べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

2022と良かったなぁ~この音楽ベスト20のお話。

 

 

去年のまとめも1月9日だったしと余裕をこいておりました。去年も去年で「ダラけてた」と書いてあったのでそこを基準にしちゃあこうなりますよ。

これはいずれ夏頃になります。

 

2回目にしてそんな危惧も聞こえてくる良かった曲トップ20~~~!

例によって順番も明日になれば気分で変わるし、なんならメモ帳に残してたのが文字化けしてしまって、仮置きしていた順位が消えたのでその時とも変わっている気がするので、まあだいたいこんなもんだと思っておいてくださいな。

 

 

 

20位 ばかまじめ/Creepy Nuts×Ayase×幾田りら

この曲といい、前年の『のびしろ』といい、随分とオシャレになりんしゃったなぁ!

どうしたよおい、これがANN1部の余裕ってやつでっかぁ?? ……最高だよ。結婚おめでとうな。

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19位 超々超絶絶頂絶好最高潮/the dadadadys 

シンプルに楽しくノれる曲ですね。えんじょいろっくんろーる。

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18位 つまらない夜/ズーカラデル

今、ポップでロックと言ったら彼らでしょうよ。ホーンセクションも相まってよりそう強く感じましたね。

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17位 7997/オレンジスパイニクラブ

彼らの歌はなんか懐かしいんですよね。00年代的というか。

それでいてこの曲も含めてタイアップがつき始めていて現代の人たちも掴んでいる感じが素敵じゃんね。

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16位 月曜日の歌/NEE

内容は全体的には苦悩っぽいのに曲のテンションは高いので、故に月曜日の帰り道にランダムで流れてくると嬉しいナンバーワン曲。

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15位 さよならロックスター/ザ・リーサルウェポンズ

『さよならロックスター』というタイトル、イントロを聴くだけで誰に向けた曲かが分かる少ししんみりな曲。

だったハズなのに頭の剃り跡まで綺麗に映るほどの高画質なザコシをMVに採用していて最高。一粒で二度おいしい。

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14位 悪魔の子/ヒグチアイ 

『前線』をラジオで知ったことから聴き始めたんですが、よりパワフルになっていて驚きましたね。先日のTHE FIRST TAKEの弾き語りもすごかった。

というか『進撃の巨人』のタイアップだったんですねこれ(さっき知った……)。どおりで荘厳で力強いわけだ。

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13位 STORM/OTYKEN

ロシアの先住民族によるバンド。それだけで興味を持った感もあるが、口琴的な楽器だったり見たことない謎の弦楽器だったりで民族的ロックをシャウトしていて最高。

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12位 ショック!/サカナクション

こんなもんあんなMV見せられたら無条件にワキワキしちゃうじゃないですかぁ。

POLYSICSの『Urge On!』、『BUGGIE TECHNICA』、ポルノグラフィティの『ミュージックアワー』に匹敵する思わず身体が動いてしまう曲ですね。

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11位 MELODY /岡野昭仁 井口理

強すぎる。ゆったりした曲なのにパートごとに岡野昭仁と井口理の曲にしてくるのでぐわんぐわんになっちゃう。それが心地良いんだよなぁ。

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10位 余韻愛好性/以津真天

以津真天(イツマデ = 妖怪)というバンド名に加えてイントロを聴くと「なんだかおどろおどろしい感じのバンドなのかな」と思わせるのに、めちゃめちゃかっこいい曲でビビった。

現状サブスクにもないし、YouTubeにもこの曲しかアップされてないので、「早く次を聴かせてくれ!」部門ナンバーワンのバンドです。

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9位  銃の部品/PEOPLE 1

いやはや、この1年でタイアップがついたり、チェンソーマンのエンディングを務めたりするようなバンドになるなんてね。

モード学園がタイアップで「やりたいことだってホントはやりたくないんだ」って歌詞ってどうなのよ? 

そしてわざわざそこを切り抜いて使ってるモード学園側もアンタどうなのよ?

