おう。

 

君の天職はズバリ! ファイヤーダンサー!!

第2話「オレは何ですか!?」より、進路に悩む山田さんに突然現れた男(元天才塾人事コース・モムラ)が山田さんの素質を見抜いて言った言葉。ファイヤーダンサーに向いてる人がいたら使おう。

 

いいっ すごくいい! 適材適所!!

騒ぎを聞いてやってきたよし子先生にモムさんが言った言葉。エッチな体をしてるくせに先生をしていたり部長をしていたらそれは適材適所らしい。地味によし子先生初登場? エッチな体をしてる人の職業を知った時に使おう。

 

今年の流行色は白なのよ!

第3話「対改蔵最終兵器!?」より、改蔵に危機を知らせに来たおしゃれ先生が本題よりも前に知らせた言葉。いつの世も白が人気白が人気。流行色を知らせたい時に使おう。

 

さぁ狙え! ちくびをつくなり、へそをなでるなり!

天才塾の残党が再結集し改蔵を狙っているという、新展開(今までと変わらない気が……)を知った改蔵が各所に「俺、狙われてんすよ」とニコニコ触れ回り、いよいよやってきた刺客である元天才塾情報伝達コース・ゆうじに仰向けの大の字になりながら叫んだ言葉。えらくソフトタッチだが、彼なりの弱点なのかも知れない。刺客が現れた時に使おう。

 

5月バカの日だよ!!

第4話「5月1日の悲劇」より、羽美が何かに怯えてる風な改蔵に訳を訊いた際の答え。曰く、エイプリルフールで騙された人が復讐をしに来る日らしい。5月1日に使おう。

 

5月バカはウソをつかれるかわりに、本当の事を言われるのだ

同じく改蔵が5月バカの復讐方法を訊かれた時の言葉。曰く、「ウソをつかれるより、本当の事を言われるほうが10倍も20倍もつらいんだぞ」だそうだ。

 

友達いないだろ

エイプリルフールに改蔵に騙されたという元天才塾童話作家コース・王様が、改蔵の関係者である羽美に告げた本当の事。前巻からの流れでどんどん友達いないキャラにされていく。「ひげはえてるよ」、「妥協?」、「しめってるよ」、「キミ、塾だと明るいんだって?」など、この回は使いたい言葉の宝庫である。若干ふかわりょうみがある。

 

キミんちのカレーちくわ入ってんだって

再び王様が羽美に告げた本当の事。別にいいじゃんという感じだが、本人はものすごくダメージを受けている。このエピソードも後々までイジられる。カレーにちくわが入ってる家庭の人に使おう。

 

キミのフルネームは…

王様が山田さんに告げようとした本当の事。しかしどこからともなく毒矢が飛んできて王様は退治されてしまう。ここから始まり、結局最後まで明かされなかったかってに改蔵七不思議のひとつである。ネット社会になり、ハンドルネームのみで呼ばれることも増えてきた現代になって意味を持ってきた感のある言葉である。

 

 

やっと買った大切なヤキソバパンを貢がされたんです!

第5話「貢いでいたい」より、天才塾からの刺客に山田さんが第一被害者になるというお決まりの展開で山田さんが訴えるように言った言葉。山田さん=ヤキソバパンという図式もここが初出。この巻こういうの多いな。えーっとそういう時に使おう。

 

ロスタイムは!!

第6話「やるで~~~す!!」より、改蔵のクラスの学級崩壊を止めるべく投入されたドォンガが小テストの終了時間に意義を訴えた際の言葉。今ではアディショナルタイムと名称が変更されたが、まあつまりは時間の延長を要求する時に使おう。

 

私、帰宅部だから

第7話「家に帰ろう(気合いで!)」より、季節はずれの(部長「きっと4月にやりそこねたネタなのね」)部活勧誘の際に、部活を訊かれた山田さんの言葉。シンプルな受け答えだが、学校に実在する帰宅部に拘束されてしまう。帰宅部だったら使おう。

 

かわいそうだが、道草者はおいていくのが帰宅のルール!

