べっかん

ヤマグチジロウの諸々の別館。

インディアンスとインディアンスのお話。

 

そりゃあ僕だってお笑いもラジオも好きですから、例に漏れずオードリーのオールナイトニッポンを毎週聴いているわけなんですが、この間若林の言っていた「(ウチのスタッフは)映画『メジャーリーグ』1のインディアンスみたいなチームでやってるからさ」っていう遠まわしにお荷物集団と揶揄した表現が大好きで大好きで、いつかどっかで使いたいと思っている今日この頃です。

 

さて、M-1グランプリの準決勝進出者も決まっていよいよ年末の足音が聞こえてきているような気分の中、GYAOで準々決勝の様子を見ていたんですよ。

復活してからのM-1は準々決勝でも実力派芸人をバンバン落としてますからね、一番豪華と言っても過言ではないのではないでしょうか。そんな中で再びZAZEN BOYSのようなネタを仕上げてきてラストイヤーにかけるジャルジャルや、変に変えるでもなくこれまでの持ち味通りのマヂカルラブリーという個人的に好んで見続けているコンビやその他常連組を中心に見ていたところ、「これはもしかしたら決勝まで行くんじゃないか」という勢いを感じたコンビがいたんですよ。……だいたいこういう先にツバつけとこうみたいな浅ましい考えのものは空振りになりがちなんですけどね、どうしてもね*1

 

そんなこんなでインディアンスの勢いハンパないなって思ったんですよ。あれっ、インディアンスってついさっきなんか聞いたような……? あ、このインディアンスは映画でお荷物球団に描かれていたほうではなくて芸人のほうね。そりゃそうね。

インディアンスは元々ボケ担当の田渕が、その風貌とボケのスタイルから西のザキヤマと称されるほどのパワフルで勢いのある漫才をすることに定評のあるコンビで、他の賞レースでも優勝こそないものの、そこそこの結果を残しているようなコンビでした。

結成から数年でテレビにも出始め、その頃にはほぼ現在のようなネタのスタイルは完成されており、もうそこそこ大阪でやってきてるベテランなんじゃないかと思えるようなネタで意外と日が浅いのを知って驚いたものです(今年結成8年目)。

それがここ1~2年で更にボケの手数を増やしてテンポを上げて、テンドン・緩急などテクニカルな部分もプラスされてかーなーり仕上がってるんですよ。鬱陶しさ倍増、さながらアンタッチャブルの全盛期を見るようにバチバチの感じが見ていてワクワクさせる。

 

それは結果にも表れてきていて、チャップリンシリーズでは軒並み高得点*2を叩き出し、2017年夏のチャンピオン大会では見事優勝を果たしている。

 

ここ数年のM-1銀シャリとろサーモン、和牛などのいわゆるしゃべくりで緻密に組み上げられた漫才が高い評価を得ており、それ故にファイナルラウンドでは毎年非常にハイレベルな戦いが繰り広げられているわけなんですが、そんな中にインディアンスのようなお調子者で荒くれ者な個性豊かなネタを引っさげて勝利を勝ち取るストーリー、見てみたくないですか? あれ、それって『メジャーリーグ』のインディアンスそのものなんじゃ……?

……というわけで映画『メジャーリーグ』のインディアンスような快進撃が見られるのか期待して見てみるのもいいかも知れませんね。

 

うまいこと言ったね。そんな感じです。それでは。

 

*1:このへんとかね。

colapoly.hatenablog.jp

colapoly.hatenablog.jp

*2:時期によって満点が違うので一まとめにできないが、番組初期の一定点数以上での勝ち残りシステムでは無敗。現在の100点満点システムでは90点以下になったことがないなど、無類の強さを誇っている。

磐石すぎるとドラフト会議2018のお話。

 

落ち込んだこともあったけれど、僕は中日ドラゴンズが好きです。

そんなここ数年落ち込むことも多かったドラゴンズファンの心を癒し、湧き上がらせたイベント。そうドラフト会議から早1週間が経とうとしている。

 

何があったのか言うのも野暮なことですが、今年の甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭の主軸を張り、地元のスターでもある根尾昂を4球団競合の末に交渉権を獲得したのですよ。