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8位  熱海/Kroi 

スピッツ草野さんも仰ってましたが、英語っぽいのに「海鮮丼」とか「うっとりしちゃう」といったどう聞いても日本語がひょこっと顔を出すのが面白い。

それでいてタイトルが『熱海』だし、個人的にミクスチャーバンドというイメージだったのを裏切ってきましたよね。

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7位  世田谷代田/Cody・Lee(李)

Cody・Lee(李)のそこはかとない下北沢感の答え合わせのように感じた曲。こいつぁ良い世田谷以西ソングが生まれましたな。

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6位  光るとき/羊文学

前年の『マヨイガ』を最後まで入れるかどうか迷っていた記憶も新鮮な上旬に現れて「おいおい、超えてきたぞ羊文学」とおののいた曲。

平家物語という難しい題材のタイアップを素晴らしく混ぜ込んでいて彼女らの底知れなさを感じましたね。

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5位  週休8日/Lucky Kilimanjaro

オシャレでファンキーでアンニュイで最高な2022年のお散歩捗るナンバーワン曲。

Kroiは熱海、こっちは箱根。温泉したいね。2022年はそういう年なんだね。

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4位  i care/Homecommings

Twitterのフォロワーの何人かが聴いていて好評だったので気になっていたバンドだったんですけど、ラジオで流れてきたこの曲でバシンときちゃいましたね。

「明日はどんな風にお腹が空くだろう?」は今年のナンバーワンフレーズです。

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3位  なにやってもうまくいかないfeat.asmi/meiyo

上半期こればっかり聴いてた記憶すらあるね。原曲ではなんだか悲壮感のある感じだったが、こっちはちょっと蔑んでる感があってマイルドになっていて、より好みでしたね。

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2位  ロックスター/Tele 

『comedy』がラジオから流れてきたのを期に聴き始めて、つい最近リリースされたこの曲がめっちゃ良かったうえにMVがこれまたイカした内容ったために今リアルタイムで一番アツいアーティストです。

歌詞とノれるリズムのギャップがまさにMVの道化っぽくて何度も観ちゃうんだよなぁ。

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1位  The Dawn/NIKO NIKO TAN TAN

ラーメン屋のラジオでぁうっすら聴こえてきて「いい曲だな……いい曲だよな?」とラーメン屋の雑音混じりの中で感じ、帰り道で検索してそれが確信に変わった曲。

そんな素晴らしい出会いだったので実質タダでラーメン食えたようなもんだし、多分カロリーもゼロだったはず。

ノイジーとオシャレさが共存するかっこよさに、下半期はNIKO NIKO TAN TAN漬けの日々を送っていました(たまに不定期にブームがくるたまも聴いてたけど)。バンドとの出会いを含めて文句なしで今年のナンバーワンです。

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以上となります。

なんだか今年はラジオで出会ったり、そもそもがラジオで出会ったアーティストだったりというのが多かった気がしますね。めちゃめちゃいろいろ聴いてるというわけではないんだけどね。

そんな感じで今年もよろしくお願いします。ちなみに毎年やってる年明けランダム再生1曲目占いはPOLYSICSの『BUGGIE TECHNICA』(ライブバージョン)でした。この曲がどんな曲かが分かる人には縁起の良いものだと分かるはずです。ウキウキです。

それでは。

 

 

 

 

小市民とM-1グランプリ2022のお話。

 

なかなか変わんねえなあ、人生。

今年もまたこの季節がやってきて、そして過ぎ去っていきましたね。

僕はと言えば決戦の前日にワールドカップの3位決定戦を観ようとテレビをつけようとしたら「あれ……つかない……?」という不穏な空気及び、明くる日の当日にモニターはあるのでなんとか安めのテレビチューナーを買わねばと電器屋を3件ハシゴしてもブルーレイプレイヤー付きのものしかなくて泣き寝入るという、こんな人生に変えてくれとは言っていないぞという事態になっていました。どうでもいいですね。よくないが。

そんなこんなでTVerのリアルタイム配信での視聴だったのですが、これがほんの数年前だとガチで泣き寝入るしかなかったのかと思うとゾッとしますね。いい時代になったものです。

 

さて、結果からいうと「小市民怒涛の叫び」ウエストランドの優勝になりました。

この「小市民怒涛の叫び」というキャッチコピーは前回進出した2020年のものの流用だったわけですが、僕はこの「小市民怒涛の叫び」っていうコピーが大好きだったんですね。ウエストランドの見た目と芸風をしてこのコピーを付ける言葉選びのセンスよね。だから流用されていて嬉しかった〜、この流用でテンション上がってたの僕以外にいたらいい酒を交わしたい。あと同年の東京ホテイソンの「静ボケ剛ツッコミ」もパワーあって好きでしたね。