名将・勝カントク(改蔵)のもと、練習帰宅(練習試合みたいなものらしい)に挑む帰宅部とそれに付いて行く科特部。途中ゲーセンに吸い込まれていった部員に部長の鬼塚権八が泣きながらに放った言葉。直後に羽美が「道草したほうが幸せなんじゃ…」とこぼしているが、まったくである。道草している人がいたら使おう。

 

ガンダムはじまっちゃうだろ

数々の誘惑をスルーし、平然と帰宅の足を進めていくなまあし水産のエース・しらぬいに帰宅の極意を訊いた際の答え。録画予約していないからという強固な理由でカントク共々打ちのめされた(?)。早く帰りたい時に使おう。

 

あるよ…6月に祝日

第8話「休みたいようがいっぱい」より、「6月は祝日がないからキライ」という羽美に改蔵が言った言葉。曰く「歴史上抹殺された幻の祝日」があるらしい。6月に祝日があったら使おう。

 

休んだ日の記憶がまったくないそうです

過去に6月に祝日を満喫していた男性の証言を語る改蔵の言葉。ここからどんどんムー系のアレな展開に突入していく。休んだ日の記憶がまったくない時に使おう。

 

ジメジメの何が悪い!

第9話「こいつは湿気ーだ!」より、梅雨の湿気を嘆く山田さんに謎の人物(秘密結社しめしめ団)が放った言葉。例によって山田さんは第一被害者として湿らされてしまう。ジメジメを嫌う人に使おう。

 

ラヴコメか!?

第10話「どうしようラヴストーリー」より、登校途中に道の角でぶつかった地丹と山田さんに放った改蔵の言葉。ラヴコメっぽい言動をした人に使おう。

 

はーい、ウーミンでーす

第11話「不っ発の日」より、ひとりDJごっこ(ここでいうDJはラジオのDJ)をしていた幼き頃の羽美のテープが改蔵の家から発掘され、学校のラジカセで再生された時の一言目。このラジオのタイトルである「ときめきウーミンナイト」は後にアニメ『さよなら絶望先生』のラジオ番組『さよなら絶望放送』の番外編として日塔奈美による「ときめきナーミンナイト」に流用される。シンプルに痛い挨拶として使おう。

 

内ハネの…部長!!

改蔵の手配した天才塾不発弾処理班によりクラスの人物の不発弾(上記のような過去の恥ずかしいもの)が発掘される中、部長の極秘ノートの中に入っていた写真を見た一同の言葉。ミラノっぽかったりフランスっぽかったりするあの外ハネが昔は内ハネだったことは最大の秘密らしく、謎の煙によって一同の記憶は消されてしまう。頑張って使おう。

 

未来は明るい

第12話「とらうま町最後の日!?」より、1999年7の月(当時)に滅亡する地球から救うノアの箱舟(学校の裏にあった屋形船)に乗せる選ばれし者や物を改蔵と天才塾有識者の方々で選定し、明るい未来を想像した際の言葉。このブログの改蔵シリーズの1巻を書いた際の「残したい言葉」はこの回からきている。未来は明るい時に使おう。

 

山田さんのキャラクターが深く掘り下げられたり、新展開(?)により、元天才塾の人間がほぼ毎回出てくるなど中期に向けての軸が完全に出来上がった巻でしたね。

6巻に続く。

 

オススメ漫画と2019年春のお話。

 

オススメの漫画を列挙するってことは、季節が変わるってことですね。

今シーズンは比較的1巻をよく買ったシーズンでしたね。途中臨時収入があったので、心なしか机に積んである漫画がいつもより多いような気もします。

そんな春シーズン、2019年4~6月に新刊が発売された漫画の中からピックアップ。ここから本棚に差していく作業が楽しくもあり面倒くさくもあり。毎度の如く面白い順とかではなく打順みたいなものです。

 

あの人の胃には僕が足りない

中学3年生の舟次蒔江は同じ学校の高等部に通う先輩・満腹さちに恋をしていた。しかし満腹先輩はワタリと呼ばれる異形が人に扮した姿であり、蒔江はそのワタリを引き寄せる体質だということが発覚する。おいしそうな匂い(体質)の蒔江と、それを食べたい本能を抑える満腹先輩のラブコメディ。

