べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

オススメ漫画と2019年春のお話。

 

オススメの漫画を列挙するってことは、季節が変わるってことですね。

今シーズンは比較的1巻をよく買ったシーズンでしたね。途中臨時収入があったので、心なしか机に積んである漫画がいつもより多いような気もします。

そんな春シーズン、2019年4~6月に新刊が発売された漫画の中からピックアップ。ここから本棚に差していく作業が楽しくもあり面倒くさくもあり。毎度の如く面白い順とかではなく打順みたいなものです。

 

あの人の胃には僕が足りない

中学3年生の舟次蒔江は同じ学校の高等部に通う先輩・満腹さちに恋をしていた。しかし満腹先輩はワタリと呼ばれる異形が人に扮した姿であり、蒔江はそのワタリを引き寄せる体質だということが発覚する。おいしそうな匂い(体質)の蒔江と、それを食べたい本能を抑える満腹先輩のラブコメディ。

個人的に絵柄やキャラクターのノリが昔のガンガンっぽく感じてなんだか好きです。そもそも絵柄がどストライクです。あやかりたい。

 
あの人の胃には僕が足りない(1) (モーニング KC)

 

あせとせっけん

化粧品・バス用品メーカーに経理として勤める八重島麻子は汗かき体質がコンプレックスで制汗・消臭ケア用品が手放せない。ある日、商品開発部の名取香太郎が現れ「あなたのにおいを嗅ぐとインスピレーションが沸く、新商品のためにこれから毎日嗅ぎに来ます」と言われてしまい麻子の日常が一変してしまう。

割と気になっていたものの機会を逃していたものをこの度の臨時収入で買い揃えたものです。これもまあラブコメなんですが、思ってたより早くくっつくんですね。最近のってなんかそんな気がします。出会いこそフェティッシュですが、くっついてしまえば微笑ましいカップル漫画なので安心してご利用いただけます。

 
あせとせっけん(1) (モーニングコミックス)

 

モキュメンタリーズ

擬似(=モック)のドキュメンタリーであるという意味の造語であるモキュメンタリーを、架空の漫画家・百野哲を軸に一話完結方式で語られる漫画。

作者の実体験を元にしたりしなかったりをテーマに重厚でちょっぴり切ない物語が特徴。残念ながら完結してしまったのですが、題材的にももっと読みたい作品でしたね。

 
モキュメンタリーズ 1巻 (HARTA COMIX)

 

おやすみシェヘラザード

全寮制の女子高に通う二都麻鳥(にとあさと)は、ある日自分の部屋の冷房が壊れて寝付けないのを理由に友人の部屋で寝かせてもらうことに。しかし部屋に向かう途中、寮母さんに見つかりそうになったところを通りかかった部屋に引き入れられてしまう。そこは妙な噂が流れる13号室だった。妙な色気を持った13号室の住人で、先輩の箆里詩慧(へらざとしえ)に「大人の世界を教えてあげる」と言われ……。

……とまあそんな前置きですが、蓋を開ければ話下手な先輩に夜な夜な映画の話を聞かされ、あまりの下手さに毎夜毎夜睡魔と戦うという漫画です。

篠房六郎さんの作品はいくつか読んでいるとても好きな作者さんで、なかなか難解な作風なところがある方なんですが、そこに「話下手な人が映画を語る」という設定が乗っかるだけでめちゃめちゃポップになっていて連載が始まった当初ワクワクしたのを覚えてますね。

 
おやすみシェヘラザード(1) (ビッグコミックススペシャル)

 

幸せカナコの殺し屋生活

ブラック企業を辞め、間違えて殺し屋会社の面接に来たものの驚きの白さ(福利厚生面)で勢い入社を決め込んだ主人公・カナコが、類まれなる殺し屋適正と天職さ加減にめっちゃハッピーでヤッピーな漫画。

殺し屋なのにテンションが高かったり、4コマなのでテンポがよかったり、「マジマジマジマジアルマジロ」や「いやいやいやいやロップイヤー」などかわいい動物を交えたギャグみたいなものが絶えず飛び出すとにかくハッピーで読みやすい作品です。