それだけでも盛り上がるというのにその後の指名も球団ファンのみならず他球団ファン、専門家からも絶賛されるほどの当たりドラフトだったので、もうここのところ野球のニュース記事を見るのが楽しくて楽しくて。未だに録画したくじ引きのとこ繰り返し観てるくらいだし。

 

そんな稀に見る当たりドラフトだったので、以前も書いた通り*1数少ない趣味のひとつとしてドラフト注目選手を調べて集めてるのでその感動もひとしおなわけですよ。

なのでようやく興奮が僅かながら収まってきたことだし、その感動を忘れないうちに書き記しつつ、どんな思惑が渦巻いていたかみたいなものを解説していこうと思います。こういう周りを取り巻く空気感ってデータだけだとけっこう忘れちゃいがちなのでね。

 

それではまず指名選手をおさらいしておきましょう。

1位 根尾 昂  内野手 大阪桐蔭
2位 梅津 晃大 投手 東洋大学
3位 勝野 昌慶 投手 三菱重工名古屋
4位 石橋 康太 捕手 関東第一
5位 垣越 建伸 投手 山梨学院
6位 滝野 要  外野手 大阪商業大学

 

まず1位指名の根尾昂。先にも書いた通り大阪桐蔭甲子園春夏連覇の立役者であり、投げては春のセンバツで2年連続の優勝投手。打っては今夏の甲子園でホームラン3発。守ってはフットワークと強肩で好守を連発という、超高校級の好素材。

実力もさることながら小学生時代にはドラゴンズジュニアにも所属経験があり、名古屋ローカルでは中学の頃からテレビ番組などで取り上げられていたという浅からぬ縁の持ち主という全ての面において獲っておきたい選手だったので、もはや運という一言では表せない何かが働いたのではと言いたくなるような抽選でした。根尾くんが獲れただけでほぼ100点のようなものだったんですよ。今年のドラゴンズのドラフトは。

 

続いて2位指名の梅津晃大。甲斐野(ソフトバンク1位指名)、上茶谷(横浜DeNA1位指名)と並ぶ東洋大トリオの一角であり、他の二人に比べると成績の面で一枚落ちる程度で、各媒体では1位指名候補の一人に数えられていたほどの選手です。

一時は広島が一本釣りを狙っているという情報もあったのですが、その広島が小園を引き当てたのが功を奏して運よくここまで残っていたのではないかと。ドラゴンズの動向としても元々は根尾を外した場合の外れ1位、もしくは根尾→辰巳(楽天1位指名)と外した場合の外れ外れ1位として考えられていたので、ラッキーが重なったという結果です。

もしこの結果をドラフト前の人たちに見せたら、「夢を見すぎだ」と笑われるレベルで夢のような1位2位なんですよ。

 

そして3位指名の勝野昌慶。がっしりとした体格のMAX150km/hオーバーの本格派右腕。こちらも根尾と同じく岐阜県の出身で所属が三菱重工名古屋というバリバリの地元枠。

とはいえその実力は確かなもので、もし2位指名の時点で梅津が残っていなければ勝野が指名されていても何らおかしくないといったレベルの選手でした。

そして噂程度の話なのですが、愛知の社会人選手が何人か順位縛り(ある程度の順位以上の指名じゃないと入団を断る)をしていたらしく、恐らくその中のひとつが「勝野が3位以内で」という話だったのではないかと言われています。それを仮定として、ここが次の指名にも関わってくるんです。

 

その4位指名、石橋康太。高校通算57本の強打と強肩を併せ持つ、世代ナンバーワンとも言われるキャッチャーです。

谷繁が引退してからというもの、正捕手問題が解決していない且つ25歳より下の若い世代のキャッチャーがいないドラゴンズとしてはどうしても欲しい選手でした。

そこで問題だったのが前述の勝野の順位縛り(仮定)。というのも、もちろん扇の要であるキャッチャーというのはどこの球団も欲しいもので、この石橋をリストアップしている球団はいくつもあるわけです。中でも阪神とロッテの2球団が熱心にチェックしているという情報がありました。

そうなると球団の指名順が鍵になってきます。ドラゴンズが3位の指名をして次の4位の指名の順番がくるまでに阪神とロッテの指名順が2回ずつ回ってくるんです*2。つまり勝野を諦めて確実に石橋を獲りにいくか、リスクを承知で両獲りを狙うか。