 

ということなのでこの「小市民」の優勝というものを軸にいろいろ思いを巡らせていたわけなんですけど、本人たちも「発明した」というスタイルのあるなしクイズ形式の漫才。井口の偏見へのトスをコンパクトに続けられるというシステムもあり、あるなしクイズを理解しているのに抑えられない小市民という構図も面白すぎましたね。

終始小声で「違う」「そんなことない」と静止するでもないし、無理矢理クイズに戻すでもない太も面白かった。

本来先輩である爆笑問題田中くらいの勢いで止めなきゃいけないレベルの暴言なのに、半ば諦めてる感じなのも余計にね。

 

そういう面での進化もありつつ運も味方につけたのがウエストランド。一本目のネタが出番順最後になり、3位に滑り込みそのまま舌の根も乾かぬうちに最終決戦のネタ。そりゃあ本人たちにしてみればしんどいでしょうが、流れ的にはちょっと休憩を挟んで同じネタに戻ったんじゃないかというくらいシームレスに。ネタの説明の必要もなかったしね。

そういう出番順の妙もウケに繋がって、審査員の投票にも繋がったような気がします。

やっぱチャンピオンには運がいいというか、必然的な何かを感じますわな。

 

ここ3年だとファーストラウンドで1位になれなかったコンビが優勝してることになるんですね。霜降り明星、ミルクボーイみたいにぶっちぎりに勝ち上がって2本目はウイニングランみたいになり優勝という展開にならないのは、実力が拮抗していてさらに三者三様の3組が上がってきてるってことですよね。決勝進出者のバラエティさも出てる気がします。ここ3年は毎回決勝進出者に驚かされてるもんなぁ。

 

そういう中で票を獲得しているのがかつて怒られて最下位になっても我流を貫き通したマヂカルラブリー、史上最年長でバカを貫いた錦鯉、昨今の人を傷つけないお笑いの風潮の中で牙を研ぎ続けたウエストランドという、言ってみればここ数年のトレンドでもあったのかも知れないね。

特にこの3組は「このコンビが優勝してもいいんだ」と感じた3組なような気がする。特に今回のウエストランドは正直失礼ながら優勝する日がくるとは思っていなかった。爪痕残していくタイプだと思ってたから。

そういう意味では誰が優勝してもいいという素晴らしい夢のある大会じゃないか。M−1グランプリ! そう改めて感じましたね。

 

さて案の定というかなんというか、ウエストランドの優勝にはかなり賛否が分かれてはいますが、芸風から言うと格好のエサなのでかなり厄介なモンスターチャンピオンが誕生したというわけですよ。

一旦ポーズしてコントローラー置いて考えなきゃ倒せない中ボスみたいなね。

 

というわけで、ウエストランドが優勝してもいい時代。前日にテレビが壊れてもなんとかなる時代。そんな新たな時代のM−1グランプリ2022が終わりました。いや、むしろこれからの一週間は芸人ラジオが一番面白いのでまだまだ終わっちゃいませんよ。こうしちゃいられないぜ。

 

それでは。

 

 

 

 

オススメ漫画と2022年春のお話。

 

 

暑くてたまらんこの頃。毎回タイトルとの季節感ギャップの激しいでお馴染みのオススメ漫画を列挙する恒例企画です。別に意識して「新しいのを買っていこう!」と思ってるわけではないのに今年だけで既に20作品程の第1巻を買っていて我ながらに引きましたね。引いてます。

 

そんなこんなで今回も始めていきましょうね。2022年春(4~6月)に新刊が発売された作品の中から5つをピックアップ。毎度のことですが面白い順とかではなく、打順みたいなものです。

 

ことり文書

大きな屋敷に住むお嬢様ながら天真爛漫、おてんば少女・鳳小鳥。そんなやりたい放題なことりにいつも振り回される生真面目な執事・白石。母親を亡くし、父や兄とは離れて暮らすことりにとって常に構ってくれる白石は家族のような友達のような……。正反対な二人を中心に騒がしい日常コメディ。