 
幸せカナコの殺し屋生活(1) (星海社コミックス)

 

縦軸は麻? 多くの1巻を購入したのでまだ続けられそうです。

それでは。

 

 

子供と小島よしおのお話。

 

パンケーキ食べたいパンケーキ食べたいパンケーキ食べたい。

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おいホットケーキ食わねえか。

なんだろうねこれね。うたのおにいさん感とか体操のおにいさん感のある人はもっといるだろうに、例えばそもそも本職の元おにいさんもたくさんいるわけし、同じ芸人枠でいくならパッション屋良とか藤崎マーケットとかCOW COWとか(おにいさん成分優先)がいる中、小島よしおがあてがわれてそれがかなり様になっているっていうね。森永側の扱いもナイスなものだよね。

しかしこの抜擢も小島よしおのこれまでの活動の賜物だという、そういうお話ですね。よろしくお願いします。

 

まず僕が小島よしおを初めて認識したのは彼のブレイク前夜といった頃で、ある日突然父から「小島よしおって知ってるか? 面白いぞ」と言われ、当時夜に不定期シフトのバイトを入れており今のように録画環境も持ってなかったので割とゴールデンタイムのバラエティから遠ざかっていた僕は「そんなに言うなら」と意識して見たあの日ですね。確か『笑いの金メダル』だったかな、実際腹抱えて笑いました。

そんな小島よしお、その風貌や芸風も相まって早々から一発屋もしくはその予備軍みたいなレッテルを貼られていたのですが、僕はなんだかんだ生き残りそうと感じていたんですよね。ええ、今となっては何とでも言えますが。後出しじゃんけんみたいになっちゃうんですが。本当だよ、本当なんだって。

そう思っていたものですから、後にふかわりょうが自身のラジオ番組で「小島よしおくんとは似たようなものを感じる(意訳)」という発言をしたのを聞いた時に「それだよそれー!! ふかわクーン、それだよー!! ふかわクーン、ひとことネタ言ッテヨー!!」と深夜にも関わらず叫んでしまったのを覚えています。

 

それが2007年。流行語大賞に「そんなの関係ねえ」「おっぱっぴー」のダブルノミネートされた年ですね。

その後、さすがにその勢いは落ち着いてくるわけなんですが、その風向きが明らかに変わったと感じたのが2011年。『ロンドンハーツ』のスペシャルの中に「ちょい古-1グランプリ」という、一昔前のブレイク芸人が子供たちの前でネタをして○か×かを選んでもらい、100人中何人に支持されるかという企画があったんですが、髭男爵レイザーラモンHG、レギュラーなどの同時期のブレイク芸人たちが軒並み70点台からそれ以下に落ち込む中、小島よしお一人だけが95点を叩き出したんです。番組の流れとしては最後に当時のブレイク芸人である楽しんごに98点を出されて掻っ攫われるわけなんですが、僕としては「小島よしおは事前情報を持ってないハズの子供にちゃんとウケる」という事実がものすごく印象に残ったんですね。実際にこの数ヵ月後に行われた企画の第二弾でも1位という結果を残しています。

なぜそんなにも子供の心を掴むのかに関しては、「そんなの関係ねえ」の声と動きが無意識に心地よさを感じる波長1/fゆらぎを生み出しているということや(彼の他のネタにはまったくないらしい)、子供にウケやすいひとつの言葉を連呼するネタといういろいろな側面があるのでしょうが、とにかく小島よしおはここで何かを掴んだのではないかと思うんです。

その後「よしおのアルプス一万尺」や「ごぼうのうた」など子供向けの楽曲を発表、2018年には初の絵本「ぱちょ~ん」を発売。その発売イベントに麒麟川島が遭遇し、その子供人気を物語るエピソードを先日の『アメトーーク』でも話していました。

 