3位指名の前にドラゴンズはけっこうな間があったのですが、大体こんなことの話し合いがされていたのではないでしょうか。結果としてまたもやラッキーが転がり込んできたわけです。

もうひとつの説として同じく地元枠の名城大学・栗林が順位縛りをしていて3位指名は勝野か栗林かの天秤に迷っていたというのもありますね。結局、結構な実力にも関わらず栗林は指名漏れとなっているのでこっちのほうが信憑性が高い感じもしますね。どちらにせよ、1位根尾・2位梅津という夢のような指名ができてしまったことによる嬉しい悲鳴ということになりますね。

 

5位指名の垣越建伸はまたもや岐阜出身の投手。根尾とは同じボーイズチームに所属していたという話題性もある素材型左腕。6位指名の滝野要は俊足の外野手。という補強ポイントを押さえた指名で選択を終了。

欲を言えばレギュラー、バックアップ共に30代の選手と外国人選手が務める外野にもう一人くらい若手の選手をと言いたいところだったのですが、リストアップしていた外野手である万波(横浜高校日本ハム4位指名)や山口(明桜高校・ロッテ4位指名)が5位指名が回ってくるまでに残っていなかったので断念。といった感じなのでしょうか。

 

そんな感じで磐石すぎるが余りに「欲を言えば」の部分の経緯まで読み取れてしまうほどのドラフトだったわけですが、例え根尾を外していたとしても順位をこのまま一つ繰り上げて4位に中神(市立岐阜商・広島4位指名)を入れれば上々のドラフトと言えたり、梅津が取れなかったとしても2位勝野・3位栗林と置き換えることができたり、4位指名の賭けに負けていても石橋の代わりに益子(青藍泰斗・横浜DeNA5位指名)や宮下(浜松開成館)が入っていただろうという代替案もポンポンと出てくるあたりの隙の無さも素晴らしい何年に一度というドラフトだったなと改めて思いました。

 

このドラフトの選手たちを中心に、またAクラス常連になっていけたらなあ。

 

それでは。

 

*1:2年前じゃん

colapoly.hatenablog.jp

*2:3位は逆ウェーバー、4位は純ウェーバーなので中日3位→ロッテ3位→阪神3位→楽天3位→楽天4位→阪神4位→ロッテ4位→中日4位の順番。

僅かな希望と永遠に待ち続けている漫画のお話。

 

待つ。というのはどうですか、まあその時間にもよりますが。

だいたい余裕を持って家を出たりすると余裕を持ったまま集合場所に着いて待つことになるっていうのがあるよね。あるあるだよね。だよね?

 

まあそんな待つことに慣れた人間ですが、ずっと待ち続けていることってないですか。

最近ワイルドアームズが復活*1しましたが、それまでの10年以上を待ち続けていたわけですから、常に気を張ってるとまではいかずとも何かをなんとな~く待ちながら日常を送っている。そういうのって誰にも多々あると思うんですよ。

そういうの、という括りで待ち続けている漫画のお話だよ。

 

待ち続けるという点ではいつぞや*2の復活した漫画のお話にも通ずるものは多少ありますが、いつぞやのは一度終わって復活したもの。今回のは終わらずにどこかに行ってしまったもの。その中でも1巻だけを残してどこかに行ってしまったものを今でも待ち続けている漫画をピックアップしましょう*3

 

Sakura Cluster

ある日、隣の家に誰かが引っ越してきて敷地一面が森のように生い茂っていた。そこに住んでいたのは頭にチューブの刺さった女の子。ロボットを自称するその女の子の目的は、絶滅寸前の星の生態系をその庭で蘇らせることだという……。ひとことでは言い表しにくいがすこしふしぎなほのぼの漫画。

今をときめくリヨさんによる、2011年に1巻が発売された作品。この巻の中で完結しておらず、2巻を待てど暮らせど出て来ずに2017年に同氏によるヒット作『マンガでわかるFGO』が発売され現在に至る。7年前の作品ですがリヨ節はこのころから健在で、面白いのになぜ続きが出なかったのか。

amazonのページを見て初めて知ったんですが、まず新品の取り扱いはなく、中古で6000円からというプレミアが付いちゃってますね(上はなんと20000円の物も)。朝日新聞出版という、漫画ではあまり聞かないところから出ていることも要因にありそう。昨今の人気ならばなんとかして完全版みたいなものも出そうですが果たして。