個人的に絵柄やキャラクターのノリが昔のガンガンっぽく感じてなんだか好きです。そもそも絵柄がどストライクです。あやかりたい。

 
あの人の胃には僕が足りない(1) (モーニング KC)

 

あせとせっけん

化粧品・バス用品メーカーに経理として勤める八重島麻子は汗かき体質がコンプレックスで制汗・消臭ケア用品が手放せない。ある日、商品開発部の名取香太郎が現れ「あなたのにおいを嗅ぐとインスピレーションが沸く、新商品のためにこれから毎日嗅ぎに来ます」と言われてしまい麻子の日常が一変してしまう。

割と気になっていたものの機会を逃していたものをこの度の臨時収入で買い揃えたものです。これもまあラブコメなんですが、思ってたより早くくっつくんですね。最近のってなんかそんな気がします。出会いこそフェティッシュですが、くっついてしまえば微笑ましいカップル漫画なので安心してご利用いただけます。

 
あせとせっけん(1) (モーニングコミックス)

 

モキュメンタリーズ

擬似(=モック)のドキュメンタリーであるという意味の造語であるモキュメンタリーを、架空の漫画家・百野哲を軸に一話完結方式で語られる漫画。

作者の実体験を元にしたりしなかったりをテーマに重厚でちょっぴり切ない物語が特徴。残念ながら完結してしまったのですが、題材的にももっと読みたい作品でしたね。

 
モキュメンタリーズ 1巻 (HARTA COMIX)

 

おやすみシェヘラザード

全寮制の女子高に通う二都麻鳥(にとあさと)は、ある日自分の部屋の冷房が壊れて寝付けないのを理由に友人の部屋で寝かせてもらうことに。しかし部屋に向かう途中、寮母さんに見つかりそうになったところを通りかかった部屋に引き入れられてしまう。そこは妙な噂が流れる13号室だった。妙な色気を持った13号室の住人で、先輩の箆里詩慧(へらざとしえ)に「大人の世界を教えてあげる」と言われ……。

……とまあそんな前置きですが、蓋を開ければ話下手な先輩に夜な夜な映画の話を聞かされ、あまりの下手さに毎夜毎夜睡魔と戦うという漫画です。

篠房六郎さんの作品はいくつか読んでいるとても好きな作者さんで、なかなか難解な作風なところがある方なんですが、そこに「話下手な人が映画を語る」という設定が乗っかるだけでめちゃめちゃポップになっていて連載が始まった当初ワクワクしたのを覚えてますね。

 
おやすみシェヘラザード(1) (ビッグコミックススペシャル)

 

幸せカナコの殺し屋生活

ブラック企業を辞め、間違えて殺し屋会社の面接に来たものの驚きの白さ(福利厚生面)で勢い入社を決め込んだ主人公・カナコが、類まれなる殺し屋適正と天職さ加減にめっちゃハッピーでヤッピーな漫画。

殺し屋なのにテンションが高かったり、4コマなのでテンポがよかったり、「マジマジマジマジアルマジロ」や「いやいやいやいやロップイヤー」などかわいい動物を交えたギャグみたいなものが絶えず飛び出すとにかくハッピーで読みやすい作品です。

 
幸せカナコの殺し屋生活(1) (星海社コミックス)

 

縦軸は麻? 多くの1巻を購入したのでまだ続けられそうです。

それでは。

 

 

子供と小島よしおのお話。

 

パンケーキ食べたいパンケーキ食べたいパンケーキ食べたい。

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おいホットケーキ食わねえか。

なんだろうねこれね。うたのおにいさん感とか体操のおにいさん感のある人はもっといるだろうに、例えばそもそも本職の元おにいさんもたくさんいるわけし、同じ芸人枠でいくならパッション屋良とか藤崎マーケットとかCOW COWとか(おにいさん成分優先)がいる中、小島よしおがあてがわれてそれがかなり様になっているっていうね。森永側の扱いもナイスなものだよね。

しかしこの抜擢も小島よしおのこれまでの活動の賜物だという、そういうお話ですね。よろしくお願いします。

 