小島よしおの強みはそんな子供人気だけではなく、持ちギャグの多さとそのゴリ押しが挙げられるのではないでしょうか。前述の「よしおのアルプス一万尺」や絵本発売イベントで軽くネタとして披露されたグーチョキパー遊びでも数々出てくるが、一世を風靡した「そんなの関係ねえ」に比べると「だいじょぶだいじょぶ~」、「なんの意味もない!」、「まえまえまえ」など数はあれど小島よしおのヘビーウォッチャーでないと馴染みのないものばかり。しかしそんなの関係ねえと言わんばかりに当たり前のように組み込まれているあたりに彼の強かさを感じる。

思えば2016年のR-1ぐらんぷりでのコジマリオネットも小島よしおのギャグの集大成ともいえる内容だったので、自分の生み出したギャグを最大限利用してハリウッドザコシショウに次ぐ2位と大健闘だった。

「新しいネタも見てくださいよ」とネタやギャグを披露する一発屋は数いれど、小島よしおほど短いスパンで数を打ち、かつ端々にねじ込んでくる人も珍しく、その前のめりさが彼の強さと言える。

 

2018年の小学生の好きなギャグに「そんなの関係ねえ」が「ひょっこりはん」、「35億」に次ぐ3位にランクインするほど成果は確実に出ている。「子供は飽きられても次の世代がどんどん出てくる」という本人の言葉の通り、これからも子供人気は衰えることはなさそうだ。

子育てのお供に小島よしお、いかがですか!

 

それでは。

 

バンジョーとカズーイの大冒険のお話。

 

 

また会えたね。いやぁほんとにね。

バンジョーとカズーイがスマブラに参戦ですよ。以前*1の予想にも当然が如く挙げてはいたものの、いざ本当に実装となるとソワソワした気持ちが収まらずに現在というわけですよ。

バンジョーとカズーイの大冒険というゲームと任天堂についてはもう界隈でも画像での長文(バンカズでこの手合のものが出てくる日がくるとは)が散見されているので詳しいことは省きますが*2、もちろんバンジョーとカズーイが任天堂のソフトに帰ってきたというエモさはもちろんありつつも、それ以上に僕の心に響いたのは参戦が発表された時の人々の反応動画ですよ。

 

僕自身は発表のあったニンテンドーダイレクトのリアルタイム時には複数人で飲酒通話しながら視聴していたので半ば「もしかして夢なんじゃないか」という気持ちと、この通話内ではしゃぎ過ぎるのはちょっと恥ずかしいという気持ちがあったので(主に)海外勢のようにイスから転げ落ちるほどの大はしゃぎとはいかなかったのですが、それでも「うわーくるくるやまのふもとだ」とか「最後の切り札ジンジョネーターだ!」とか「あーここ原作再現(最後の切り札で相手が地面にめり込むシーン)」とか、実際に口に出していたのか心の中だったのかはもうアルコールのせいで覚えてないけども、とにかく内なるテンションはMAXでしたね。

そういった割と抑え目だった自身の代弁という意味で反応動画に自分を重ね合わせたというのもひとつ、あるにはあるんですが更に個人的にグッときたポイントがあるんですよ。

 

バンジョーとカズーイの大冒険』が世に出てきた時に僕はまだ野山を走り回っていてもさまになる年頃だったんですが、当時の地元でのゲームハード勢力図はロクヨンとプレステで半々といったところで、友達同士で集まった時にはみんなでわいわいできるロクヨンが重宝されていたといった感じでしょうかね。

そして『バンジョーとカズーイの大冒険』の普及率はというと、実は僕と石井くんの2人しか持ってなかったんです。決して僕の地元が過疎地域というわけではなくね。

というのも、わいわい集まる時にはマリオカートマリオパーティスマブラポケモンスタジアムミニゲーム、あとみんなでたまごっちワールドといったロクヨンの作品群が大変重宝されていたのですが、こと一人用のゲームに関してはそんなでもなかったんですね。

なぜならドラクエやFFなど豊富なゲームを抱えていたプレステの存在はやはり大きく、「一人用のゲームだったらプレステやるわい」という人が大多数で、割と裕福な家庭ではそういう友達がほとんどだったんですよ。