これも上記の「今年第1巻を買った組」のひとつですね。2ヶ月連続刊行で一気に読んでしまえる楽しい作品。由緒正しきハルタコミックスって感じがして最高ですね。

 
ことり文書 1 (ハルタコミックス)

 

ゴゴゴゴーゴーゴースト

社内不倫で一流企業を追われ、ブラック企業での契約社員(しかも慰謝料毎月5万円)として精神を蝕まれた日常を過ごす明智ウシロ。自室で頭を打ち、死にかけていたところを自称守護霊のオネエゴースト・正子に起こされ、自らの絶望を恨みに変えて生きることを提案される……。

ボーボボ』や『デデデデ』に次ぐようなタイトルの時点で分かるとおり、かなりはっちゃけた勧善懲悪っぽいコメディ。ホラー感をかきたてる絵の上手さや、「この恨みはらさでおくべきか」という魔太郎リスペクトな決めフレーズなど1話ごとに特撮や時代劇のようなメリハリがあって楽しい作品ですね。

 
ゴゴゴゴーゴーゴースト 1 (BRIDGE COMICS)

 

ツイステッド・シスターズ

20歳の時から始まった25年間の漫画連載を終え、とにかくしばらく眠って過ごしたかった理華子のもとに父親が危篤との報せが入った。100歳の父の最期に疎遠になっていた長女・良子(75歳)、次女・純子(60歳)との再会に加え、初対面の妹・宝冠(20歳)が集まった。父の遺言に書かれていた「娘5人で洋館に住んでもらいたい」という文面に生まれたばかりの妹もいることが発覚する……。

音楽好きとしてはタイトルの時点でちょっとくすぐられる何かを感じますね。作者が世田谷で一番古い洋館を何人かで所有する保存活動をしている上で得た経験をもとに書かれたらしく、その間のドタバタも描かれていることでしょう。かなりの世代間があるのでそのギャップを見るの(尾崎と聞いて上から紀世彦、ジャンボ、豊、世界観に分かれたり)も楽しい作品です。

 
ツイステッド・シスターズ(1) (モーニング KC)

 

4人はそれぞれウソをつく

女子校に通う中学二年の4人はそれぞれ秘密を抱えている。周囲の記憶を操作して学園生活に溶け込んでいる宇宙軍人のリッカ。忍びの里を抜け、追っ手から逃げながらもプライベートを隠していたらお嬢様ということにされてしまっている忍者・千代。しょぼい超能力(同性限定で心がたまに読める)で二人の秘密をなんとなく知っているが別に気にしない強メンタルサイキッカー・関根。双子の姉が推しの男性アイドルと同じ学校に通いたいがために学校を入れ替えられ、女装で女子校に通っている男子(故に関根に心は読まれない)翼。その4人がそれぞれの秘密ですれ違いながら学校生活を送るコメディ漫画。

神の視点だからこそ、よりいっそう面白いと思える作品。うまいことすれ違ったり気にしなかったりで危機を乗り越えたりうやむやにする展開はかなりの構成力を感じますね。

 
4人はそれぞれウソをつく(1) (KCデラックス)

 

東京入星管理局

人知れず宇宙人が潜んでいる世界。その中の違法宇宙人を取り締まるために暗躍する秘密組織・東京入星管理局。女子高生エージェントのラインをアンをはじめとする一癖ある局員たちのSFアクション作品。

Twitterを見ていてもわかるほどSFに造詣が深いと思われる作者が、ジャンル不問の全方位WEBコミックサイトとうたわれるコミックMeDuの名の下に好き勝手描いているといった印象のとにかく熱量がすごすぎる作品ですね。話の間に挟まれる世界観の補足というかもはや資料のようなコメンタリーも含め、1冊読むのにハイカロリーでそれでいてしっかりとビリビリくる作品です。

 
東京入星管理局 (1) (MeDu COMICS)

 

以上です。とにかくキャラクターの個性やパワーがすごい作品が揃ってしまったような気がしますね。キャラクターが活き活きと動いてるのを見ると本当に心が動きますよね。そうありたいものです。

 

 

 

オススメ漫画と2022年冬のお話。

 

 