まず僕が小島よしおを初めて認識したのは彼のブレイク前夜といった頃で、ある日突然父から「小島よしおって知ってるか? 面白いぞ」と言われ、当時夜に不定期シフトのバイトを入れており今のように録画環境も持ってなかったので割とゴールデンタイムのバラエティから遠ざかっていた僕は「そんなに言うなら」と意識して見たあの日ですね。確か『笑いの金メダル』だったかな、実際腹抱えて笑いました。

そんな小島よしお、その風貌や芸風も相まって早々から一発屋もしくはその予備軍みたいなレッテルを貼られていたのですが、僕はなんだかんだ生き残りそうと感じていたんですよね。ええ、今となっては何とでも言えますが。後出しじゃんけんみたいになっちゃうんですが。本当だよ、本当なんだって。

そう思っていたものですから、後にふかわりょうが自身のラジオ番組で「小島よしおくんとは似たようなものを感じる(意訳)」という発言をしたのを聞いた時に「それだよそれー!! ふかわクーン、それだよー!! ふかわクーン、ひとことネタ言ッテヨー!!」と深夜にも関わらず叫んでしまったのを覚えています。

 

それが2007年。流行語大賞に「そんなの関係ねえ」「おっぱっぴー」のダブルノミネートされた年ですね。

その後、さすがにその勢いは落ち着いてくるわけなんですが、その風向きが明らかに変わったと感じたのが2011年。『ロンドンハーツ』のスペシャルの中に「ちょい古-1グランプリ」という、一昔前のブレイク芸人が子供たちの前でネタをして○か×かを選んでもらい、100人中何人に支持されるかという企画があったんですが、髭男爵レイザーラモンHG、レギュラーなどの同時期のブレイク芸人たちが軒並み70点台からそれ以下に落ち込む中、小島よしお一人だけが95点を叩き出したんです。番組の流れとしては最後に当時のブレイク芸人である楽しんごに98点を出されて掻っ攫われるわけなんですが、僕としては「小島よしおは事前情報を持ってないハズの子供にちゃんとウケる」という事実がものすごく印象に残ったんですね。実際にこの数ヵ月後に行われた企画の第二弾でも1位という結果を残しています。

なぜそんなにも子供の心を掴むのかに関しては、「そんなの関係ねえ」の声と動きが無意識に心地よさを感じる波長1/fゆらぎを生み出しているということや(彼の他のネタにはまったくないらしい)、子供にウケやすいひとつの言葉を連呼するネタといういろいろな側面があるのでしょうが、とにかく小島よしおはここで何かを掴んだのではないかと思うんです。

その後「よしおのアルプス一万尺」や「ごぼうのうた」など子供向けの楽曲を発表、2018年には初の絵本「ぱちょ~ん」を発売。その発売イベントに麒麟川島が遭遇し、その子供人気を物語るエピソードを先日の『アメトーーク』でも話していました。

 

小島よしおの強みはそんな子供人気だけではなく、持ちギャグの多さとそのゴリ押しが挙げられるのではないでしょうか。前述の「よしおのアルプス一万尺」や絵本発売イベントで軽くネタとして披露されたグーチョキパー遊びでも数々出てくるが、一世を風靡した「そんなの関係ねえ」に比べると「だいじょぶだいじょぶ~」、「なんの意味もない!」、「まえまえまえ」など数はあれど小島よしおのヘビーウォッチャーでないと馴染みのないものばかり。しかしそんなの関係ねえと言わんばかりに当たり前のように組み込まれているあたりに彼の強かさを感じる。

思えば2016年のR-1ぐらんぷりでのコジマリオネットも小島よしおのギャグの集大成ともいえる内容だったので、自分の生み出したギャグを最大限利用してハリウッドザコシショウに次ぐ2位と大健闘だった。

「新しいネタも見てくださいよ」とネタやギャグを披露する一発屋は数いれど、小島よしおほど短いスパンで数を打ち、かつ端々にねじ込んでくる人も珍しく、その前のめりさが彼の強さと言える。

 

2018年の小学生の好きなギャグに「そんなの関係ねえ」が「ひょっこりはん」、「35億」に次ぐ3位にランクインするほど成果は確実に出ている。「子供は飽きられても次の世代がどんどん出てくる」という本人の言葉の通り、これからも子供人気は衰えることはなさそうだ。

子育てのお供に小島よしお、いかがですか!