 

そんな中で僕と石井くんだけはそんなに家が裕福というわけでもなく、別に親がゲームに明るいというわけでもなかったのでロクヨンとプレステ両方を持ってはおらず、ロクヨンだけをひたすらやり続けていたという構図なわけです。

バンカズだけではなく『オウガバトル64』や『がんばれゴエモン』シリーズ、『おねがいモンスター』など一人用のゲームを2人でシェアしては、ネットも普及していない時代の"地元の攻略最前線"となっていたのです。

いわば当時の僕にとって『バンジョーとカズーイの大冒険』は、僕と石井くんだけがやってた神ゲーだったわけなんです。

 

それからしばらくの時が経ち、実況動画やTAS動画なんかを見ていたのでさすがに「バンカズは僕と石井くんだけのもの」というエゴイスティックな考えは持ってはいなかったですが、やっぱりアイデンティティとしてはどこかに残っていました。

そしてあの反応動画です。バンカズはむしろ海外での評価が高いことも知っていたのである程度の盛り上がりは予想していたのですが、いざ目にしてみると「あぁ、バンカズを楽しんでいたのは僕と石井くんだけじゃなかったんだ。世界にはこんなにたくさんの仲間がいたんだ」というのがハッキリと可視化されてウルウルきちゃうほどでした。

この気持ちはおそらく他のゲームでは味わえなかったと思います。

 

そんなこんなで世界中の期待値も個人的期待値も高まって実装される秋まで待ちきれない! という凡百な感想で締めたいと思います。こんなのでいいんだよ、こういうのは。

 

それでは。

 

*1:

colapoly.hatenablog.jp

*2:上記の記事で任天堂が一方的に切ったように書いてますが、マイクロソフトの買収のほうが先らしいですね。ここで訂正しておきます(記事内はライブ感重視なので)。

風とかが屋のお話。

 

この一週間くらいでお笑い界でいろいろありましたが、いかがお過ごしでしょうか。

電撃結婚やら解雇やらありましたが、それとは別にとある芸人への評価がここ数日でいくつも挙がっていたのですよ。お気づきでしょうか、かが屋です。

かが屋については以前から書きたかったんですが、今まで書いてきた人たちほど詳しくもないし……と後回しにしていたんですよ。そうやってまごまごしているうちに、ここ数日の間で『ゴッドタン』の「お笑いを存分に語れるBAR」でハナコの口から一番面白い若手として名を挙げられ、それを受けてのゴッドタンプロデューサーである佐久間氏がパーソナリティを務めるラジオ『佐久間宣行のオールナイトニッポンゼロ』で『アメトーーク』、『ロンドンハーツ』の総合演出である梶氏を招いた回で同じくネタの発想力を評価し、梶氏からは「すぐに会議に名前を出した」とこちらも好評価。

さらに『そろそろにちようチャップリン』の「ユニットネタ祭り」ではさらば青春の光と書き下ろしのユニットコントを披露。さらば青春の光から「今ライブで一番客を呼んでいる」という理由で誘ったということで、この1週間そこらで同世代芸人や先輩芸人、裏方にいたる様々な目線からの評価が一気にメディアに乗ったというわけです。

もう、そんな強い風がビュンビュン吹いてるとなったら後回しにしていたちょっといびつな凧であろうと飛ばしてみたくなるじゃないですか。今回はそんなお話です。よろしくお願いします。

 

ざっくりとメンバーを説明すると魚っぽい顔をしてるのが加賀で、深海魚っぽい顔をしてるのが賀屋です。2015年に結成され、マセキ芸能社に所属。岡山と広島出身のコンビなので、たまにネタの中に中国地方訛りが出てくると個人的にほっこりしますね。

そんなかが屋をはっきりと認識したのが2018年のキングオブコント後。惜しくも決勝には残れなかったものの、相当ハネたらしくすぐにネタ番組に呼ばれたその時です。

ただ、そのキングオブコントの準決勝進出者を見た時に「おっかが屋も残ってんじゃん」と心の中でつぶやいた記憶もあるので、どこかしらで名前くらいは聞いたことあったのかなって感じですかね。