 
Sakura Cluster 1 (ASAHI COMICS ファンタジー)

 

笑える子羊

ミッション系の学校に通うえっちゃんとバビンは、学園祭で漫才を披露するも……。真面目な学園を爆笑の渦に巻き込むために奮闘するギャグ漫画。

2009年に1巻が発売された作品。作者の岡本健太郎さんはこの後、地元・岡山で猟師の資格を取り兼業猟師になるという異質の経歴を歩み、現在はその経験を活かして『山賊ダイアリー』、『ソウナンですか?』(原作担当)などのサバイバル系漫画を描いており、こちらが好調なら……という希望もありますかね。

ちなみにこちらもamazonのページを見ると1200円~というプレミア価格が。売ろうという気はないのにちょっとそわそわしてしまうね。

 
笑える子羊(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

超常現象の夜更け

超能力、UMA、UFO、幽霊などの超常現象大好き桐原真琴が率いる超常現象研究部の活動(?)を描いたギャグ漫画。うすた京介作品の影響を感じられるナンセンスギャグが痛快です。

2009年に1巻が発売された作品。後に完結したのですが、2巻は発売されずにコミホリのサイトで内容が確認ができるのみです。1巻の続きがウェブ上で読めるとはいえ、裏を返せば終わっているのに続刊が出てないってことは2巻は絶望的な作品ですね……。


超常現象の夜更け (1) (コミホリコミックス)

 

アーサー・ピューティーは夜の魔女

感染すると知能と体力が大幅な上昇する未知のバクテリアパンデミックを起こした世界。その感染者たちは影で人間社会を支配していた存在に気付いてしまう……。う~ん、一言で言い表すのが本当に難しい作品。

2011年に1巻が発売。『フランケンふらん』、『名探偵マーニー』などの代表作を持つ木々津克久さんの作品で、連載時期としては『フランケンふらん』の終盤にちょこっと被っていますね。一言で言い表せないと書きましたが、他の木々津さんの作品が好きな人なら間違いないと思います。

不定期連載となっており、1巻の巻末に2巻の情報ページが載っているのですが「発売日は未定!!」とハッキリ書かれており、現在に至るという「どんだけ不定期やねん」と言いたくなる気持ちもありますが、そう言えるだけこの括りの中では希望があるような、ないような。

 
アーサー・ピューティーは夜の魔女 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

 

教艦ASTRO

活発な体育教師・牧和泉や幼馴染で国語教師の南雲有子など個性的な教師たちのほのぼの4コマ。

この中では一番古い2007年に1巻が発売された作品。キャラクターが個性豊かで年代的にもまんがタイムきららが勢いのあった頃の作品なのでもし普通に続刊が出ていたらビッグタイトルになったんじゃないかと思えるくらい素敵な作品です。

 
教艦ASTRO 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

以上です。「あれからもう○年経ったのかよ」という気持ちやら僅かな希望にすがる気持ちやらが入り混じってなんだかセンチメンタルな気分ですよ。

まあ、たまにはこうやって僅かな希望を抱きつつ待ち続けては既刊をめくる作品もあってもいいんじゃないでしょうか。気付いたら6000円とかになってるかもよ。なんてね。

 

それでは。

 

*1:詳しくはここから

colapoly.hatenablog.jp

*2:

colapoly.hatenablog.jp

*3:待っているというのもあるけど本棚に置いておいて邪魔にならないし、っていうのが大きい気もするね。

バチバチとありがとう品川のお話。

 

そう、アメトーーク『ありがとう品川』を観たんですよ。

品川への感謝を語る1時間のはずが、品川に感謝を伝えたいはずのポンコツ弁護団が敏腕検事バカリズムに気圧される展開や、外ロケのインタビューで8割近い人が品川を知らなかったり散々ながらオイシイ内容だったと思います。それにしても弁護団が輪をかけてポンコツ揃いだったのはキャスティングを見た時点でなんか面白かったよね。

 