相変わらず本棚が欲しい毎日ですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

シーズン毎にオススメ漫画を列挙するシリーズ2022年冬です。梅雨入ってんじゃないかってこの頃ですが冬のお話です。

もうちょっとフランクにこのブログも使ってみようとか思っていながらも、恒例行事もこの体たらくなのでしばらくはそんなことにはなりそうにありませんね。

というわけで2022年の1~3月に新刊が発売された漫画の中からオススメを5つピックアップしました。毎度のごとく順位とかではなく打順みたいなものです。

 

ひらやすみ

29歳フリーター、彼女なしだが不安もないお気楽な主人公・生田ヒロト。そんな性格でいろいろあって仲良くなったおばあちゃんから譲り受けた平屋建ての一軒家で、上京してきた従姉妹のなつみちゃんと二人暮らしをすることに……。

阿佐ヶ谷という立地とクセがありながらもどこか憎めない人々、それを持ち前の人柄でほだしていくヒロトとの関係性や世界観がバチッとくるはちゃめちゃほんわかストーリーな漫画です。個人的に因縁を(勝手に一方的に)感じている作品なので長く永く続いて欲しい作品ですね。


ひらやすみ (1) (ビッグコミックス) 

 

フールナイト

分厚い雲で日光が遮られ、草木が育たなくなった未来の地球。人々は余命幾ばくも無い人間を植物に変える技術「転花」を生み出し、そこから得た酸素で生活を続けていた。そんな荒廃した世界で何とか暮らしてきた主人公・トーシローだったが、ある日嫌気がさしてカルテをでっち上げ「転花」の手術を受ける……。

おっっっっっもいし、上記のあらすじだけでは書ききれないほど重厚な世界観ですがそれに負けないしっかりとしたストーリーで身体をビリビリいわせながら読み進めてしまいます。割と重要そうなワードを会話の中でさらっと出してくる感じも読んでてニヤっとしますし、暗い印象の割に読んでて気持ちのいい作品ですね。

 
フールナイト (1) (ビッグコミックス)

 

三十路病の唄

プロゲーマー、ミュージシャン、芸人……様々な夢を諦めてきた6人は30歳になる年の高校の同窓会で再会。6人は仕事を辞め、もう一度夢を追うためにシェアハウスに集まった……。

ただキラキラした青春ものを三十路で追うとなるといろんな現実が付きまとうわけですよ。そういうところもちゃんと、むしろしっかり描かれており、僕も似たような年齢なので身につまされる部分も多い作品です。うへえ。

 
三十路病の唄 1 (芳文社コミックス)

 

雨と君と

フリップで人語を介する自称犬(どう見てもタヌキ)と、雨の日にその犬(どう見てもタヌキ)と出会い、家に招くこととなったお姉さんのショートストーリー。

ショートカットでニット系の服着てる人っていいですよね。あとは……えっとー、犬(どう見てもタヌキ)の感情表現が豊かですね。それにしてもショートカットでニット系の服着てる人っていいですよね。そうなんです。


雨と君と(1) (KCデラックス) 

 

廃バスに住む

小学校教師の雨森先生はなぜか空き地に廃棄されているバスに住んでいる。ちょっと不思議な先生とその秘密を知る生徒、エサを狙うカラスなどが繰り広げるのマイペース車中泊コメディ。

前作の『おとなのほうかご』をここで紹介しようとしてたのにタイミングを失ってしまったイチヒさんの最新作です。前作同様に独特なやりとりが癖になる作品ですね。

 
廃バスに住む 1 (MFC)

 

以上です。

毎回縦軸を考えているものの、マイペースだとかで括ろうにも『フールナイト』が異質過ぎますね。でも面白いから外せないのよ。

そういう感じです。次こそは6月末から7月初め頃に書ければ。それができればもっとフランクに書けるはず。できるかは未定。

それでは。

 

 

オススメ漫画と2021年秋のお話。

 

 

しかしまあなんですなあ、今さら感ありますがやっていきましょうなあ。

3ヶ月なまけきったオススメ漫画を列挙するシリーズですよ。冬に覚えた歌を忘れそうなこの日に秋のお話をするんですよ。去年ですよ。鬼も引きつってますよ。どうぞよろしくお願いします。

というわけで、2021年秋(10月~12月)に新刊が発売された中からピックアップです。

毎度のことながら面白い順とかではなく、打順みたいなもんです。

 