 

その相当ハネたであろうネタというのが劇団の仲間同士のコントで、若手らしからぬ間をたっぷりと使った大胆な構成と空気感に「なんでこれが決勝に残らんかったんじゃ!」と思ったものです。

先の好評価祭りで絶賛されていたスマホの画面回転を利用した最先端なコントや、現代のこのタイミングで年金を払うことの大切さを必死に訴えるコントのようなセンスあふれるネタももちろんなんですが、個人的にはこういう劇団の仲間コントのような加賀の表情を活かしたコントが狂おしいほど好きですね。

何も語らずに表情だけで感情を表現して、それがちゃんと笑いになる。それってもう完全にウッチャンじゃないですか。マセキだし!

それほど同世代・先輩の同業者、業界人、お笑いファンなど内外からの評価が高く、ネタも粒ぞろい。そして今じわじわとそれが世に認められ始めているので、いずれキングオブコントの決勝に進出して大舞台で大きな結果を残して花開くと、そういうビジョンが見えるかのようです。もはや、決勝進出すること自体は時間の問題であろうと、そういうレベルです。それが2019年6月現在のかが屋なんです。

 

とまあ、こんな感じです。やっぱり他の芸人に比べると熱量や情報量が少ないのは否めないとこどろではありますが、まだ結成して4年目ということだしこんなもんでしょう。将来性で語っていくスタイルですよ。ともあれ、霜降り世代と呼ばれるニュージェネレーションの中にいて、必ずや世代の要となるであろう実力者なのは間違いないので、これからの活躍を存分に楽しもうじゃないですか。

 

それでは。

 

使いたい名言とかってに改蔵のお話。(第4巻)

 

いつも心にかってに改蔵。使いたい気持ちだけはある名言集。

今回は第4巻。3巻の勢いに新キャラまで登場する巻ですね。

今回もビビッときたワードをチョイスしていきます。

 

こーゆーのは最初に一発かまさへんとな! 最初でポジション決まるしな!!

第1話「西から来た女!!」より、とらうま高校に転校してくるなり生徒会長に就任した自称すずのライバル・ジュンが書記と会計の呼び込みに現れず、部室内の人体模型の中から登場した後に言った言葉。地丹が「これであの人のポジション決まったね」と言う通り、ジュンはお笑い系かませ犬ポジションとしてしばらく登場することとなる。最初に一発かました時に使おう。

 

関西人て、お好み焼きおかずにごはん食べるんでしょお

ジュンが関西人ということを知った改蔵が笑いをこらえながら言った言葉。別に普通やろと反論されると「たこ焼きおかずにごはんも食べられるんですか~」と続け、「たこ焼きはおやつ、お好みは食事やろ!!」と反感を買ってしまう。関西人を煽るときに使おう。

 

あきたんで……辞めます

かつて、すずとジュンのデュオがメジャーデビューすることになり、事務所の社長と裸一貫で上京してきたジュンにしれっと告げた一言。この扱いがジュンの怒りへと発展する。しかしこれくらいの気概は持ちたいものである。飽きて辞めたい時に使おう。

 

聞くとなく聞かせていただきました

第2話「科特部部室争奪戦」より、部員が6名を下回るという理由で部室の立ち退きを迫られた科特部に改蔵がロッカーの中から現れながら言った言葉。なんかかっこいいのでニヒルに決めたい時に使おう。

 

ボクが明日、上野公園でC-4爆弾を買ってきます!

生徒会室が徐々に狭くなっていることに気付き、隣の部屋である科特部部室に殴りこんできた生徒会一行が壁を破壊しようとするものの、壁と謎の空間の間がガンダニウム合金で隔たれていることが分かった際に、書記の日辺美男が発した言葉。コマ外の注釈にもあるとおり、上野公園にC-4爆弾は売ってないので気をつけよう。この謎の空間がかってに改蔵の最終回にまで関わってくるとは思うまい。作者も考えていたのだろうか。ちょっとやそっとじゃ壊れないものを目の当たりにした時に使おう。

 

なぜわしらはドキドキできんのじゃー!!