とまあ最近は嫌われキャラを受け入れて開放することで露出も増えつつある気もするが、未だにウン連休と自虐的に話すとおりいまいちロンハーとアメトーークの外まで響いてないというのが印象ですかね。

 

そんな品川さん、ひいては品川庄司のことを僕は昔から大好きで、いや本当だって、調べりゃ分かるよ。本当だよ。今でこそマヂカルラブリーのことを贔屓しているこのブログだけど、こと漫才に関しては品川庄司に勝るものはいないとまで思っているんだ。それほどすごかったんだよ、あの頃の品川庄司は。それこそ嫌われるほど調子に乗っちゃってもおかしくないほどに。

 

僕が品川庄司を初めて知ったのは、何度も登場している『爆笑オンエアバトル』。品川庄司は7戦6勝と思ってたよりも出てないんだね。それでも心酔するほどの魅力があったってことですよ。特に「ラブストーリーは突然に」を使用した痴話喧嘩のようなネタは、個人的漫才史に燦然と輝いている。

当時は何度も言うし言われている通り当時の品川はバチバチに尖っていて、それには及ばないまでも庄司もなかなかに尖っていた。それがしゃべくり漫才にも発揮され、NHKの『笑あがき*1』で庄司が若手芸人にアドバイスした「もっとツッコミが本気がウザがるくらいボケが攻めたら面白くなる」というのは、まさに品川庄司の漫才そのものだった。

そんなバチバチの漫才が、僕は大好きだったというわけですよ。

 

もちろん、それは僕にばっかり刺さっていたわけではなく「西の中川家・東の品川庄司」と称されるほどで、品川がツカミの持ちギャグ「品川ですっ☆」(例のポーズ)をしたならば会場が黄色い歓声で包まれる人気っぷり。オンバトの第3回チャンピオン大会ではトップとボール2個差の準優勝という、人気・実力共に最高潮。深夜に初の冠番組も始まり、デビューから5年で順風満帆と言える内容だったのが2001年。

 

その冠番組が半年で終了したあたりからその勢いに陰りが見え始め、並び称された中川家が初代優勝者となった「M-1グランプリ」には参加したりしなかったりで準決勝止まりが続き、ラストイヤーでようやく決勝進出した2005年でもファイナルラウンドに1歩及ばぬ4位。

この時のネタは一時期のバチバチというよりかは円熟味を感じさせる漫才で、その冒頭で噛んでしまってからツッコミは辞めたと前述の『笑あがき』で庄司が言っていたが、その言葉通りテレビで漫才を披露する機会が激減。そしてこのあたりから庄司がどんどんおかしくなっていく。

 

2007年に有吉が再ブレイクするキッカケとなる通称「おしゃクソ事変」に前後して品川ヒロシ名義で小説など書籍の発売や映画監督にも挑戦するなど芸人以外の分野に進出したが、それに反してテレビでの露出はあきらかに減っていた。

2012年、その異分野での活動に「あの尖ってた頃の品川はどうした」と東野幸治にイジられるアメトーーク「どうした!? 品川」*2にて今回の「ありがとう品川」と同じく丸坊主にしたあたりから、嫌われ芸人を受け入れたように感じられる。

 

今回の「ありがとう品川」でもジャンポケ太田へのアドバイスが挙げられていたようにお笑いに対する美学・戦略を持っている人なので、これを機にもう一華咲かせてまたもう一度あの頃のバチバチの漫才をやって欲しいというのが僕の感想と、密かな願いである。

 

なんだか年表みたいになってしまったけど、それだけずっと品川庄司が好きだったという感じに受け取っておくれ。

それでは。

 

*1:詳しくはこちらで。

colapoly.hatenablog.jp

*2:東野仕切りの括りでは同じく「帰ろか千鳥」があり、どちらも取り上げられた芸人のターニングポイントになっているように思える。来年あたりにダイアンも取り上げるんじゃないかと密かに予想している。

オススメと漫画2018夏のお話。

 

いやあだいぶ増えてきましたね漫画カテゴリー。そんなこんなでお馴染みにしつつありたい4半期に1度オススメ漫画を列挙するシリーズ、2018年の夏シーズンの開幕です。

 