 

それでは。

 

バンジョーとカズーイの大冒険のお話。

 

 

また会えたね。いやぁほんとにね。

バンジョーとカズーイがスマブラに参戦ですよ。以前*1の予想にも当然が如く挙げてはいたものの、いざ本当に実装となるとソワソワした気持ちが収まらずに現在というわけですよ。

バンジョーとカズーイの大冒険というゲームと任天堂についてはもう界隈でも画像での長文(バンカズでこの手合のものが出てくる日がくるとは)が散見されているので詳しいことは省きますが*2、もちろんバンジョーとカズーイが任天堂のソフトに帰ってきたというエモさはもちろんありつつも、それ以上に僕の心に響いたのは参戦が発表された時の人々の反応動画ですよ。

 

僕自身は発表のあったニンテンドーダイレクトのリアルタイム時には複数人で飲酒通話しながら視聴していたので半ば「もしかして夢なんじゃないか」という気持ちと、この通話内ではしゃぎ過ぎるのはちょっと恥ずかしいという気持ちがあったので(主に)海外勢のようにイスから転げ落ちるほどの大はしゃぎとはいかなかったのですが、それでも「うわーくるくるやまのふもとだ」とか「最後の切り札ジンジョネーターだ!」とか「あーここ原作再現(最後の切り札で相手が地面にめり込むシーン)」とか、実際に口に出していたのか心の中だったのかはもうアルコールのせいで覚えてないけども、とにかく内なるテンションはMAXでしたね。

そういった割と抑え目だった自身の代弁という意味で反応動画に自分を重ね合わせたというのもひとつ、あるにはあるんですが更に個人的にグッときたポイントがあるんですよ。

 

バンジョーとカズーイの大冒険』が世に出てきた時に僕はまだ野山を走り回っていてもさまになる年頃だったんですが、当時の地元でのゲームハード勢力図はロクヨンとプレステで半々といったところで、友達同士で集まった時にはみんなでわいわいできるロクヨンが重宝されていたといった感じでしょうかね。

そして『バンジョーとカズーイの大冒険』の普及率はというと、実は僕と石井くんの2人しか持ってなかったんです。決して僕の地元が過疎地域というわけではなくね。

というのも、わいわい集まる時にはマリオカートマリオパーティスマブラポケモンスタジアムミニゲーム、あとみんなでたまごっちワールドといったロクヨンの作品群が大変重宝されていたのですが、こと一人用のゲームに関してはそんなでもなかったんですね。

なぜならドラクエやFFなど豊富なゲームを抱えていたプレステの存在はやはり大きく、「一人用のゲームだったらプレステやるわい」という人が大多数で、割と裕福な家庭ではそういう友達がほとんどだったんですよ。

 

そんな中で僕と石井くんだけはそんなに家が裕福というわけでもなく、別に親がゲームに明るいというわけでもなかったのでロクヨンとプレステ両方を持ってはおらず、ロクヨンだけをひたすらやり続けていたという構図なわけです。

バンカズだけではなく『オウガバトル64』や『がんばれゴエモン』シリーズ、『おねがいモンスター』など一人用のゲームを2人でシェアしては、ネットも普及していない時代の"地元の攻略最前線"となっていたのです。

いわば当時の僕にとって『バンジョーとカズーイの大冒険』は、僕と石井くんだけがやってた神ゲーだったわけなんです。

 

それからしばらくの時が経ち、実況動画やTAS動画なんかを見ていたのでさすがに「バンカズは僕と石井くんだけのもの」というエゴイスティックな考えは持ってはいなかったですが、やっぱりアイデンティティとしてはどこかに残っていました。

そしてあの反応動画です。バンカズはむしろ海外での評価が高いことも知っていたのである程度の盛り上がりは予想していたのですが、いざ目にしてみると「あぁ、バンカズを楽しんでいたのは僕と石井くんだけじゃなかったんだ。世界にはこんなにたくさんの仲間がいたんだ」というのがハッキリと可視化されてウルウルきちゃうほどでした。

この気持ちはおそらく他のゲームでは味わえなかったと思います。

 

そんなこんなで世界中の期待値も個人的期待値も高まって実装される秋まで待ちきれない! という凡百な感想で締めたいと思います。こんなのでいいんだよ、こういうのは。

 