第3話「開幕! 男の祭典!!(祭典と書いてヴァレンタインと読む)」より、男子校であるが故にヴァレンタインでドキドキできないことを嘆くしがらみ工業(通称しが工)の名も無き生徒の言葉。彼の一声で毎年女役を立ててドキドキする伝統「男ヴァレンタイン」が行われることとなった。わけあってドキドキできない時に使おう。

 

あなたを立派な… 女役に仕立ててあげる

地丹が今年の女役(マドンナ)だということが判明し、助けを求められた時の部長と羽美の言葉。意外とかわいく仕上がった模様。壮大な変化をサポートする際に使おう。

 

よかった……病気の子供はいないんだ

第4話「ビギン・ザ・美談!!」より、美談を信じる会ラ・ビダンの片割れが発した言葉。病気の子供のためにとお金を求める婦人にお金を渡した男にバーで待っていた男が「よう、騙されたな」と婦人の嘘を告げると、騙された男が同様のセリフを呟きながら酒を傾けるサントリーウィスキー・ジョニーウォーカーのCMのパロディだが、今でもネット界隈でスラング的に使用されるほどのレジェンドCMである(CM好きを思い出したかのようにアピール)。病気の子供は嘘だったと発覚した時にキザに使おう。

 

仕方がないことなのです

街中の美談をどんどん見つけるラ・ビダンと、その美談を腐す改蔵の元に現れたどんな人の人生も良い方に解釈して美談にしてしまう男、元天才塾・司会コースのヒロシ(関口宏がモデル)がまず最初のターゲットとして地丹を選び、偶然女の子のパンチラを見てしまった地丹が勃起した姿を見たヒロシが語り始めた一言目。なんだか無理やりな感じもあるが、仕方がないことなのです。不慮の出来事の言い訳として使って語りだそう。

 

しゃっくり100回すると、死んじゃうんだぞ!!

第5話「死ぬまで止まらない!?」より、しゃっくりの止まらない地丹に改蔵が叫んだ言葉。誰もが子供の時にどこかで聞いたことがあるであろう迷信である。紫の鏡。しゃっくりをしている人を見かけたら使ってみよう。

 

なんだオマエ、天国行くのか?

あらゆる方法で地丹のしゃっくりを止めようとしていたが「朝からしゃっくりが止まらないのならもう手遅れなんじゃない?」という部長の一言で風向きを変え、死んじゃう→天国に行くということで改蔵が地丹に投げかけた言葉。これもまた煽りに使えそうなので使っちゃおう。

 

 

幻の魚… ひなまを釣りに行くんですよ!

第6話「ひなまつりに行こう!?」より、部員それぞれのひなまつりを過ごしていた科特部に釣り用具を手にやって来た改蔵がどこに行くのか問われた時の言葉。個人的に今でも3月3日になると頭をよぎってしまう呪いにかかっている。3月3日に満を待して使おう。

 

ひいきするのが教師の仕事じゃないですか

第7話「ひいき物語」より、新任教師であるつなよしが開口一番「このクラスの中で一人だけひいきすることにします」と口にしたところ、クラス中から非難を浴びてしまうがこの一言で一蹴した。これを受けた生徒は「目に一点のくもりもない…」「本気で言ってるよ…」「そーとー屈折して育ったのね…」とドン引きだった。贔屓という漢字を覚えたのはこの回のおかげ。教師になったら思い切って使おう。

 

ハゲではない!! 前髪をひいきしてるだけだ!!

ひいきという名の蛮行を働いたつなよしを「ハゲ」と非難した生徒につなよしが詰め寄って叫んだ言葉。ハゲと言われた時の反論材料として使おう。

 

この平等主義者め!!