レギュレーションとしましては2018年夏(7~9月)に最新刊が発行された漫画から5作品選んでおります。例の如くこの期間に買ったものだということが分かるように机の上に買って読んだものを積み上げているのでもう大変。これから本棚に挿していくのも大変。まとめ買いとかもしてるからも~う大変。……どうでもいいですね。ささっとやっていきましょう。

 

毎度のことですが、面白い順とかではなくて打順みたいなものです。

 

将来的に死んでくれ

物騒なタイトルですが内容はそんなことないです。

主人公の女子高生・菱川俊がクラスメイトの刑部小槙に常軌を逸した愛情をぶつけるも毎回軽くあしらわれるという百合ラブ(?)コメディ。

小槙のことにゾッコンのあまり友人や家族まで巻き込んでいくという、思った以上に書くことがないほどシンプルな設定で自由に暴れまわる愉快でハイテンションな作品です。

 
将来的に死んでくれ(1) (講談社コミックス)

 

なんくる姉さん

じょしらく」を手掛けた原作:久米田康治 漫画:ヤスの黄金コンビの最新作。

気にしいの主人公・木西一茶が「なんくるないさ~」の一言で大体のことを受け流すという間逆な性格のなんくる姉さんに出会ってしまい、気にしてしまうがあまりにいろいろあって彼女が管理人を勤めるなだそう荘に妹の輝夜と共に引っ越すことに。

なだそう荘の個性的な住人や、コストを気にする性格の妹に振り回される久米田ワールド全開の作品である。

なんとなく沖縄テイストなワードが飛び交いますが、舞台は埼玉県入間市です。

 
なんくる姉さん(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

忍ぶな! チヨちゃん

代々凄腕忍者を輩出してきた雀家に生まれたチヨ代。そんな彼女がフツーの高校生、ワタルくんに恋をしてしまう。しかし、長年忍術(=人から隠れる技)を叩き込まれたチヨちゃんは告白をしたいが体が勝手に隠れてしまうという、一筋縄ではいかない恋のラブコメディ。

存在を確認してもらえるまでに丸々1巻、ちゃんと会話をするまでにさらに丸々1巻というラブコメ史上例を見ない脅威のスピードですが、アクションや感情の表現がとても上手いので全くそれを感じさせない爽快な作品です。

 
忍ぶな! チヨちゃん 1巻 (HARTA COMIX)

 

じけんじゃけん

広島弁を操るミステリ好きの美人な先輩・白銀百合子とその後輩・戸入を中心にミステリ研究会で繰り広げられるミステリトーク盛りだくさんなコメディ漫画。

服、特にタイツを穿いた脚の表現にかなり力を入れているのがよく分かるとてもフェティッシュな作品でもある。

先輩だけではなく多くの登場人物が広島弁を操るだけあって、舞台は広島。フタバ(図書)など広島に縁のある人間にはとても馴染みの深いワードがちらほら出てくるのも個人的にポイントが高いです。

 
じけんじゃけん! 1 (ヤングアニマルコミックス)

 

スケッチブック

『スケッチブック~full color's~』としてアニメ化もされた4コマ作品。2002年から連載されている長寿作品。個人的には1巻を発売間もなく手に取っているのでなんだかんだ長い付き合いです。DVDも揃えてるし。

とある学校の美術部が舞台のゆる~い日常漫画なんですが、最新の13巻では美術部の活動はほぼほぼ描かれていなくて、虫や魚や鳥や虫の豆知識が豊富に盛り込まれていて*1「なんだこれは」とびっくりしたのでここに持ってきました。

ある意味この期間で一番衝撃的で、それでいてなぜか微笑ましいのがこの作品の魅力といったとこでしょうか。あ、ちなみに舞台は福岡です。

 
スケッチブック 1 (コミックブレイド)

 

以上です。埼玉、広島、福岡と、舞台が明確に設定されているのが多くを占めましたね。

余談ですが、前回の記事で「今年終了した漫画をまとめて年末にでも」と言っていたんですが、この期間で更に増え過ぎてしまったのでやめておこうと思います。なぜかって? 今後謎括りで紹介する時に被りそうだからなのと、単純にもうまとめきれないからだよ!

そんなブログだよ。余談でした。

 

それでは。

 

*1:前々からそういう生物的な話題が得意なキャラクターがいたのですが、最新刊ではその人がいきなり大活躍しはじめたといった感じ。