それでは。

 

*1:

colapoly.hatenablog.jp

*2:上記の記事で任天堂が一方的に切ったように書いてますが、マイクロソフトの買収のほうが先らしいですね。ここで訂正しておきます(記事内はライブ感重視なので)。

風とかが屋のお話。

 

この一週間くらいでお笑い界でいろいろありましたが、いかがお過ごしでしょうか。

電撃結婚やら解雇やらありましたが、それとは別にとある芸人への評価がここ数日でいくつも挙がっていたのですよ。お気づきでしょうか、かが屋です。

かが屋については以前から書きたかったんですが、今まで書いてきた人たちほど詳しくもないし……と後回しにしていたんですよ。そうやってまごまごしているうちに、ここ数日の間で『ゴッドタン』の「お笑いを存分に語れるBAR」でハナコの口から一番面白い若手として名を挙げられ、それを受けてのゴッドタンプロデューサーである佐久間氏がパーソナリティを務めるラジオ『佐久間宣行のオールナイトニッポンゼロ』で『アメトーーク』、『ロンドンハーツ』の総合演出である梶氏を招いた回で同じくネタの発想力を評価し、梶氏からは「すぐに会議に名前を出した」とこちらも好評価。

さらに『そろそろにちようチャップリン』の「ユニットネタ祭り」ではさらば青春の光と書き下ろしのユニットコントを披露。さらば青春の光から「今ライブで一番客を呼んでいる」という理由で誘ったということで、この1週間そこらで同世代芸人や先輩芸人、裏方にいたる様々な目線からの評価が一気にメディアに乗ったというわけです。

もう、そんな強い風がビュンビュン吹いてるとなったら後回しにしていたちょっといびつな凧であろうと飛ばしてみたくなるじゃないですか。今回はそんなお話です。よろしくお願いします。

 

ざっくりとメンバーを説明すると魚っぽい顔をしてるのが加賀で、深海魚っぽい顔をしてるのが賀屋です。2015年に結成され、マセキ芸能社に所属。岡山と広島出身のコンビなので、たまにネタの中に中国地方訛りが出てくると個人的にほっこりしますね。

そんなかが屋をはっきりと認識したのが2018年のキングオブコント後。惜しくも決勝には残れなかったものの、相当ハネたらしくすぐにネタ番組に呼ばれたその時です。

ただ、そのキングオブコントの準決勝進出者を見た時に「おっかが屋も残ってんじゃん」と心の中でつぶやいた記憶もあるので、どこかしらで名前くらいは聞いたことあったのかなって感じですかね。

 

その相当ハネたであろうネタというのが劇団の仲間同士のコントで、若手らしからぬ間をたっぷりと使った大胆な構成と空気感に「なんでこれが決勝に残らんかったんじゃ!」と思ったものです。

先の好評価祭りで絶賛されていたスマホの画面回転を利用した最先端なコントや、現代のこのタイミングで年金を払うことの大切さを必死に訴えるコントのようなセンスあふれるネタももちろんなんですが、個人的にはこういう劇団の仲間コントのような加賀の表情を活かしたコントが狂おしいほど好きですね。

何も語らずに表情だけで感情を表現して、それがちゃんと笑いになる。それってもう完全にウッチャンじゃないですか。マセキだし!

それほど同世代・先輩の同業者、業界人、お笑いファンなど内外からの評価が高く、ネタも粒ぞろい。そして今じわじわとそれが世に認められ始めているので、いずれキングオブコントの決勝に進出して大舞台で大きな結果を残して花開くと、そういうビジョンが見えるかのようです。もはや、決勝進出すること自体は時間の問題であろうと、そういうレベルです。それが2019年6月現在のかが屋なんです。

 

とまあ、こんな感じです。やっぱり他の芸人に比べると熱量や情報量が少ないのは否めないとこどろではありますが、まだ結成して4年目ということだしこんなもんでしょう。将来性で語っていくスタイルですよ。ともあれ、霜降り世代と呼ばれるニュージェネレーションの中にいて、必ずや世代の要となるであろう実力者なのは間違いないので、これからの活躍を存分に楽しもうじゃないですか。

 

それでは。