前髪をひいきしているの流れで7:3分けの生徒を「やや右をひいきしてるんだね」と言った後に、センター分けの生徒を見つけたつなよしの言葉。別にいいことじゃんというようなワードを罵倒が如く使うというセンスで今でも個人的に心に残っている言葉のひとつである。平等主義な人に使おう。

 

相撲体質になったのです

第8話「こんなんでいいわけ?」より、女生徒から「ちょっと太った?」と言われた美人で有名なクラス委員の山田さんのもとに現れた通りすがりの弁護人こういち(元天才塾弁護士養成コース)が体重増加疑惑についてのいいわけとして使われた言葉。いわく、太っているのではなく相撲体質、つまりほとんどが筋肉なので太ったわけではないというもの。太ったと疑われた時のいいわけとして使おう。

 

いいわけ三原則を使うとは、素人もいいとこ!

腕利きの弁護士になるはずだったところを改蔵のせいでただのいいわけ好きになってしまったといいわけ対決を挑んだこういち。例の如くターゲットにされた地丹が先生からテストの点数を問われたいいわけとして風邪をひいていたと言ったところ、改蔵が笑いながらこぼした言葉。いわく、天気、家族(親戚)、病気を使ったいいわけは8割があやしげと統計が出ており(といいつつ後ろにでているグラフでは7割5分があやしげになっている)、プロの使ういいわけではないらしい。いいわけ三原則を使われたら使おう。

 

何言ってんの、私たち友達じゃない!

第9話「忘れていたとも!!」より、羽美に話しかけたにもかかわらず「あなた誰?」と言われてしまった6年4組のかおるが泣きながら訴えた言葉。この回で羽美の友達いないキャラが定着した。友達だと思っていた人に忘れられていた時に使おう。

 

きっとイエティのすみかだ!

第10話「復活のドラマー」より、郷土史のフィールドワークとしてしがらみ山にやってきた科特部一行がとらうま鍾乳洞に差し掛かったところ、部長から古くから伝わる言い伝えに災いがあると知らされたにも関わらず入り口のしめ縄を踏んづけて鍾乳洞に入っていった改蔵の無邪気すぎる言葉。イエティがいそうなところを見つけたら使ってみよう。

 

イガ天バンドよ!!

鍾乳洞の奥に氷漬けになったタンクトップ姿のドラマーを見つけた時の部長の言葉。なぜ氷漬けなのかは、『ガメラ3』を見た影響らしい。元ネタはもちろん平成初期の音楽オーディション番組「イカすバンド天国」通称・イカ天より。タンクトップのドラマーは同番組の象徴とも言えるバンド・たまのドラマー、石川さんの印象に残りすぎる姿である。元ネタからイカ天バンドを見た時に使おう。

 

あなたも父親をイガ天バンドにされてごらんなさい

なんだかんだあって氷漬けから復活したイガ天バンドが世を騒がせ始めた頃に「私はイガ天バンドを許さない」といつになく神妙な顔で言った美人で有名なクラス委員の山田さん。父親がイガ天バンドに憧れて蒸発したという回想を挟み、羽美にどうしたのと聞かれた時の言葉。本家のイカ天バンドには出オチ感のある色モノが多かったので、こう言われた羽美も「それはいやすぎるかも…」と返した。この回でようやく山田さんのバックボーンが出てき始めた。えーっと頑張って使おう。

 

これは…貴族病だ

第11話「気分は上流階級!!」より、話の序盤から少女漫画チックに世界が見えている女の子を部長が新入部員(仮)として招きいれ、素っ頓狂な行動を数々見せた時に改蔵が発した言葉。なんでも夢見がちな新入生が陥りがちな世の中の全てが上流階級に見えてしまう病気らしい。ちなみにその夢見がちな女の子は病から冷めたのか、入部には至らなかったらしく以降に一切出てこない。それっぽい人がいたら使おう。

 

以上。羽美に友達がいない設定や山田さんの親の話など後々に活用される設定が出てきて作品の地盤ができつつある4巻でした。

今読み返しても覚えているワードばかりなので毎回楽しい。

5巻に続く。