生き残った6人によると

成田空港に降り立った飛行機からゾンビウィルスが持ち込まれ、日本政府は千葉県境を封鎖。幕張のショッピングモールにたまたま居合わせた6人は安全や食料を確保すると、小さなコミュニティで恋に目覚めた……。

前作を古本屋で見つけてから気になっていた作家さんだったので食いつくように読んだらさらに面白かった作品ですね。前作の美大生たちにも見られた人間のめんどくさい部分を描くのが秀逸で、それが今作でもかなり効いていて楽しいですね。「恋に目覚めた……」なんて書くと甘ったるいお話なのかな?って思うでしょうが、どちらかというと「こんな状況で恋なんてどうかしてる!」という意味合いが強いのでそういう雰囲気が好きな方は楽しめること請け合いです。

 
生き残った6人によると 1 (ハルタコミックス)

 

スキップとローファー

石川県の端っこから東京の進学校に進学した岩倉美津未。初めての東京、初めての高校生活に張り切り過ぎた美津未は慣れない通学路と慣れない満員電車に翻弄されて早くもくじけそうになるものの、そんな美津未を心配して声をかけてくれたイケメン・志摩くんと一緒に遅刻確定の学校へ向かう……。

上記だとラブコメっぽいですが、ほんわか田舎モノの美津未に周りのみんなも癒されるほんわか学園生活といった感じの作品です。ほんわか田舎モノなりに落ち込んだり励まされたりしながら、いろんなイベントをほんわかと乗り越えていくほんわか漫画ですね。既刊6巻ですがほんのり気になって手に取ってはいたものの……をようやく追いついたので。アニメ化も決定しているので面白いことは折り紙つきですよ!

 
スキップとローファー(1) (アフタヌーンKC)

 

午後9時15分の演劇論

某有名美術大学……の二部(夜間)。表現学部舞台コースの古謝タダオキ。二部がゆえに年齢も前職も舞台にかける想いもバラバラなメンバーを「この中で一番センスがある」と根拠無き自信で演出に立候補した古謝はまとめあげることができるのか……?

いつだかに取り上げた『まくむすび』の影響で学生演劇というテーマに興味を持って、前回取り上げた『いいからしばらく黙ってろ』と同じく手に取った作品です(後者は学生ではありませんが)。ともあれ、ダメな奴らがダメなりに頑張ってるのは生を感じていいですね。というこれもいつぞや言ったような気がする言葉ですが、なんだか謎のパワーをもらえる作品ですね。なのになんで終わっちゃったんですかね(全3巻)。

 
午後9時15分の演劇論 1 (ビームコミックス)

 

怪異と乙女と神隠

しがない小説家(代表作1つ)で書店員の緒川菫子とその同僚の化野蓮は、この町に渦巻く怪異にオカルト知識と体力で立ち向かう!

こちとらオカルトにはそこそこ造詣が深いですからね。そんじょそこらの怪異譚じゃ満足しませんよと高みから読んでいたら面白すぎて平身低頭。古くからある怪異と現代社会のマッシュアップがたまらなく面白いんですよ。そりゃあ身は平に、頭も低くなるわけですよ。

 
怪異と乙女と神隠し (1) (ビッグコミックス)

 

ジャイアントお嬢様

4歳の誕生日に自分の街をもらったお嬢様・富士動機子。10余年をかけて立派に成長した街に巨大な侵略者が襲来。執事兼財閥研究員兼秘密部隊のDr.セバスチャンに謎のドリンクを飲まされ巨大化してしまった機子が侵略者に立ち向かう!

やはり巨大なモノはロマンですわよ。たとえそれがギャグテイストで進められようがそこにある巨大魂があればそんなことは無問題ですの。ジャイアントとお嬢様という2つの要素だけで突っ切る姿勢と心意気がそこにはありましたわ。特撮好きにもお嬢様好きにもギャグ漫画好きにも巨女好きにもブッ刺さる意欲作だと思いますわ~。

 
ジャイアントお嬢様 (1) (サンデーうぇぶりSSC)

以上です。縦軸を決めるとしたら「設定だけでは計り知れない内容」みたいなものがある5作品だと思います。全体的にパワーがすごい。そういうのが好きなのもあるんでしょうがね。

ともあれ、2021年のブログ納めが終わりましたね。よかったよかった。

それでは。